Oracle Database Appliance DBシステム

Oracle Database Appliance DBシステムに関するFAQです。

高可用性システムで単一のDBVMを作成できますか。

単一ノード・システムの場合、各DBシステムは1つのDBVMのみで構成されます。高可用性システムの場合、各DBシステムには、Oracle Database Applianceシステムごとに1つずつ、2つのDBVMクラスタがあります。高可用性システム上にVMが1つしかないDBシステムの作成はサポートされていません。

DBシステムでは、いくつのデータベースがサポートされていますか。

DBシステムごとに1つのデータベースがサポートされています。データベースは、マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)または非CDBのいずれかです。各DBシステムに複数のデータベースをデプロイする場合は、CDBに統合することをお薦めします。

単一のOracle Database Applianceシステム上のKVMでOracle Database Standard EditionデータベースとEnterprise Editionデータベースの両方を実行できますか。

はい。

DBVMのCPUコア粒度、つまり最小の仮想DBシステムを教えてください。

DBシステムでサポートされる最小CPUコアは2コアです。

Oracle Database Applianceシステムでベア・メタル・データベースとKVM DBシステムの両方を実行することはサポートされていますか。

はい。ベア・メタル・データベースとKVM DBシステムの両方が単一のOracle Database Applianceシステムでサポートされています。

1つのソケットのOracle Database Standard Edition2ライセンスは使用可能ですか。

Oracle Database Applianceリリース19.10および19.11では、CPUが割り当てられるソケットは選択できません。ただし、CPUの割当て方法に基づいて、odacli create-cpupoolを使用して1つのソケット上のCPUプールを一時的に占有し、2番目のソケットでCPUプールを使用するDBシステムを作成できます。リリース19.12以降、odacli create-cpupool --socketオプションを使用して、CPUが割り当てられるソケットを指定できます。これは、SE2ライセンスをサポートすることを目的としています。その他のユースケースでは、--socketオプションを指定せず、システムでデフォルトのCPU割当てを処理できるようにします。(一部のCPUプールは--socketオプションで作成され、一部はオプションを指定しないで作成される)混合オプションを使用してCPUプールを作成しないでください。これにより、ソケット全体でのCPU割当てが不均衡になり、CPUが最適化されなくなります。

DBシステムはいくつのコアを利用しますか。

DBシステムのシェイプは、データベースに対して選択したシェイプから導出されます。データベース・システムのCPUコアは、データベース・シェイプで定義されたコアとして設定されます。たとえば、データベースが4つのコアを使用するデータベース・シェイプとしてodb4を選択した場合、データベース・システムは4つのコアで作成されます。

Oracle ACFSは、DBシステム内で使用できますか。

Oracle ACFSはDBシステムでサポートされていません。

DBシステムはオーバーサブスクリプションをサポートしていますか。

各DBシステムは、内部で作成されたCPUプールに関連付けられています。リリース19.10では、DBシステムに関連付けられたCPUプールを共有できません。リリース19.11以降、DBシステム・タイプのCPUプールを作成し、複数のDBシステムでCPUプールを共有できます。CPUプールのオーバーサブスクライブは、DBシステム間で許可されます。CPUプールをオーバーサブスクライブすると、パフォーマンスに影響する場合があります。本番でCPUプールのオーバーサブスクリプションを実装する前に、影響を評価する必要があります。

DBシステムでサポートされているデータベース・バージョンは何ですか。

DBシステム・バージョンにサポートされているデータベース・バージョンは、コマンドodacli describe-dbsystem-imageを使用して確認できます。

ベア・メタル・システム上のOracle Grid Infrastructureバージョンよりも新しいバージョンのデータベースをDBシステムにインストールできますか。

はい。リリース19.12以降、DBシステムはOracle Database 21cをサポートしています。ベア・メタル・システムがOracle Grid Infrastructure 19.xを実行しているときに、DBシステムにOracle Database 21.3データベースをインストールできます。コマンドodacli describe-dbsystem-imageを実行して、DBシステムでサポートされているOracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureのバージョンを確認します。

Oracle Database Applianceシステムで作成できるDBシステムの最大数はいくつですか。

DBシステムの最大数は、CPUおよびメモリーによって異なります。デフォルトでは、ホスト・メモリーの半分はヒュージ・ページに割り当てられ、DBシステムはヒュージ・ページを使用して構成されます。したがって、DBシステムで使用される合計メモリーは、ホストに割り当てられたヒュージ・ページより小さくする必要があります。ホストで実行されているデータベースおよびブラックボックスVMがある場合は、DBシステムのCPUおよびメモリー・リソースを計画するときにそれらも考慮する必要があります。

