TimesTen Scaleoutの管理について
TimesTen Scaleoutでは、永続性とリカバリ機能を備えた高可用性インメモリー・データベース内での、高いパフォーマンス、フォルト・トレランスおよびスケーラビリティが実現されます。1つのデータベースが複数のホストに分散されるため、そのデータベースの一部のコンポーネントで障害が発生しても他のコンポーネントは引き続き動作します。
TimesTen Scaleoutでは、すべてのアプリケーションが継続的に動作するように、多数のエラー状況と障害状況のための、自動リカバリ機能があるエラー検出および障害検出がサポートされています。
TimesTenオペレータにより、TimesTen Scaleoutの障害に対処する方法のベスト・プラクティスが実装されます。TimesTen Scaleoutが障害にどのように対処するかの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』の障害からのリカバリを参照してください
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TimesTenインスタンスまたは要素に障害が発生した場合は、オペレータによってそれが再起動されます。
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レプリカ・セット全体に障害が発生し、レプリカ・セット内のすべての要素が
waiting
for
seed
状態に達した場合は、オペレータによってデータベースがアンロードされてからリロードされてそれが解決されます(デフォルト)。ダウンしたレプリカ・セットがTimesTen Scaleoutでどのようにリカバリされるかの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』のダウンしたレプリカ・セットからのリカバリを参照してください。 -
すべてのデータ・インスタンスに障害が発生した場合は、オペレータによってその障害が検出され報告されます。
オペレータは、TimesTenが実行されている各ポッド内のtt
コンテナにおいて動作しているTimesTenエージェントと通信します。そのエージェントは、そのコンテナ内で実行されているTimesTenの状態について情報を特定し、その情報をオペレータに送り返します。オペレータは、この情報を分析し、TimesTenの正常性と状態を判断します。この情報は、詳細かつ明らかな内容に要約されます。オペレータは、ステート・マシンを使用して、障害を検出するために実行する一連の適切なコマンドを判断し、可能な場合はTimesTenを修復します。これらの状態については、この章の後半で説明します。
次は、オペレータがどのようにTimesTen Scaleoutを検出し修復するかを詳しく説明します。具体的には、オペレータが単一データ・インスタンスの障害、管理インスタンスの障害、レプリカ・セット全体の障害およびデータベース全体の障害にどのように対処するかを説明します。