9.2.10.2 ahfctl setresourcelimit

ahfctl setresourcelimitコマンドを使用して、Oracle Trace File AnalyzerのCPU使用率およびメモリー使用量を制限します。

ノート:

この機能はLinuxでのみ使用でき、Autonomous Health Frameworkがrootユーザーによって完全インストールを使用してインストールされている場合にのみ使用できます。

構文

ahfctl setresourcelimit [-h] 
[-tool {tfa}] 
[-resource {cpu,kmem,swmem}] 
[-value VALUE] 
[-debug] 
[-force]

パラメータ

表9-32 ahfctl setresourcelimitコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

value

制限を最小で1つのCPUの50%、最大で4個または使用可能なCPUの75%のいずれか小さい方に設定します。デフォルトでは、CPUの制限は最大値に設定されています。

TFAを1つのCPUの最大50%に制限する場合: ahfctl setresourcelimit -value 0.5

メモリー使用量は、ahfctl setresourcelimit -resource kmemを使用してシステム・レベルで制限することも、ahfctl setresourcelimit -resource swmemを使用してシステムとスワップのメモリーを組み合せて制限することもできます。

カーネル・メモリーを最小で500 MB、最大で2048 MBまたは使用可能なメモリーの20%のいずれか小さい方に設定します。デフォルトでは、カーネル・メモリー(kmem)の制限は設定されていません。

システムとスワップのメモリーを最小で1024 MB、最大で8192 MBまたは使用可能なメモリーの50%のいずれか小さい方に設定します。デフォルトでは、システムとスワップのメモリー(swmem)の制限は設定されていません。

tool

現在、tfaのみを指定できます。

デフォルト: tfa

resource

CPUまたはメモリーのいずれかを指定できます。

value

値を制限する場合に指定します。

  • CPU: 使用可能なCPUの数を示す浮動小数点数(小数点第2位に四捨五入)。
    • 値の範囲: 0.5 <= value <= max_value、max_valueは、(4、CPUの合計数 * 0.75)のいずれか小さい方です
    • デフォルト: max_value
  • カーネル・メモリー(kmem): 使用可能なカーネル・メモリーを示す整数値(MB)。
    • 値の範囲: 1600 <= value <= max_value、max_valueは、(20480、合計システム・メモリー * 0.75)のいずれか小さい方です
    • デフォルト: max_value
  • メモリー+スワップ(swmem): 使用可能なメモリー+スワップを示す整数値(MB)。
    • 値の範囲: 1600 <= value <= max_value、max_valueは、(20480、合計システム・メモリー * 0.75)のいずれか小さい方です
    • デフォルト: max_value

debug

デバッグを有効にする場合に指定します。

force

max_valueを超えるリソース値を設定するように指定します。

例9-29 setresourcelimitの例

CPUが10個のサーバーでは、デフォルトの制限は4個のCPUになります。
# ahfctl setresourcelimit
Tool TFA: Resource CPU: Limit value: 4
CPUが4個のサーバーでは、デフォルトの制限は3個のCPU (使用可能なCPUの75%)になります。
ahfctl setresourcelimit
Tool TFA: Resource CPU: Limit value: 3
# ahfctl setresourcelimit -value 2
Tool TFA: Resource CPU: Limit value: 2
メモリー使用量を500 MBのシステム・メモリーのみに制限するには、次のように実行します。
ahfctl setresourcelimit -resource kmem -value 500
システム・メモリーとスワップ・メモリーの合計を1 GBに制限するには、次のように実行します。
ahfctl setresourcelimit -resource swmem -value 1024