ソフトウェアの監視

分散システムであるOracle NoSQL Databaseは複数のソフトウェア・コンポーネントで構成され、それぞれによって、Oracle NoSQL Databaseクラスタの全体的な状態、パフォーマンスおよび操作機能を理解するために監視、解釈および利用できる一意のメトリックが公開されます。

この項では、Oracle NoSQLソフトウェア・コンポーネントを監視するためのベスト・プラクティスに重点を置いています。Oracle NoSQL Database自体には複数のソフトウェア依存関係が存在しますが(Java仮想マシン、オペレーティング・システム、NTPなど)、この項では、NoSQLコンポーネントのみを対象としています。

Oracle NoSQL Databaseの状態を監視するために、次の4つの基本メカニズムがあります。

  • システム・ログ・ファイル監視 Oracle NoSQL Databaseでは、java.util.loggingパッケージを使用して、ストアの各コンポーネントに対するすべてのトレース、情報およびエラー・メッセージがログ・ファイルに書き込まれます。これらのファイルは、主要なシステム管理ソリューションでサポートされている一般的なログ・ファイル検証メカニズムを使用して解析できます。

  • システム・モニタリング・エージェント Oracle NoSQL Databaseでは、JMXベースの管理ソリューションと統合するために、Java Management Extensions (JMX)管理Beanと統合するためのMIBが公開されています。

  • アプリケーション監視 Oracle NoSQL Databaseの状態に適切なプロキシは、アプリケーション・レベルのメトリック次第です。平均および90パーセンタイルのレスポンス時間、平均および90パーセンタイルのスループット、NoSQL APIコールから発生するタイムアウト例外の平均数などのメトリックはすべて、NoSQLクラスタ内のコンポーネントになんらかの障害が発生した可能性があることを潜在的に示します。実際、これらのメトリックをサンプリングして平均値からの偏差を探すのは、環境でなんらかの問題が発生した可能性があることを把握するには最適な方法です。

  • Oracle Enterprise Manager (OEM) Oracle NoSQL DatabaseとOEMの統合は、主にEMプラグインの形式になります。このプラグインを使用すると、Enterprise Managerを介してストア・コンポーネント、可用性、パフォーマンス・メトリックおよび操作パラメータを監視できます。OEMの詳細は、IntelliJプラグインについてを参照してください。

次の各項では、これらの各監視手法(OEMを除く)の詳細について説明し、各手法を利用してOracle NoSQL Databaseコンポーネントでの障害を検出する方法を示します。