DBシステムで使用されるストレージは何ですか。

DBシステムのローカル・ファイル・システムには、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseホーム、ブート・パーティション、オペレーティング・システムのパーティション、スワップ領域およびOracle Database Applianceソフトウェアの/optパーティションに使用される/u01が含まれています。DBシステムのローカル・ファイル・システムのサイズは、ノード当たり200GBに固定されています。高可用性システムごとに、各DBシステム・ノードに200GBのローカル・ストレージが割り当てられ、ベア・メタル・システム上のOracle ACFSに配置されます。DBシステム上のデータベースは、ストレージにOracle ASMディスク・グループを使用します。データベース当たりの割当て制限はありません。領域の使用は、Oracle ASMディスク・グループの使用方法によって異なります。

メモリー不足エラーのため、DBシステムの作成に失敗しました。ただし、free spaceコマンドは十分なメモリーがあることを示しています。この失敗の原因は何ですか。

DBシステムではヒュージ・ページを使用しています。デフォルトでは、Oracle Database Applianceは物理メモリーの半分をヒュージ・ページとして割り当てます。ヒュージ・ページは、ベア・メタル・システムおよびDBシステム上のデータベースによって共有されます。ベア・メタルの/proc/meminfoで、DBシステムで使用可能な空のヒュージ・ページの数を確認します。Oracle Database Applianceシステムの使用量に基づいて、ヒュージ・ページ構成を増やすことができます。

複数のDBシステムを同時に作成できますか。

VMストレージに異なるディスク・グループを同時に使用するDBシステムを作成できます。VMストレージと同じディスク・グループを使用する場合は、シリアルに作成する必要があります。

DBシステムのVMストレージにFLASHディスク・グループを使用できますか。

リリース19.12以降、DBシステムはFLASHディスク・グループ上に作成できます。

DBシステムで使用される名前は大文字と小文字が区別されますか。それとも区別されませんか。

DBシステム名は、大文字と小文字が区別されません。たとえば、DBSystemname1という名前は、dbsystemname1と同じとみなされます。

DBシステムはどのようにバックアップしたらよいですか。

詳細な手順については、My Oracle Supportノート2784991.1のOracle Database Applianceリリース19.10以降のデータベース・システム・バックアップに関する項(https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=2784991.1)を参照してください。

単一インスタンス・データベースを作成する場合、SCAN IPおよびVIPを指定する必要があるのはなぜですか。

現在、Oracle RAC OneノードおよびStandard Edition High Availabilityデータベースをサポートするために、2つのノードを含むDBシステムがOracle Database Appliance高可用性環境にデフォルトで作成されます。したがって、SCAN IPおよびVIPが必要です。

DBシステム上のルート・パーティションおよびマウント・ポイントのサイズを変更するには、どのようにすればよいですか。

DBシステム上の内部ファイル・システムのサイズは最適化されており、サイズを変更することはできません。

DBシステムごとにサポートされているデータベースは1つのみであるため、データベースをCDBとして作成し、データベースを別のPDBに統合することはできますか。ライセンスの問題はありますか。

DBシステムごとにサポートされるデータベースは1つのみです。DBシステムの作成時に、CDBオプションを選択してCDBを作成できます。デフォルトでは1つのPDBが作成され、SQL Plusを使用して追加のPDBを手動で作成できます。追加のライセンスなしで最大3つのPDBを作成できます。詳細は、https://blogs.oracle.com/database/post/oracle-database-19c-up-to-3-pdbs-per-cdb-without-licensing-multitenantを参照してください。

ベア・メタル・データベースとDBシステム・データベースの間で統合されたData Guardを設定できますか。

はい。リリース19.11以降は、統合されたOracle Data GuardがDBシステムでサポートされています。ベア・メタル・データベースとDBシステム・データベースの間にOracle Data Guardを設定できます。

DBシステムに異なるパブリック・ネットワークを使用できますか。

はい。デフォルトでは、DBシステムの作成時にパブリック・ネットワークが指定されない場合、DBシステムはベア・メタルのpubnetをパブリック・ネットワークとして使用します。リリース19.11以降、DBシステムのパブリック・ネットワーク用に異なるネットワークを使用できます。vnetwork (bridgeまたはbridged-vlan)を作成し、DBシステムの作成時にこのvnetworkを選択できます。

CPUの数を変更せずにDBシステムのメモリー・サイズを変更できますか。

いいえ。現在、これはサポートされていません。かわりに、DBシステムのシェイプを変更できます。

DBシステムからデフォルトのパブリック・ネットワークをデタッチできますか。

DBシステムの作成時に、vnetworkをパブリック・ネットワークとして選択できます。デフォルトでは、DBシステムはパブリック・ネットワークとしてpubnetを使用します。このパブリック・ネットワークはOracle Grid Infrastructureとデータベースで使用されているため、DBシステムの作成後にはデタッチできません。既存のDBシステムに新しいパブリック・ネットワークを追加し、odacli modify-dbsystemコマンドを使用すると、この2番目のパブリック・ネットワークをデタッチできます。

DBシステムのパブリック・ネットワークを変更するにはどうすればよいですか。

次のMy Oracle Supportノートを参照してください。