アップグレード

Verrazzanoをアップグレードする方法

Verrazzanoのインストールは、cert-managerなどのコンポーネントのスタックで構成されます。各コンポーネントには特定のリリース・バージョンがあり、Verrazzano全体のバージョンとは異なる場合があります。Verrazzanoプラットフォーム・オペレータは、Verrazzanoバージョンに関連付けられた各コンポーネントのバージョンを認識しています。最初のVerrazzanoインストールを実行すると、プラットフォーム・オペレータによって各コンポーネントの適切なバージョンがインストールされます。インストール後、1つ以上のコンポーネント・イメージまたはHelmチャートを更新する必要がある場合があります。この更新は、プラットフォーム・オペレータによっても行われ、upgradeと呼ばれます。現在、Verrazzanoはパッチレベルのアップグレードのみを行います。ここでは、コンポーネントに対してhelm upgradeコマンドを発行できます。通常、パッチレベルのアップグレードでは、コンポーネント・イメージが新しいバージョンに置き換えられます。

Verrazzanoプラットフォーム・オペレータの更新とVerrazzanoインストールのアップグレードを区別することが重要です。プラットフォーム・オペレータには、新しいコンポーネント・チャートおよびイメージ・バージョンが含まれるため、インストールをアップグレードする前に更新する必要があります。プラットフォーム・オペレータを更新しても、Verrazzanoインストールのアップグレードが開始されるまで、既存のインストールには影響しません。現在、プラットフォーム・オペレータの更新またはVerrazzanoのインストール・アップグレードをロールバックする方法はありません。アップグレードは、実行中のアプリケーションに影響しません。

既存のVerrazzanoインストールのアップグレードには、次が含まれます:

  • Verrazzanoプラットフォーム・オペレータの希望のVerrazzanoリリース・バージョンへのアップグレード。
  • インストール済のVerrazzanoリソースのバージョンの、アップグレードされたオペレータでサポートされているバージョンへの更新。

ノート: アップグレード時、バージョン・フィールドのみ変更できます。現時点では、他のフィールドやコンポーネント構成への変更はサポートされていません。

Verrazzanoプラットフォーム・オペレータのアップグレード

既存のVerrazzanoインストールをアップグレードするには、まずVerrazzanoプラットフォーム・オペレータをアップグレードする必要があります。

  1. Verrazzanoプラットフォーム・オペレータをアップグレードします。

    ノート: プライベート・コンテナ・レジストリを使用している場合は、プラットフォーム・オペレータを更新するには、プライベート・レジストリの使用の手順に従います。

    最新バージョンにアップグレードするには:

    $ kubectl apply -f https://github.com/verrazzano/verrazzano/releases/download/v1.0.4/operator.yaml
    

    特定のバージョンにアップグレードするには(<version>が目的のバージョンです):

    $ kubectl apply -f https://github.com/verrazzano/verrazzano/releases/download/<version>/operator.yaml
    
  2. デプロイが完了するまで待ちます。

    $ kubectl -n verrazzano-install rollout status deployment/verrazzano-platform-operator
    deployment "verrazzano-platform-operator" successfully rolled out
    
  3. オペレータ・ポッドが正しく定義され、実行中であることを確認します。

    $ kubectl -n verrazzano-install get pods
    NAME                                            READY   STATUS    RESTARTS   AGE
    verrazzano-platform-operator-59d5c585fd-lwhsx   1/1     Running   0          114s
    

Verrazzanoのアップグレード

Verrazzanoをアップグレードするには:

  1. Verrazzanoリソースを希望するバージョンに更新します。

    Verrazzanoコンポーネントをアップグレードするには、Verrazzanoリソース仕様のversionフィールドを、アップグレードしたプラットフォーム・オペレータがサポートしているバージョンと一致するように更新し、クラスタに適用する必要があります。

    リソース仕様のversionフィールドの値は、有効なVerrazzanoリリース・バージョンに対応するセマンティック・バージョニング値である必要があります。

    次のいずれかの方法でリソースを更新できます:

    a.Verrazzanoのインストールに使用したYAMLファイルを編集し、バージョン・フィールドを最新バージョンに設定します。

    たとえば、v1.0.4にアップグレードするには、YAMLファイルを編集してバージョン・フィールドを追加または更新する必要があります:

    apiVersion: install.verrazzano.io/v1alpha1
    kind: Verrazzano
    metadata:
      name: example-verrazzano
    spec:
      profile: dev
      version: v1.0.4
    

    次に、リソースをクラスタに適用します(kubectl editを使用してリソースをインプレースで編集していない場合):

    $ kubectl apply -f example-verrazzano.yaml
    

    b.kubectlを使用してVerrazzanoリソースを直接編集し、バージョン・フィールドを直接設定します。次に例を示します:

    $ kubectl edit verrazzano example-verrazzano
    # In the resource editor, add or update the version field to "version: v1.0.4", then save.
    
  2. アップグレードが完了するまで待ちます:

    $ kubectl wait \
        --timeout=10m \
        --for=condition=UpgradeComplete verrazzano/example-verrazzano
    

アップグレードの検証

verrazzano-systemネームスペースのすべてのポッドがRunning状態であることを確認します。アップグレードの進行中は、新しいバージョンのコンポーネントが適用されるため、いくつかのポッドが終了し、再起動する場合があります。

例:

$ kubectl get pods -n verrazzano-system
coherence-operator-controller-manager-7557bc4c49-7w55p   1/1     Running   0          27h
fluentd-fzmsl                                            1/1     Running   0          27h
fluentd-r9wwf                                            1/1     Running   0          27h
fluentd-zp2r2                                            1/1     Running   0          27h
oam-kubernetes-runtime-6ff589f66f-r95qv                  1/1     Running   0          27h
verrazzano-api-669c7d7f66-rcnl8                          1/1     Running   0          27h
verrazzano-application-operator-b5b77d676-7w95p          1/1     Running   0          27h
verrazzano-console-6b469dff9c-b2jwk                      1/1     Running   0          27h
verrazzano-monitoring-operator-54cb658774-f6jjm          1/1     Running   0          27h
verrazzano-operator-7f4b99d7d-wg7qm                      1/1     Running   0          27h
vmi-system-es-master-0                                   2/2     Running   0          27h
vmi-system-grafana-74bb7cdf65-k97pb                      2/2     Running   0          27h
vmi-system-kibana-85565975b5-7hfdf                       2/2     Running   0          27h
vmi-system-prometheus-0-7bf464d898-czq8r                 4/4     Running   0          27h
weblogic-operator-7db5cdcf59-qxsr9                       1/1     Running   0          27h

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