キャッシュ・インスタンスについて

キャッシュ・インスタンスは、子表の関連行のセットとともにキャッシュ・グループのルート表の単一行として定義されます。

キャッシュ・インスタンスは、OracleデータベースからTimesTenデータベースのキャッシュ・グループにデータがロードされたときに転送されるデータの最小単位です。

キャッシュ操作は、(個々の表ではなく)キャッシュ・グループおよび(個々の行ではなく)キャッシュ・インスタンスに対して機能します。SELECTINSERTUPDATEDELETEなどの通常のSQL操作は、キャッシュ表とその行に対して直接機能します。

次の図は、customer_ordersキャッシュ・グループの3つのキャッシュ表を示しています。このキャッシュ・グループは、Oracleデータベースのcustomersordersおよびorder_items表のデータをキャッシュします。関連する複数のOracleデータベース表が、1つのルート表および1つ以上の子表を持つ同じキャッシュ・グループに表示されています。複数表キャッシュ・グループで定義されたキャッシュ表は、外部キー制約によってTimesTenデータベース内で相互に関連している必要があります。

  • ルート・キャッシュ表はcustomersです。

  • ordersおよびorder_itemキャッシュ表は子表です。ordersキャッシュ表には、customerキャッシュ表との関係を示す外部キーcust_numがあります。order_itemキャッシュ表には、ordersキャッシュ表との関係を示す外部キーord_numがあります。

キャッシュ表間に関係があるため、customers表のcust_num主キー列の値が122の行で識別されるキャッシュ・インスタンスには、次のものが含まれます。

  • ordersキャッシュ表のcust_num列の値が122の行2つ(ord_num主キー列の値は44325または65432)

  • order_itemキャッシュ表のord_num列の値が44325または65432の行3つ