前提条件
このドキュメントでは、ここに示す例の実行時に置き換える必要がある非リテラルのテキストとトークンの数を最小限にするために、Big Data SQL 4.0を実行しているBig Data ApplianceにApache HadoopとOracle NoSQL Databaseがインストールされていることを前提としています。特に、このドキュメントでは、Apache Hadoopがディレクトリ/opt/cloudera/parcels/CDH
内にインストールされていて、Oracle NoSQL Databaseが/opt/oracle/kv-ee
内にインストールされていることを前提としています。そのため、Big Data Applianceではないコモディティ・ハードウェアを使用しているときには、このドキュメントに示した様々なディレクトリ・パスを、特定のシステム上のApache HadoopおよびOracle NoSQL Databaseのインストールに固有の値に置き換える必要がある場合があります。
Big Data Applianceとコモディティ・ハードウェアのどちらを使用している場合でも、このドキュメントで説明する例を使用するには、Oracle NoSQL Databaseのサンプルが含まれている個別のディストリビューションをインストールする必要があります。このサンプル・パッケージはシステム上の任意の場所にインストールできますが、説明が簡単になるように、このドキュメントでは、ディレクトリ/opt/oracle/nosql/apps/kv/examples
内にサンプル・コードがインストールされていることを前提とします。
ノート:
次に示すホスト名とポートは、デモ専用のものです。要件に応じた値を指定できます。このドキュメントに示した概念を説明する例を実行する前に、次の前提条件を満たしておく必要があります。
- Apache HadoopとMapReduceプログラミング・モデルについて理解します。特に、MapReduceジョブの記述方法とデプロイ方法について理解します。
- サンプルのホスト名
dn-host-1
、dn-host-2
およびdn-host-3
を付けたマシンで実行するDataNodeが3つのHadoopクラスタをデプロイします。 - Oracle NoSQL Databaseについて理解し、HadoopクラスタのノードからネットワークにアクセスできるOracle NoSQL Databaseをインストール、起動および構成します。起動するストアの
KVHOME
は、ディレクトリ/opt/oracle/kv-ee
として構成する必要があります。 - サンプルのホスト名
kv-host-1
、kv-host-2
およびkv-host-3
を付けた3つのマシン(物理または仮想)にストアをデプロイします。ストアの名前は値example-store
に設定されている必要があります。また、ストアのKVROOT
は、kv-host-1
の/u01/nosql/sn1/kvroot
ディレクトリ、kv-host-2
の/u02/nosql/sn2/kvroot
ディレクトリ、kv-host-3
の/u03/nosql/sn3/kvroot
ディレクトリに設定する必要があります。最後に、ストアを構成する各ホストにポート5000でリスニングするOracle NoSQL Database管理サービスをデプロイする必要があります。 - Oracle NoSQL Databaseセキュリティ・モデルについて理解して、安全なアクセスに対応するようにデプロイしたストアを構成できるようにします(オプション)。セキュリティ・ガイドのOracle NoSQL Databaseセキュリティの概要を参照してください。
- デプロイしたストアが安全なアクセスに対応するように構成されている場合は、Oracle NoSQL Database管理CLIを起動して、ストアの管理サービスに安全に接続します。『管理者ガイド』の管理CLIの起動に関する項を参照してください。このCLIを使用すると、ストアに
example-user
という名前のユーザーを適切なセキュリティ・アーティファクト(ログイン・ファイルおよび信頼ファイルと、パスワード・ファイルまたはOracle Wallet (Enterprise Editionのみ))とともに作成できます。 - Oracle NoSQL Databaseのサンプルが含まれている別個のディストリビューションを入手してインストールします。このパッケージはシステム上の任意の場所にインストールできますが、説明が簡単になるように、このドキュメントではディレクトリ
/opt/oracle/nosql/apps/kv/examples
内にサンプル・コードがインストールされていることを前提とします。 - Javaプログラムをコンパイルおよび実行して、そのプログラムと関連リソースをJARファイルにパッケージ化できるようにします。
- サンプル・プログラムのコンパイルに必要なHadoop JARファイルをインストールして、サンプル・プログラムのクラスパス(後述)に含められるようにします。
環境変数のKVHOME
やKVROOT
、前述のストア名、ホスト名、管理ポート、サンプル・コードの場所などの項目に指定の値を使用することで、このドキュメントに示すサンプル・コマンドの理解と使用が簡単になります。『概要ガイド』、『管理者ガイド』および『セキュリティ・ガイド』に記載された情報を組み合せて使用すると、これらのサンプルを一般化して目的の開発シナリオに向けて拡張できます。このとき、必要に応じて特定の環境に固有の値を置き換えます。
非セキュア・ストアのデプロイ手順の詳細は、このドキュメントの付録「非セキュア・ストアのデプロイ」を参照してください。同様に、セキュリティに対応するように構成したストアのデプロイ手順は付録「セキュア・ストアのデプロイ」を参照してください。