Manager用PURGEOLDEXTRACTS
適用対象
Manager
説明
Managerパラメータ・ファイルのPURGEOLDEXTRACTSパラメータでは、Oracle GoldenGateがトレイル・ファイルの処理を完了したときにトレイル・ファイルをパージします。PURGEOLDEXTRACTSを使用しない場合、パージは実行されないため、トレイル・ファイルが大量のディスク領域を消費する可能性があります。
                  
ExtractまたはReplicat用のPURGEOLDEXTRACTSを使用するよりもPURGEOLDEXTRACTSをManagerパラメータとして使用することをお薦めします。ManagerパラメータとしてPURGEOLDEXTRACTSを使用すると、一元的にトレイル・ファイルを管理し、複数のプロセスを考慮できます。
                  
Manager用PURGEOLDEXTRACTSを使用する方法
パージを制御するには、次のルールに従います。
- 
                        USECHECKPOINTSは、すべてのプロセスがファイルの処理を完了したことがチェックポイントによって示されたときにパージをトリガーします。パージの基準をチェックポイントにすると、すべてのプロセスがデータの処理を終了するまでManagerはデータを削除しません。これはデータ整合性を保証するために本番環境で不可欠です。USECHECKPOINTSでは、パージを実行する前に、ExtractおよびReplicat両方のチェックポイントが考慮されます。USECHECKPOINTSはデフォルトであるため、PURGEOLDEXTRACTS文に指定する必要はありません。Managerは、明示的なNOUSECHECKPOINTSエントリがないかぎりUSECHECKPOINTSに従います。
- 
                        MINKEEPルールでは、データを保持する最小時間を設定します。- 
                              MINKEEPHOURSまたはMINKEEPDAYSでは、n時間または日間データを保持します。
- 
                              MINKEEPFILESでは、少なくともn個のトレイル・ファイル(アクティブなファイルを含む)を保持します。保持するファイル数のデフォルトは1です。
 MINKEEPオプションは1つのみ使用します。このオプションが複数使用されている場合、Oracle GoldenGateは次に基づいてそのうち1つを選択します。- 
                              MINKEEPHOURSおよびMINKEEPDAYS両方が指定されている場合、最後のオプションを受け付け、もう一方を無視します。
- 
                              MINKEEPHOURSまたはMINKEEPDAYSがMINKEEPFILESとともに使用されている場合、MINKEEPHOURSまたはMINKEEPDAYSを受け付け、MINKEEPFILESを無視します。
 
- 
                              
Managerは、CHECKMINUTESパラメータに設定された値に基づいて、潜在的なメンテナンス・タスクについて評価します。その値に到達すると、Managerは、ローカル・システムで構成されているExtractおよびReplicatプロセスに基づいて、どのファイルをパージするかを決定します。少なくとも1つのプロセスがトレイル・ファイルを読み取っている場合、Managerは指定されているルールを適用しますが、それ以外の場合はルールは有効になりません。指定できるPURGEOLDEXTRACTSルールの組合せとManagerが実行するアクションを次に示します。
                  
- 
                        USECHECKPOINTS(MINKEEPルールを含まない): ファイルが完全に処理されたことがチェックポイントによって示される場合、そのファイルは、少なくとも1つのファイルを保持するというデフォルトのルールに違反しないかぎりパージされます。
- 
                        USECHECKPOINTS(MINKEEPルールを含む): ファイルが完全に処理されたことがチェックポイントによって示される場合、そのファイルは、MINKEEPルールに違反しないかぎりパージされます。
- 
                        NOUSECHECKPOINTS(MINKEEPルールを含まない): チェックポイントは考慮されません。ファイルは、少なくとも1つのファイルを保持するというデフォルトのルールに違反しないかぎりパージされます。
- 
                        NOUSECHECKPOINTS(MINKEEPルールを含む): ファイルは、MINKEEPルールに違反しないかぎりパージされます。
Manager用PURGEOLDEXTRACTSの詳細なガイドライン
- 
                        同一のManagerパラメータ・ファイル内では、500を超える PURGEOLDEXTRACTSパラメータ文を使用しないでください。
- 
                        このパラメータを使用する場合は、ユーザーおよびOracle GoldenGate以外のプログラムにトレイル・ファイルの削除を許可しないでください。それにより、 PURGEOLDEXTRACTSが正常に機能しなくなります。
- 
                        トレイルがNFSに格納されている場合、NFSドライブとManagerが実行中のローカル・システムの間に、システム時間差があります。トレイルはNFS時間で作成されますが、トレイル内のレコードのタイムスタンプはローカル・システム時間で比較され、パージするかどうかを決定します。 MINKEEPルールを作成すると、すべての時間差を考慮します。
- 
                        
