クォーツ・スケジューラの構成

Publisherには、HyperionブランドのDataDirect Connect for JDBCドライバが付属しており、このドライバを使用して、データベースにスケジューラ表をインストールし、それらを使用するための接続を設定します。このドライバは、データベース・ベンダーが用意したネイティブJDBCドライバの代替ドライバとして使用できます。

DataDirectドライバを使用可能にするデータベースを選択すると、データベース・ドライバ・クラスの情報が設定画面に自動的に入力されます。ドライバ・ファイルについて必要な追加設定はありません。

Publisherインストーラによって提供されていないDataDirectドライバを使用する場合は、ドライバを手動でダウンロード、インストールおよび構成する必要があります。

DataDirect Connectまたはネイティブのデータベース・ドライバを使用する際の推奨事項

DataDirect Connect for JDBCドライバは、サポートされるデータベース用に提供されています

サポートされるデータベースは次のとおりです。

  • IBM DB2 v8.1、v9.1

  • Microsoft SQL Server 2000、2005

  • Sybase Adaptive Server Enterprise

  • Oracle 9i、Oracle 10g,、Oracle 11g

次の表に、サポートされるスケジューラ・データベース用のドライバの推奨事項を示します。

データベース ネイティブJDBCドライバ DataDirect JDBCドライバ

Oracle 10g、Oracle 11g

推奨

サポート対象

IBM DB2 v8.1、v9.1

サポート対象

推奨

Microsoft SQL Server 2000、2005

サポート対象

推奨

Sybase Adaptive Server Enterprise

サポート対象

推奨

MySQL 4.1.10a-NT、5.0

サポート対象

未提供

スケジューラ・データベースでのユーザーの設定

スケジューラ・データベースへの接続を設定するには、選択したデータベースでユーザーを作成するようにします。

Publisherはこのユーザーを使用してデータベースに接続します。データベースのタイプによっては、このユーザーに特定の権限が必要になる場合があります。

スケジューラ・データベースへの接続とスキーマのインストール

スケジューラのデータベースを設定する一般的なステップは、次のとおりです。後続の各データベースに固有の項も参照してください。

スケジューラ・データベースを設定するには:

  1. 管理者資格証明を使用してPublisherにログインし、「管理」タブを選択します。
  2. 「システム・メンテナンス」の下の「スケジューラ構成」をクリックします。
  3. 「スケジューラ選択」リージョンで、Quartzを選択します。

    ノート:

    「エンタープライズ・スケジューラ・サービス」オプションはOracle Fusion Applications用に予約されています。

  4. 「データベース接続」の次のフィールドに入力します。
    • データベース・タイプ — リストからデータベースを選択します。選択すると、「データベース・ドライバ・クラス」フィールドが、推奨されるドライバ・クラスに自動的に更新されます。

    • 接続文字列 — 選択したデータベースの接続文字列を入力します。データベース固有のサンプル文字列は、後述の項を参照してください。

    • ユーザー名およびパスワード — データベースに設定するスケジューラ・ユーザーを入力します。ユーザーは、データベースに接続してテーブルを作成する権限を付与されている必要があります。データベースのタイプによっては、その他の権限が必要となる場合もあります。この章で後述する、該当データベースに固有の項を参照してください。

    • データベース・ドライバ・クラス — データベース・タイプを選択すると、このフィールドは推奨されるドライバに自動的に更新されます。別のドライバを使用する場合は、そのドライバをこのフィールドに指定します。

      Oracleデータベース・ドライバおよびDataDirectドライバは、Publisherとともにインストールされており、これ以外の設定は必要ありません。その他のデータベースでは、推奨されるネイティブ・ドライバがこのフィールドに自動的に移入されますが、Publisherでそのドライバを使用可能にするには、さらに設定が必要となります。

  5. 接続のテスト」をクリックして、BI Publisherがデータベースに接続できることを確認します。
  6. 「スキーマのインストール」をクリックし、Publisherスケジューラのスキーマをデータベースにインストールします。

