ブラックアウトおよび通知ブラックアウト
ブラックアウトにより、緊急メンテナンスや予定されているメンテナンスを実行するための計画停止期間をサポートできます。ターゲットがブラックアウト状態になると、モニタリングは一時停止されます。そのため、データベース・バックアップやハードウェア・アップグレードなどの予定されているメンテナンス作業でターゲットを停止するときに、不要なアラートが送信されるのを回避できます。ターゲットの全体的な可用性を計算する場合、ブラックアウト期間は自動的に除外されます。
ブラックアウト期間は、個々のターゲット、ターゲットのグループ、またはホスト上のすべてのターゲットに対して定義できます。ブラックアウトは、即時実行または将来において実行、あるいは無期限に実行または特定期間実行後に停止のいずれかにスケジュールできます。ブラックアウトは必要に応じて作成でき、また定期的に実行するようスケジュールできます。メンテナンス期間中にメンテナンス・タスクの完了までにより長い(または短い)時間が必要であることがわかった場合は、その時点で有効なブラックアウトを簡単に延長(または停止)できます。ブラックアウト機能は、Enterprise Managerコンソールと、Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース(EM CLI)のどちらからでも使用できます。EM CLIは、通常、管理者がメンテナンス・スクリプト内にターゲットのブラックアウトを組み込むために使用できます。ブラックアウトが終了すると、管理エージェントによって、ターゲットのすべてのメトリックが自動的に再評価され、ブラックアウト後のターゲットの現行のステータスが表示されます。
管理者が、先にターゲットをブラックアウトせずに、そのターゲットで予定されたメンテナンスを誤って実行すると、その期間は計画されたブラックアウト期間ではなく、ターゲットの停止時間として認識されます。これは、ターゲットの可用性の記録にとって不都合な結果となります。このような場合、Enterprise Managerでは、スーパー管理者が前に戻ってその期間に発生する予定だったブラックアウト期間を定義できます。これらの遡及ブラックアウト作成機能により、スーパー管理者は、ターゲットの可用性のより正確な記録を柔軟に定義できます。
通知ブラックアウト
Enterprise Manager 13cからは、通知のみを停止できるようになりました。これは通知ブラックアウトと呼ばれ、ターゲットでのイベント通知の抑止のみを目的としています。エージェントは通知ブラックアウト中もターゲットのモニタリングを継続するため、OMSでは、ターゲットが現在通知ブラックアウト中であることを示しながら、実際のターゲット・ステータスの表示を継続します。