5 リカバリ・アプライアンスの操作の保護
次のステップでは、rootやrasysなどの強力なユーザーがアクセス可能な範囲を狭めることと、メンテナンス・アクションの監査を改善することにより、リカバリ・アプライアンスを堅牢にします。この手順は多くのインストールおよびアプリケーションでは省略可能ですが、様々な規制要件への準拠のために、セキュアなユーザーを確立し使用する必要があります。
たとえば、サンプル・コマンドには、bob、sueおよびjimという3つの架空のユーザーがあります。
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名前付きユーザーを作成し、管理権限を持つユーザー・タイプ
adminを使用してdb_userを割り当てます。db_userユーザー・タイプadminは、構成および日常のリカバリ・アプライアンス管理操作のためのrasysの使用に置き換わるものです。このアカウントでは、割り当てられた権限内で特定のSQLPlusコマンドを発行できます。racli add db_user --user_type=admin --user_name=bob racli add db_user --user_type=admin --user_name=sueこの例では、
bobおよびsueに--user_type=adminが管理権限として指定されています。ノート:
db_userユーザー・タイプadminには権限の制限があり、SQLPlusでsysdbaとして使用できません。 -
リカバリ・アプライアンスの
sshユーザーを作成します。admin_userアカウントは、操作の観点からリカバリ・アプライアンスを管理する新しい名前付きユーザーのロールです。以前rootアクセスが必要だったリカバリ・アプライアンスでオペレーティング・システム・レベルの操作が許可されていますが、admin_userはrootではありません。racli add admin_user --user_name=bob racli add admin_user --user_name=jim racli add admin_user --user_name=sueこの例では、
bob、sueおよびjimに、管理権限を持つadmin_userが付与されます。 -
rootおよびoracleのsshアクセスを無効にします。racli disable ssh -
root、oracleおよびraadminのrootアクセスを無効にします。racli disable root_access -
rasysアクセスを無効にします。ノート:
rasysアクセスを無効にする前に、db_userユーザー・タイプのadminアカウントおよびadmin_userアカウントがあることを確認してください。racli disable rasys_user -
sysリモート・アクセスを無効にします。racli disable sys_remote_access -
時間サービスを検証します。
CHRONYサーバーの変更に関する項を参照してください。
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リカバリ・アプライアンスが準拠していることを検証します。
racli run check --check_name=check_ra_compliance前述のコマンドでは、
TRUEが返されます。check_ra_complianceでは、次のことが検証されます。-
rootおよびoracleのsshアクセスがすべてのノードで無効になっている。 -
rasysアクセスが無効になっている。 -
sysのリモート・アクセスが無効になっている。 -
タイム・サービスが有効になっている。
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リカバリ・アプライアンス用の2人以上の
admin_usersが確立されている。 -
adminである2人以上のdb_usersが確立されている。
前述の項目のいずれかを満たしていない場合は、リカバリ・アプライアンスにまだ1つ以上のセキュリティ・ギャップが存在するため、
check_ra_complianceは失敗します。 -
前述のステップが完了すると、次のようになります。
- 管理ユーザーの初期セットが構成されています。
- 管理ユーザーによるアクションの監査証跡が可能です。
- 様々なコマンドは、適切な権限を持つユーザーに制限されています。
- 一部のコマンドは、他の承認を最終的に実行する必要がある定数操作に制限されます。