主なセキュリティ要素

Oracle Fusion Middlewareセキュリティ・モデルは、主な要素に基づいて会社全体でセキュリティとIDの統一的な管理を提供します

次の主な要素があります。

  • アプリケーション・ポリシー

    Publisherの権限は、そのアプリケーション・ロールのメンバーに付与されます。デフォルトのセキュリティ構成では、事前定義済の権限のセットが各アプリケーション・ロールによって伝達されます。権限の付与は、アプリケーション・ポリシーで定義および管理されます。アプリケーション・ロールがアプリケーション・ポリシーと関連付けられると、そのロールはポリシーの権限受領者となります。アプリケーション・ポリシーは、特定のアプリケーションに固有のものです。

  • アプリケーション・ロール

    権限の付与についてアプリケーション・ポリシーで定義されると、アプリケーション・ロールをそのポリシーにマップできるようになり、そのアプリケーション・ロールが権限を伝達するためのメカニズムとして機能するようになります。この方式では、アプリケーション・ロールが、そのメンバーに権限を付与するコンテナとなります。権限は、ポリシーロール間の関係を通じてアプリケーション・ロールと関連付けられます。グループがアプリケーション・ロールにマップされると、対応する権限がすべてのメンバーに同じように付与されます。メンバーシップは、アプリケーション・ロールの定義において定義されます。アプリケーション・ロールは、特定の条件に従って割り当てられ、認証時の条件に基づいて動的に付与されます。複数のユーザーやグループが同じアプリケーション・ロールのメンバーになることがあります。

  • 認証プロバイダ

    認証プロバイダは、ユーザーやグループの情報にアクセスするために使用され、ユーザーを認証する役割を持っています。Publisherが簡易インストールまたはエンタープライズ・インストールで使用するデフォルトの認証プロバイダは、DefaultAuthenticatorという名前のものです。これは、Oracle WebLogic Serverの基本インストールで使用されるのと同じものです。Oracle WebLogic Server認証プロバイダにより、ユーザーとグループを1つの場所で管理できるようになります。

    アイデンティティ・ストアには、ユーザー名、パスワードおよびグループ・メンバーシップの情報が含まれています。認証プロバイダは、アイデンティティ・ストアのデータにアクセスし、そのデータと照合しながら認証を行います。たとえば、ログイン時にユーザー名とパスワードの組合せを入力すると、認証プロバイダは、提供された資格証明を検証するためにアイデンティティ・ストアを検索します。Publisherのデフォルトの認証プロバイダは、Oracle WebLogic Serverの埋込みディレクトリ・サーバーと照合しながら認証を行います。

  • ユーザーとグループ

    ユーザーとは、認証可能なエンティティです。ユーザーには、アプリケーション・ユーザーなどの人、クライアント・アプリケーションなどのソフトウェア・エンティティがあります。各ユーザーには一意の識別子が割り当てられます。

    グループは、何かしら共通するものを持つユーザーを集合にまとめたものです。セキュリティ管理をより効率化するには、同じようなアクセス権を必要とするグループごとにユーザーをまとめる必要があります。

  • セキュリティ・レルム

    インストール時に、Oracle WebLogic Serverドメインが作成され、Publisherがそのドメインにインストールされます。Publisherのセキュリティは、そのOracle WebLogic Serverドメインのセキュリティ・レルム内で管理されます。セキュリティ・レルムは範囲指定メカニズムとして機能します。各セキュリティ・レルムには、一連の構成済セキュリティ・プロバイダ、ユーザー、グループ、セキュリティ・ロール、およびセキュリティ・ポリシーが含まれています。ドメインでは1つのセキュリティ・レルムだけがアクティブになります。Publisherの認証は、パブリッシャがインストールされたWebLogic Serverドメインのデフォルトのセキュリティ・レルムに対して構成された認証プロバイダにより実行されます。Oracle WebLogic Server管理コンソールは、Oracle WebLogic Serverドメインの管理に使用される管理ツールです。