イベント・マーカー・システムを使用したデータベース・イベントの起動
Oracle GoldenGateでは、Oracle GoldenGateプロセスによって、(プロセスのデータソースに応じて)トランザクション・ログまたは証跡のイベント・レコードに基づいて定義済のアクションを実行できるイベント・マーカー・システムが提供されます。これはイベント・マーカー・インフラストラクチャ(EMI)とも呼ばれます。イベント・レコードは、アクションを実行するための特定のフィルタ基準に適合するレコードです。このシステムを使用して、データベース・イベントに基づいてOracle GoldenGate処理をカスタマイズできます。
たとえば、イベント・マーカー・システムを使用して、プロセスの起動、一時停止または停止、変換の実行、統計のレポートを行うことができます。イベント・マーカー・システムは、次の目的でも使用できます。
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SQLEXEC
またはユーザー・イグジット関数を実行できる同期ポイントを確立する -
データ検証スクリプトを実行するか電子メールを送信するシェル・コマンドを実行する
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特定のアカウント番号が検出されたときにトレースを有効化する
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ラグ履歴を取得する
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1日の終わりにレポートまたはバッチ・プロセスを実行するプロセスを停止または一時停止する
イベント・マーカー機能は、データ変更のレプリケーションではサポートされていますが、初期ロードではサポートされていません。
このシステムは、次の入力コンポーネントを必要とします。
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アクションを起動するイベント・レコードを、
TABLE
文またはMAP
文のFILTER
、WHERE
またはSQLEXEC
で指定できます。あるいは、Replicatパラメータ・ファイルに特別なTABLE
文を指定すると、ソース表をターゲット表にマップせずにEVENTACTIONS
アクションを実行できます。 -
イベント・レコードを指定する
TABLE
文またはMAP
文に、プロセスで実行されるアクションを指定する適切なオプションとともにEVENTACTIONS
パラメータを指定します。
EVENTACTIONS
のオプションは、次の例に示すように組み合せることができます。
次の例では、プロセスでチェックポイントを発行し、情報メッセージを記録し、トランザクション全体を無視して(何も処理されません)、レポートを生成します。
EVENTACTIONS (CP BEFORE, REPORT, LOG, IGNORE TRANSACTION)
次の例では、破棄ファイルにイベント・レコードを書き込み、トランザクション全体を無視します。
EVENTACTIONS (DISCARD, IGNORE TRANS)
次の例では、情報メッセージを記録し、プロセスを正常に停止します。
EVENTACTIONS (LOG INFO, STOP)
次の例では、証跡ファイルをロールオーバーし、新規ファイルにイベント・レコードを書き込みません。
EVENTACTIONS (ROLLOVER, IGNORE)
構文の詳細およびその他の使用手順については、Oracle GoldenGateパラメータおよび機能リファレンスを参照してください。