Oracle Solaris on SPARC (64ビット)でのインストールの既知の問題
この項では、Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース5のインストールに関連する問題について説明します。
UDPおよびTCPカーネル・パラメータの手動設定
Enterprise Manager Cloud Control 13cには、TCP/IPエフェメラル・ポートの範囲に関する固有のSolaris Kernel要件があります。この範囲はNDDを使用して構成されます。下限を11000以上に設定し、Enterprise Manager Cloud Control 13cで使用されるポートを避けます。最高範囲も最大65000に設定する必要があります。設定した下限が11000より大きい、または上限が65000より大きい場合、これらの値は変更する必要があります。
次のコマンドを使用して、エフェメラル・ポートの現在の範囲を確認します。
Oracle Solaris 11では、次のipadmコマンドを使用します。
# ipadm show-prop -p smallest_anon_port,largest_anon_port tcp PROTO PROPERTY PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE tcp smallest_anon_port rw 11000 -- 11000 1024-65535 tcp largest_anon_port rw 65000 -- 65000 32768-65535
前述の例では、エフェメラル・ポートはEnterprise Manager Cloud Control 13cの最小要件のデフォルト範囲に設定されています。
これらの値が正しく設定されていない場合、UDPおよびTCPエフェメラル・ポートの範囲を更新します。次に例を示します。
Oracle Solaris 11の場合
# ipadm set-prop -p smallest_anon_port=11000 tcp # ipadm set-prop -p largest_anon_port=65000 tcp # ipadm set-prop -p smallest_anon_port=11000 udp # ipadm set-prop -p largest_anon_port=65000 udp
これらの設定は永続的にすることをお薦めします。システムの再起動時にこのエフェメラル・ポートの範囲変更を自動で行う方法については、システムの管理ドキュメントを参照してください。
(Oracle Bug#22242417)
T7/M7/S7/T8/M8ベース・システムでldmpowerが予期した結果を返すことに失敗する
S11.3、SRU 29以上を持つT7/M7/S7/T8/M8ベース・システムでは、LDomsレイヤーにおいてPMがデフォルトで無効になっています。これらのシステムでは、Enterprise Manager Cloud ControlはOracle VM Server for SPARCにおける電力消費量をモニターしません。
こうしたシステムにEMエージェントをデプロイする際に、前提条件チェックによって「Enterprise ManagerはOracle VM Server for SPARCの電力消費量をモニターしません」という警告が表示されます。これは、エージェントのデプロイ・プロセスおよび残りのOracle VM Serverメトリックのモニターには影響しません。
(Oracle Bug#28561189)