TimesTenオペレータのインストール

TimesTenは、TimesTenコンテナ・イメージにttoperatorチャートを提供します。このチャートを使用して、ネームスペースにTimesTenオペレータをインストールします。チャートには、TimesTenオペレータ・デプロイメントをインストールするためのデフォルト構成が含まれています。デプロイメントによって、Kubernetesは1つ以上のポッドを作成し、それぞれがTimesTenオペレータを実行します。

TimesTenコンテナ・イメージからTimesTen Helmチャートを取得する方法の詳細は、「パート3: TimesTen YAMLマニフェスト・ファイルおよびHelmチャートの取得」を参照してください。

TimesTenオペレータには、TimesTenコンテナ・イメージが必要です。TimesTenオペレータに使用しているTimesTenコンテナ・イメージ、コンテナ・レジストリおよびイメージ・プル・シークレットを指定する必要があります。ttoperatorチャートには、デフォルト設定と、デフォルトを変更できる変数が用意されています。これらの変数の詳細は、「ttoperatorチャート」を参照してください。

カスタマイズする変数を決定したら、次の2つのオプションがあります。

環境の構成に使用する変数を定義するYAMLファイルを作成します。次に、チャートをインストールするには、-fオプションを指定して、このYAMLファイルをhelm installコマンドに渡します。
--setオプションを指定してhelm installコマンドを実行し、コマンド・ラインで変数を指定します。

これらのオプションの詳細は、https://helm.sh/docs/intro/using_helm/を参照してください。

この例では、YAMLファイルを作成します。YAMLファイルを使用してコンテナ・イメージ、コンテナ・レジストリおよびイメージ・プル・シークレットをカスタマイズする方法を確認します:

image:
  repository: container-registry.oracle.com/timesten/timesten
  tag: "22.1.1.27.0"
imagePullSecrets:
  - name: sekret

image変数の場合は、次を指定します:

repository: コンテナ・イメージの名前。この例では、container-registry.oracle.com/timesten/timestenを使用します。
tag: イメージ・タグの名前。この例では、TimesTenリリース22.1.1.27.0に対応する"22.1.1.27.0"を使用します。

TimesTenオペレータをインストールします。カスタマイズしたYAMLファイルのkube_files/helm/customyamlディレクトリを以前に作成したとします。

ノート:

インストール・プロセスでは、ネームスペースでTimesTenオペレータを実行するために必要なサービス・アカウント、ロールおよびロール・バインディング・オブジェクトが作成およびデプロイされます。

開発ホストで、helmディレクトリに変更します。
```
cd kube_files/helm
```

構成の変数を定義するYAMLファイルを作成します。

vi customyaml/tt_operator.yaml

image:
  repository: container-registry.oracle.com/timesten/timesten
  tag: "22.1.1.27.0"
imagePullSecrets:
  - name: sekret

ttoperatorチャートをインストールして、TimesTenオペレータをインストールします。
```
helm install -f customyaml/tt_operator.yaml ttoper ./ttoperator
```
次のhelm installコマンドを見てみましょう。
- -fオプションは、カスタマイズされたYAMLファイルをhelm installコマンドに渡すために使用します。
- カスタマイズを含むファイルの名前は、customyamlディレクトリにあるtt_operator.yamlです。
- リリースの名前はttoperです。
- TimesTenオペレータをインストールするチャートの名前はttoperatorです。
helm installコマンドの出力を見てみましょう。
```
NAME: ttoper
LAST DEPLOYED: Fri Aug  2 02:54:39 2024
NAMESPACE: default
STATUS: deployed
REVISION: 1
NOTES:
Version 2211270.1.0 of the ttoperator chart has been installed.

This release is named "ttoper".

To learn more about the release, try:

  $ helm status ttoper
  $ helm get all ttoper
  $ helm history ttoper

To rollback to a previous version of the chart, run:

  $ helm rollback ttoper <REVISION>
    - run 'helm history ttoper' for a list of revisions.

To test the operator, run:

  $ helm test ttoper
```
次の点に注目してください。
- ttoperatorチャートのバージョンは、TimesTenリリース22.1.1.27.0に対応する2211270.1.0です。
- リリース名はttoperです。
- リリースのステータスはdeployedです。

(オプション)リリースを確認します。

helm list

出力。


NAME    NAMESPACE       REVISION        UPDATED                                 STATUS   CHART                   APP VERSION
ttoper  default         1               2024-08-02 02:54:39.916210368 +0000 UTC deployed ttoperator-2211270.1.0  22.1.1.27.0

helm listコマンドは、ttoperリリースが存在し、ネームスペースにインストールされていることを示します。

ネームスペースでTimesTenオペレータが実行されていることを確認します。

kubectl get pods

出力は次のようになります。

NAME                              READY   STATUS    RESTARTS   AGE
timesten-operator-55c6f99-zqlct   1/1     Running   0          10m

ServiceAccount、RoleおよびRoleBindingオブジェクトが作成されていることを確認します。

kubectl get serviceaccount timesten-operator
NAME                SECRETS   AGE
timesten-operator   0         12m

kubectl get role timesten-operator
NAME                CREATED AT
timesten-operator   2024-08-02T02:54:40Z

kubectl get rolebinding timesten-operator
NAME                ROLE                     AGE
timesten-operator   Role/timesten-operator   12m

デフォルトでは、ttoperatorチャートは、ネームスペースにServiceAccount、RoleおよびRoleBindingオブジェクトを作成してデプロイします。

おめでとうございます。ttoperatorチャートが正常にインストールされました。ネームスペースでTimesTenオペレータが実行されています。