                        Windowsの場合は、パス名にバックスラッシュ (\)を使用し、すべてのプロセスのパラメータ・ファイルにバックスラッシュが使用され、トレイルの作成時にバックスラッシュが使用されるようにします。
デフォルト
USECHECKPOINTS
構文
PURGEOLDEXTRACTS trail [, USECHECKPOINTS | NOUSECHECKPOINTS] [, MINKEEP_rule] [, frequency]
- 
                           trail
- 
                        パージするトレイル名。相対名または完全修飾名を使用します。 
- 
                           USECHECKPOINTS
- 
                        指定されている MINKEEPルールに従い、すべてのExtractおよびReplicatプロセスが処理を終了したことがチェックポイントによって示された後、データのパージを許可します。USECHECKPOINTSを使用するときは、USERIDまたはUSERIDALIASパラメータをManagerパラメータ・ファイルで使用できるため、必要ではありませんが、ManagerがReplicatチェックポイント表を問い合せてチェックポイント情報を取得できます。
- 
                           NOUSECHECKPOINTS
- 
                        少なくとも1ファイルを保持するデフォルト・ルール( MINKEEPルールが使用されない場合)、またはMINKEEPルールで指定されるファイル数に基づいて、チェックポイントを考慮せずにパージを許可します。
- 
                           MINKEEP_rule
- 
                        アクティブでないファイルの最小保持時間を設定する次のいずれかのルールを使用できます。 
- 
                           frequency
- 
                        アクティブでないトレイル・ファイルをパージする間隔を設定します。Managerが潜在的なメンテナンス・タスクについて評価するデフォルトの間隔は10分です。 CHECKMINUTESパラメータによって指定されます。Managerは、この間隔でPURGEOLDEXTRACTSの間隔を評価し、指定のfrequencyの後でパージを実行します。frequencyには、次のいずれかを指定できます。
Managerのメンテナンス・チェックの間隔を制御する方法の詳細は、CHECKMINUTESを参照してください。
例
- 例1
- 
                        状況:トレイル・ファイルとしてAA0000000、AA0000001およびAA0000002が存在します。Replicatは4時間にわたって停止しており、いずれのファイルの処理も完了していません。Managerパラメータには、次が含まれています。PURGEOLDEXTRACTS /ggs/dirdat/AA*, USECHECKPOINTS, MINKEEPHOURS 2 結果:ファイルを保持しておく必要がある時間が過ぎても、ファイルはパージされません。Replicatでファイルの処理が完了していないことがチェックポイントによって示されるためです。
- 例2
- 
                        状況:トレイル・ファイルとしてAA0000000、AA0000001およびAA0000002が存在します。Replicatは4時間にわたって停止しており、いずれのファイルの処理も完了していません。Managerパラメータには、次が含まれています。PURGEOLDEXTRACTS /ggs/dirdat/AA*, NOUSECHECKPOINTS, MINKEEPHOURS 2 結果:ファイルの最小保持時間のルールが満たされているため、すべてのトレイル・ファイルがパージされます。パージの前にチェックポイントは考慮されません。
- 例3
- 
                        状況:ReplicatおよびExtractはデータの処理を完了しています。過去5時間にわたってトレイル・ファイルへのアクセスは発生していません。トレイル・ファイルとしてAA0000000、AA0000001およびAA0000002が存在します。Managerパラメータには、次が含まれています。PURGEOLDEXTRACTS /ggs/dirdat/AA*, USECHECKPOINTS, MINKEEPHOURS 4, & MINKEEPFILES 4 結果:これは、MINKEEPオプションの使用を1つのみにする理由を示す例です。USECHECKPOINTSの要件は満たされているため、AA0000002をパージするかどうかを決定するときにMINKEEPルールが考慮されます。AA0000002がパージされると、残りのファイルが2つになり、MINKEEPFILESルール違反になります。しかし、MINKEEPFILESおよびMINKEEPHOURS両方が指定されているため、MINKEEPFILESは無視されます。5時間アクセスされておらず、かつMINKEEPHOURSの4時間の条件も満たすため、このファイルはパージされます。
- 例4
- 
                        
                        次の例はWindows環境の場合です。 PURGEOLDEXTRACTS dirdat\AA*, USECHECKPOINTS