クラスタスコープでのTimesTenオペレータのインストール

この項の例では、YAMLマニフェスト・ファイルを取得していることを前提としています。「TimesTen YAMLマニフェスト・ファイルおよびHelmチャートの取得」を参照してください。

TimesTenオペレータをクラスタスコープにインストールします。インストールの一部として、timesten-operatorネームスペースが作成されます。TimesTenオペレータは、クラスタスコープのKubernetesクラスタ内のこのネームスペースで実行されます。インストール後、このTimesTenオペレータは、クラスタ内のすべてのネームスペースのTimesTenClassicオブジェクトにサービスを提供します。

YAMLマニフェスト・ファイルを含むディレクトリに移動します。この例では、kube_files/deployにファイルが含まれています。
```
cd kube_files/deploy
```

TimesTenオペレータを実行するために必要な権限を作成します。

kubectl create -f cluster_config.yaml

出力は次のようになります

namespace/timesten-operator created
clusterrole.rbac.authorization.k8s.io/timesten-operator created
serviceaccount/timesten-operator created
clusterrolebinding.rbac.authorization.k8s.io/timesten-operator created

このファイルをインストールすると、timesten-operatorネームスペースが作成されます。

timesten-operatorネームスペースにKubernetesシークレットを作成します。このKubernetesシークレットはイメージ・プル・シークレットとして使用され、TimesTenオペレータがイメージ・レジストリからTimesTenコンテナ・イメージをプルするのに必要です。この例では、sekretシークレットを作成します。
```
kubectl create secret generic sekret --from-file=.dockerconfigjson=$HOME/.docker/config.json --type=kubernetes.io/dockerconfigjson -n timesten-operator
```
出力は次のようになります。
```
secret/sekret created
```
Kubernetesシークレットの作成の詳細は、Kubernetesドキュメントの「Pulling Images from Registry during Deployment」を参照してください。
次の手順を実行して、cluster_operator.yamlファイルを変更します:
1. テキスト・エディタを使用して、cluster_operator.yamlファイルを変更します。
  次のように置き換えます:
  - image: container-registry.oracle.com/timesten/timesten:latestをイメージの名前に置き換えます。この例では、イメージの名前はcontainer-registry.oracle.com/timesten/timesten:22.1.1.34.0です。
  - imagePullSecrets: sekretを前のステップで作成したイメージ・プル・シークレットの名前に置き換えます。この例では、イメージ・プル・シークレットの名前はsekretです。
  - マルチアーキテクチャ環境で実行している場合は、affinityセクションを変更し、amd64またはarm64のいずれかを指定します。この例では、マルチアーキテクチャ環境で実行し、ノードをamd64に設定することを前提としています。
```
vi cluster_operator.yaml

# Copyright (c) 2019 - 2025, Oracle and/or its affiliates.
apiVersion: apps/v1
kind: Deployment
metadata:
  name: timesten-operator
spec:
  replicas: 1
...
    spec:
      serviceAccountName: timesten-operator
      imagePullSecrets:
      - name: sekret
      containers:
        - name: timesten-operator
          image: container-registry.oracle.com/timesten/timesten:22.1.1.34.0
...
# An example affinity definition; this pod will only be assigned to a node
# running on amd64 (the default)
#
      affinity:
        nodeAffinity:
          requiredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution:
            nodeSelectorTerms:
              - matchExpressions:
                - key: "kubernetes.io/arch"
                  operator: In
                  values: ["amd64"]
```
2. cluster_operator.yamlファイルを保存し、閉じます。
TimesTenオペレータのインストール
```
kubectl create -f cluster_operator.yaml
```
出力は次のようになります。
```
deployment.apps/timesten-operator created
```

timesten-operatorネームスペースでTimesTenオペレータが実行されていることを確認します。

kubectl get pods -n timesten-operator

出力は、次のようになります。

NAME                                 READY   STATUS    RESTARTS   AGE
timesten-operator-6bf76dd84b-c8j59   1/1     Running   0          51s

おめでとうございます。TimesTenオペレータをインストールしました。クラスタスコープのKubernetesクラスタのtimesten-operatorネームスペースで実行されています。TimesTenオペレータは、Kubernetesクラスタ内のすべてのネームスペースのTimesTenClassicオブジェクトにサービスを提供します。

これで、ネームスペースにTimesTenデータベースを作成する準備ができました。「TimesTen Classicデータベースの作成」を参照してください。