ttVersion

ttVersionユーティリティは、リリース番号、プラットフォーム、インスタンス名、インスタンス管理者、インスタンス・ホーム・ディレクトリ、デーモン・ホーム・ディレクトリ、ポート番号およびビルド・タイムスタンプなどの、TimesTenリリース情報を表示します。 次のように様々な出力レベルを指定できます。
  • 出力を簡略形式で表示するには、オプションなしでttVersionを指定します。

  • 出力を拡張形式で表示するには、-mオプションを指定します。

  • 特定の属性の出力のみを表示するには、属性を指定します。

必要な権限

このプロシージャには、権限は必要ありません。

TimesTen ScaleoutおよびTimesTen Classicでの使用

このユーティリティは、TimesTen ClassicとTimesTen Scaleoutの両方でサポートされています。

構文

ttVersion [-m] [attribute] [...]

オプション

ttVersionには次のオプションがあります。

オプション 説明

-m

コンピュータで読取り可能な、詳細な出力を生成します。指定しない場合や属性を省略した場合は、簡略形式で情報が表示されます。

attribute

指定した属性に関する情報のみを生成します。複数の属性を指定できます。複数の属性を指定すると、その出力は属性名の後に等号が付いて表示されます。

属性

ttVersionには次の属性があります。

属性 説明

patched

このリリースにパッチが適用されているかどうかについて、yesまたはnoで示します。

config_found

構成ファイルが見つかったかどうかについて、yesまたはnoで示します。

product

製品名を表示します。

major1

メジャー・リリースの年の最後の2桁を示す、5つの部分からなるリリース番号の最初の部分(リリース22.1.1.21.0の場合は22)。

major1の変更は、主要なインフラストラクチャおよび機能の変更を示します。

major2

5つの部分からなるリリース番号の2番目の部分(リリース22.1.1.21.0の場合は1)。

major2のみの変更は、新機能を含むバージョン、および場合によってはインフラストラクチャの変更を示しています。

同じmajor1.major2を持つリリースはパッチ適用に対応します。データは、あるリリースのデータベースからアンロードし、移行プロセスなしで別のデータベースにロードできます。

patchset

5つの部分からなるリリース番号の3番目の部分(リリース22.1.1.21.0の場合は1)。

patchsetのみの変更は、バグ修正および場合によっては一部の機能拡張が含まれるリリースを示します。

patch

5つの部分からなるリリース番号の4番目の部分(リリース22.1.1.21.0の場合は21)。

patchのみの変更は、重要なバグ修正のみを含むリリースを示します。

reserved

5つの部分からなるリリース番号の5番目の部分(リリース22.1.1.21.0の場合は0)。今後使用する目的で確保されていいます。

major3

必要なくなりましたが、下位互換性のために維持されています。patchsetと同じです。

portpatch

必要なくなりましたが、下位互換性のために維持されています。reservedと同じです。

version

ピリオドで区切られたリリース番号の5つの部分すべて(22.1.1.21.0など)。

shortversion

5つの部分からなるリリース番号の最初の2つの部分(ピリオドなし。リリース22.1.1.21.0の場合は221)。

numversion

%02d%02d%04d%02d%02dという形式のリリース番号の5つの部分すべて(ピリオドなし)。ODBCのバージョン番号形式と互換性があります(リリース22.1.1.21.0の場合は220100012100)。

bits

このリリースでサポートされる64ビット・レベルのオペレーティング・システムを示す64が表示されます。

os

このリリースでサポートされるオペレーティング・システム

buildstamp

特定のビルドを表す番号。

buildtime

ここリリースがビルドされたUTC時間(たとえば: 2013-03-19T17:21:59Z)

clientonly

このリリースがクライアント専用かどうかを表示します(yesまたはno)。

instance

インスタンス名(例: tt2211)。

effective_port

メイン・デーモンがリスニングしているポート番号。

orig_port

メイン・デーモンがリスニングしていた元のポート番号。

instance_admin

インスタンス管理者のユーザー名。

effective_insthome

インスタンスの場所を示すパス。

orig_insthome

インスタンスの場所を示すパス。

effective_daemonhome

特定のインスタンスが使用するデーモン・ホーム・ディレクトリのパス。

effective_daemonhome_long

Windowsでは、インスタンス名でのビット拡張を含む、特定のインスタンス用のデーモンのホームへのパスです。

orig_daemonhome

元のデーモン・ホーム・ディレクトリのパス。

plsql

このインスタンス用にPL/SQLが構成されているかどうかを示します。0はPL/SQLが構成されていないことを示します。1はPL/SQLが構成されていることを示します。この値はPLSQL接続属性の設定に対応しています。

grid

インスタンスが、グリッド分散向けに構成されているかどうかを示します。

group_name

インスタンス・グループの名前。

出力

-mオプションを指定しない場合のttVersionの出力を、次に示します:

TimesTen Release 22.1.1.21.0 (64 bit Linux/x86_64) (grid1_mgmt:6624) 2022-01-15T06:25:33Z
  Instance admin: ttinstanceadmin
  Instance home directory: /sw/ttinstances/grid1_mgmt
  Group owner: timesten
  Daemon home directory: /sw/ttinstances/grid1_mgmt/info
  PL/SQL enabled.

-mオプションを指定すると、次のようになります。

patched=yes
config_found=yes
product=TimesTen
major1=22
major2=1
patchset=1
patch=3
reserved=0
major3=1
portpatch=0
version=22.1.1.21.0
shortversion=221
numversion=220100012100
bits=64
os=Linux/x86_64
buildtstamp=1547533533
buildtime=2022-01-15T06:25:33Z
clientonly=no
instance=grid1_mgmt
effective_port=6624
orig_port=6624
instance_admin=ttinstanceadmin
effective_insthome=/sw/ttinstances/grid1_mgmt
orig_insthome=/sw/ttinstances/grid1_mgmt
effective_daemonhome=/sw/ttinstances/grid1_mgmt/info
orig_daemonhome=/sw/ttinstances/grid1_mgmt/info
plsql=1
grid=0
group_name=timesten