このリリースでのこのガイドの変更点
次の変更が、Oracle Graph Server and Clientに付属するプロパティ・グラフ・サポートに適用されます。
Oracle Graph Server and Clientは、Oracle Databaseのプロパティ・グラフ機能を使用するために必要であり(Oracle Graph Server and Clientのインストールを参照)、1年に4回リリースされます。
新機能
Oracle Graph Server and Client 21.2の重要な新機能
- PgxMLライブラリのSupervised GraphWiseモデルとUnsupervised GraphWiseモデルの両方に対するサポートが拡張されました。
- Unsupervised GraphWise: ユーザーがラベルの必要なくグラフ頂点の埋込みを生成できるようにする新しいアルゴリズム
- Graphwiseモデルのトレーニング中にユーザーがより多くのことを把握するために役立つ、最小限のGraphWiseモデルの作成と最小限のUnsupervised GraphWiseモデルの作成の両方でのエッジ・プロパティのサポート
詳細は、グラフ用の機械学習ライブラリ(PgxML)の使用を参照してください。
- Pythonクライアントで、PGQL結果セットからPandasデータフレームへの変換がサポートされるようになりました。
詳細は、PGQL結果セットからPandasデータフレームへの変換を参照してください。
- グラフ・サーバー(PGX)での
SHORTEST
およびCHEAPEST
パス問合せのPGQLサポートが拡張されました。次のパス問合せのサポートが追加されました。ALL SHORTEST
ANY SHORTEST
およびANY CHEAPEST
ANY SHORTEST
、ALL SHORTEST
およびTOP k SHORTEST
の+
および{min,max}
数量詞
- グラフ・ビジュアライゼーション・アプリケーションでの問合せ取消しのサポートが追加されました。
詳細は、非同期RESTエンドポイントを参照してください。
- グラフ・サーバー(PGX)でのOracle Database Kerberos認証のサポートが追加されました。
詳細は、Kerberos対応の認証を参照してください。
- プロパティ・グラフ・ビューのサポートが拡張されました。
- プロパティ・グラフ・ビューの作成に対するSQLclのサポート。
- グラフ・ビジュアライゼーション・アプリケーションを使用したプロパティ・グラフ・ビューの問合せのサポート。
- Javaシェルの名前が
opg4j
に変更され、Javaシェル・プロンプトがopg-jshell>
からopg4j>
に変更されました。 - Pythonシェルの名前が
opg4py
に変更されました。 - PGQL JDBCドライバを使用してOracle Databaseに対して直接PGQL問合せを実行するためのサポートが追加されました。
詳細は、JDBCドライバを使用したPGQL問合せの実行を参照してください。
- IDと同じ値を持つ複数の頂点またはエッジをグラフに含めることができるようにする新しいID戦略
PARTITIONED_IDS
が追加されました。詳細は、頂点IDとエッジIDについてを参照してください。
PARTITIONED_IDS
ID戦略とのフラッシュバック同期の互換性が追加されました。詳細は、Oracle Databaseのグラフとグラフ・サーバーの同期の維持を参照してください。
Oracle Database 21cへのプロパティ・グラフ・アプリケーションの移行
リリース21c以降では、Oracle Graph Server and Clientを個別にインストールする必要があります。$ORACLE_HOME
から古いプロパティ・グラフ・ライブラリを削除することをお薦めします。詳細は、プロパティ・グラフ・ライブラリの以前のバージョンのアンインストールを参照してください。
非推奨となった機能
- PL/SQL API OPG_APIS.GET_SCNファンクションPL/SQL API OPG_APIS.GET_SCNファンクションは非推奨となりました。かわりに、現在のSCN (システム変更番号)を取得するには、DBMS_FLASHBACK.GET_SYSTEM_CHANGE_NUMBERファンクションを使用します。
SELECT dbms_flashback.get_system_change_number FROM DUAL;
- 2表サポート
「2表スキーマを使用したプロパティ・グラフの処理」で説明されている2表形式のサポートは19cで非推奨となり、将来のリリースで削除される予定です。
- Apache Tinkerpop APIのサポート
Oracle DatabaseのApache Tinkerpop APIサポートは19cで非推奨となり、将来のリリースで削除される予定です。
- OraclePgqlResultSet
oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResultSet
インタフェースは19cで非推奨となり、将来のリリースで削除される予定です。かわりに、標準化されたインタフェースoracle.pgql.lang.ResultSet
を使用してPGQL結果セットから値を取得します。 - Oracle NoSQL Databaseのサポート
Oracle NoSQL Databaseに格納されているデータのプロパティ・グラフのサポートは非推奨となり、今後のリリースで削除されます。
サポート対象外となった機能
- Apache Solr/Luceneに基づくグラフ・プロパティ・テキスト検索はサポートが終了しました。かわりに、Oracle TextまたはPGQL問合せ式を使用します。
- PGXプロパティ・タイプDATEはサポーが終了しました。かわりに、LOCAL_DATEまたはTIMESTAMPを使用します。
- Apache Groovyベースのシェルのサポートは19cで非推奨となり、現在はサポートされていません。