6.8.1 プロパティ・グラフ・スキーマ表に対するPGQL問合せの実行

このトピックでは、プロパティ・グラフ・スキーマ表に格納されているグラフに対して直接PGQL問合せを実行する方法について説明します。

PGQL問合せの実行フローを次の図に示します。

図6-1 Oracle Database (RDBMS)のプロパティ・グラフ・スキーマ表でのPGQL

図6-1の説明を次に示します
「図6-1 Oracle Database (RDBMS)のプロパティ・グラフ・スキーマ表でのPGQL」の説明

基本的な実行フローは次のとおりです。

  1. PGQL問合せはJava APIを介してRDBMS上のPGQLに送信されます。
  2. PGQL問合せはSQLに変換されます。
  3. 変換されたSQLは、JDBCによってOracle Databaseに送信されます。
  4. SQL結果セットは、PGQL結果セットとしてラップされてコール元に返されます。

Oracle Databaseに格納されたプロパティ・グラフ・データに対してPGQL問合せを直接実行できることにより、いくつかの利点があります。

  • PGQLでは、VT$、VD$、GE$、およびGT$を含めた問合せスキーマ表に手動で書き込まれるSQLよりも、より自然なグラフ問合せの表現方法が提供されています。
  • PGQL問合せは、グラフ・データのスナップショットをPGXにロードせずに実行できます。そのため、頻繁に更新されるグラフ・データの失効について心配する必要がありません。
  • PGQL問合せは、大きすぎてメモリー内に収まらないグラフ・データに対して実行できます。
  • 堅牢でスケーラブルなOracle SQLエンジンを、PGQL問合せの実行に使用できます。
  • Oracle Databaseの管理、監視、およびチューニングを行うための成熟したツールを、PGQL問合せのチューニングと監視に使用できます。