TimesTenClassicオブジェクトの定義について

TimesTenClassicオブジェクト・タイプは、KubernetesネームスペースでTimesTen Classicデータベースを定義および作成するためのメタデータおよび属性を提供します。メタデータおよび属性は、レプリケートされた構成およびレプリケートされない構成に適用できます。2つの構成を区別するために、TimesTenClassicオブジェクト・タイプは.spec.ttspec.replicationTopologyデータ項目を提供します。.spec.ttspec.replicationTopologyデータ項目の値は、TimesTenオペレータがレプリケートされたアクティブ・スタンバイ・ペア構成を構成するか、レプリケートされない構成を構成するかを決定します。.spec.ttspec.replicationTopologyの有効な値は次のとおりです:
  • activeStandbyPair (または指定なし): TimesTenオペレータは、TimesTen Classicデータベースのレプリケートされたアクティブ・スタンバイ・ペアを構成します。

  • none: TimesTenオペレータは、1つ以上のTimesTen Classicデータベースを構成します。各データベースは独立して動作し、TimesTenレプリケーションは使用されません。

.spec.ttspec.replicationTopologynoneに設定したレプリケートされない構成の場合、TimesTenClassicオブジェクトはカスタマイズに役立つ追加データ項目を提供します:
  • replicas: デプロイするポッドの数を決定します。たとえば、レプリカを3に設定すると、ポッドは3つになり、それぞれにTimesTenデータベースが含まれます。

  • rollingUpdatePartition: アップグレードされるデータベースの数を決定します。「アップグレードの実行」を参照してください。

TimesTenClassicオブジェクト・タイプの詳細は、「TimesTenClassicオブジェクト・タイプについて」を参照してください。

レプリケートされたTimesTenClassicオブジェクトおよびレプリケートされないTimesTenClassicオブジェクトの定義を含む2つのYAMLファイルを確認します。これらは本質的に単純です。使用可能なカスタマイズは他にも多数あります:
  • レプリケートされた構成:
    apiVersion: timesten.oracle.com/v2
    kind: TimesTenClassic
    metadata:
      name: repsample
    spec:
      ttspec:
        storageClassName: oci-bv
        storageSize: 250Gi
        image: container-registry.oracle.com/timesten/timesten:22.1.1.27.0
        imagePullSecret: sekret
        dbConfigMap:
        - repsample
  • レプリケートされない構成:
    apiVersion: timesten.oracle.com/v2
    kind: TimesTenClassic
    metadata:
      name: norepsample
    spec:
      ttspec:
        storageClassName: oci-bv
        storageSize: 250Gi
        image: container-registry.oracle.com/timesten/timesten:22.1.1.27.0
        imagePullSecret: sekret
        replicationTopology: none
        replicas: 3
        dbConfigMap:
        - norepsample
    

    両方の構成に次のカスタマイズが適用されます:

    • storageClassNameおよびstorageSize: TimesTenはデータベースであり永続的であるため、データベースの永続ボリュームをリクエストするために使用される記憶域クラスを指定する必要があります。storageSizeデータ項目は、TimesTenとそのデータベースにプロビジョニングされる記憶域の量を決定します。

    • image: TimesTenコンテナ・イメージを含むコンテナ・レジストリを指定する必要があります。このイメージは、TimesTenの特定のリリースを実行します。

    • imagePullSecret: Kubernetesを認証するKubernetes Secretを指定して、指定したコンテナ・レジストリからTimesTenコンテナ・イメージをプルする必要があります。「パート2: Kubernetesクラスタのコンテナ・レジストリの選択」でこのシークレットを作成しました。

    • dbConfigMap: オプションで、TimesTenデータベースのメタデータ・ファイルを含む1つ以上のConfigMapsを指定できます。「構成メタデータの使用」を参照してください。

    次のカスタマイズは、構成のタイプに固有です:
    • replicationTopology: noneの値は、レプリケートされない構成を示します。デフォルトのreplicationTopologyactiveStandbyPairであるため、レプリケートされた構成にreplicationTopologyを指定する必要はありません。

      replicas: このデータ項目は、レプリケートされない構成に固有です。

TimesTenClassicオブジェクトおよびTimesTen構成をカスタマイズするための多くのオプションに加えて、TimesTenオペレータは、TimesTenデータベースの構成をカスタマイズおよび定義できるメタデータ・ファイルを提供します。これらのファイルには、db.iniadminUsercacheUserschema,sqlcachegroups.sqlなどが含まれています。TimesTenオペレータには、これらのファイルをTimesTenオペレータおよびTimesTenで使用できるようにするための複数のメソッドが用意されています。詳細は、「構成メタデータの使用」を参照してください。