5 資格証明を含むOracle Walletを使用した接続
キャッシュ操作については、キャッシュ管理ユーザーとして接続します。キャッシュ管理ユーザーの資格証明を指定するには、Oracle Walletに保存します。これにより、TimesTenデータベースとOracleデータベースのどちらに接続する場合でも使用できます。
ttUser -setPwd
コマンドは、すべてのユーザーおよびパスワードをOracle Walletに格納します。
この項では、キャッシュ管理ユーザーのパスワードをOracle Walletに追加するプロセスについて説明します。
次の例は、ttUser
ユーティリティを使用して、両方のキャッシュ管理ユーザーを/wallets/cacheadminwallet
ディレクトリのOracle Walletに追加する方法を示しています。
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ウォレットのディレクトリを作成します(まだ存在しない場合)。この例では、ウォレットのディレクトリとして
/wallets
を使用します。% mkdir /wallets
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ttUser -setPwd
コマンドを実行して、TimesTenキャッシュ管理ユーザー資格証明を格納します。ttUser
ユーティリティでは、ウォレットを識別するサブディレクトリ名を指定する必要があります(Oracle Walletの名前は変更できないため)。この例では、ウォレットのサブディレクトリ名としてcacheadminwallet
を指定します。cacheadminwallet
ディレクトリが存在しない場合、ttUser
ユーティリティはcacheadminwallet
サブディレクトリを作成し、/wallets/cacheadminwallet
ディレクトリにOracle Walletを作成します。ttUser
ユーティリティは、ウォレットに追加されるTimesTenキャッシュ管理ユーザーcacheadmin
のパスワードの入力を求めます。% ttUser -setPwd -wallet /wallets/cacheadminwallet -uid cacheadmin Enter password:
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ttUser -setOraclePwd
コマンドを実行して、Oracleキャッシュ管理ユーザー資格証明をTimesTenキャッシュ管理ユーザー資格証明と同じウォレットに格納します。ttUser
ユーティリティは、/wallets/cacheadminwallet
のウォレットに追加されるOracleキャッシュ管理ユーザーcacheadmin
のパスワードの入力を求めます。% ttUser -setOraclePwd -wallet /wallets/cacheadminwallet -uid cacheadmin Enter password:
PwdWallet
接続属性を使用して、接続文字列にウォレットの場所を指定します。UID
接続属性は、ウォレット内に配置する資格証明を識別します。次の例では、cache1
DSNで定義されたデータベースに接続するときに、Oracle Walletのキャッシュ管理ユーザー資格証明を指定します。
connect “dsn=cache1;uid=cacheadmin;PwdWallet=/wallets/cacheadminwallet”;
クライアント/サーバー接続の場合、ウォレットはクライアントに存在する必要があります。
詳細:
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Oracle Walletに資格証明を格納する方法の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseセキュリティ・ガイド』のOracle Walletでのキャッシュ管理ユーザー名およびパスワードの指定を参照してください。
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『Oracle TimesTen In-Memory Databaseリファレンス』のPwdWalletおよびttUserを参照してください。