Oracle Databaseへの接続

Oracleデータベースに接続する場合は、入力するデータベース・ユーザーに、接続またはセッション作成の権限と表作成の権限があり、そのユーザーに割当て制限が割り当てられていることを確認します(割り当てられていない場合、割当て制限は0になります)。

たとえば、次の例は、ユーザーbipuserを作成します。

SQL> CREATE USER bipuser
   2  IDENTIFIED BY welcome
   3  DEFAULT TABLESPACE USERS
   4  TEMPORARY TABLESPACE TEMP
   5  QUOTA 20G ON USERS
   6  QUOTA 1M ON TEMP;
  
User created. 

 SQL> GRANT CREATE SESSION TO bipuser; -- or "GRANT CONNECT TO bipuser;"

 Grant succeeded. 

 SQL> grant create table to bipuser; 
 
 Grant succeeded.

次の表では、Oracle Databaseに接続する場合の、Oracleネイティブ・ドライバのフィールドについて説明します。

フィールド 説明

データベース・タイプ:

リストからOracle 11gまたはOracle 10gを選択します。

接続文字列:

次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:oracle:thin:@<hostname>:<port>:<oracle SID>たとえば: jdbc:oracle:thin:@mydatabaseserver.com:1521:bipscheduler

データベース・ドライバ・クラス:

oracle.jdbc.driver.OracleDriver

IBM DB2データベースへの接続

IBM DB2 v8またはIBM DB2 v9データベースに接続する場合は、スケジューラを構成するために入力するユーザーにページ・サイズが32 Kのテーブルスペースが設定されていることを確認してください。設定されていない場合、テーブルを作成してユーザーに割り当てます。

またユーザーは、データベースに接続しテーブルを作成できる権限が付与されている必要があります。

次の表では、IBM DB2 v8またはIBM DB2 v9データベースに接続するためのDataDirectドライバのフィールドについて説明します。

フィールド エントリ

データベース・タイプ:

「IBM DB2 v9」または「IBM DB2 v8」をリストから選択します。

接続文字列:

次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:hyperion:db2://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>たとえば: jdbc:hyperion:db2:// mydatabaseserver.com:1433;DatabaseName=bipscheduler

データベース・ドライバ・クラス:

hyperion.jdbc.db2.DB2Driver

Microsoft SQL Serverデータベースへの接続

Microsoft SQL Serverデータベースに接続する場合は、Microsoft SQL Serverが混合モード認証に設定されていることを確認してください。また、スケジューラを構成するために入力するユーザーが、db_ownerロールを持っていることも確認します。

次の表では、Microsoft SQL Server 2000または2005のデータベースに接続するためのDataDirectドライバのフィールドについて説明します。

フィールド エントリ

データベース・タイプ:

「Microsoft SQL Server 2000」または「Microsoft SQL Server 2005」をリストから選択します。

接続文字列:

接続文字列パラメータjdbc:hyperion:sqlserver://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>を入力します。たとえば、jdbc:hyperion:sqlserver:// mydatabaseserver.com:1433;DatabaseName=bipschedulerとします。

データベース・ドライバ・クラス:

hyperion.jdbc.sqlserver.SQLServerDriver

Sybase Adaptive Server Enterpriseデータベースへの接続

Sybase Adaptive Server Enterpriseデータベースに接続する場合は、データベースでddl in tranモードをtrueに設定してください。このオプションを有効にする方法は、Sybaseのドキュメントを参照するか、データベース管理者に問い合せてください。

次の表では、Sybase Adaptive Server Enterpriseデータベースに接続する場合の、DataDirectドライバのフィールドについて説明します。

フィールド エントリ

データベース・タイプ:

「Sybase Adaptive Server Enterprise」をリストから選択します。

接続文字列:

接続文字列パラメータjdbc:hyperion:sybase://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>を入力します。たとえば、jdbc:hyperion:sybase://mydatabaseserver.com:4100;DatabaseName=bipschedulerとします。

データベース・ドライバ・クラス:

hyperion.jdbc.sybase.SybaseDriver