概要

管理者およびレポート開発者は、カタログ・ユーティリティを使用して、すべてのピクセルパーフェクト・レポートが格納されているカタログからレポート・オブジェクト関連のファイルをエクスポートし、これらを別のカタログにインポートできます。

このツールは、サード・パーティのツールをソース・コントロールとして使用してピクセルパーフェクト・レポートを管理したり、特定のレポート・セットを開発環境から品質保証環境や本番環境に移動する場合に使用します。カタログ・ユーティリティは、レポート・オブジェクトの翻訳を管理するために使用することもできます。BIPCatalogUtilユーティリティを生成するには、最初にGenerateBIPUtilityスクリプトを実行する必要があります。「ユーティリティの生成」を参照してください。

カタログ・ユーティリティを使用して、次のタスクを実行します。

  • カタログからのピクセル対応レポートのエクスポート

  • カタログへのピクセル対応レポートのインポート

  • 翻訳可能文字列の抽出と翻訳ファイル(XLIFF)の生成

  • レポート・オブジェクトレベル権限設定を含むsecurity.xmlファイルの生成

カタログ・ユーティリティを使用する場合

カタログ・ユーティリティは、Publisherレポート・アーティファクトをある環境から別の環境へ移動する際に使用します。

たとえば、カタログ・ユーティリティを使用して、レポートを開発環境から品質保証環境へ移動できます。このプロセスを次の図に示します。

カタログのオブジェクトを移動するその他のオプション

カタログのオブジェクトをダウンロードおよびアップロードして、ある環境から別の環境へオブジェクトを転送できます。

少数のオブジェクトをダウンロードまたはアップロードするには、カタログのダウンロード機能により、複数コンポーネント・オブジェクト(レポートなど)をアーカイブ・ファイルにバンドルおよびダウンロードできます。その後、アップロード機能を使用して、カタログ内の別の場所へデータをアンアーカイブします。

ノート:

Publisherのファイルをファイル・システム上で手動で編集しないでください。Publisherは、メタデータ・ファイルを使用してカタログ・オブジェクトに関する情報を保持しています。ファイル・システム内のオブジェクトを手動で編集すると、メタデータ・ファイルが破損することがあります。メタデータ・ファイルが破損した場合は、破損したファイルを削除し、Publisherを再起動すると、そのファイルを復元できます。

移動対象のファイル

スタイルおよびスキンは、カスケーディング・スタイル・シート(CSS)とイメージを含むフォルダに編成されます。

オブジェクト ファイル

レポート例: Balance+Letter.xdo

  • _report.xdo — レポート定義ファイル

  • xdo.cfg  — レポート・プロパティ設定を含む構成ファイル

  • ~metadata.meta — カタログ・パス情報を含むメタデータ・ファイル。このファイルは、ユーティリティがオブジェクトを元の場所にインポートするために使用

  • security.xmlファイル — レポートに定義されるオブジェクト・レベルの権限を指定

  • テンプレート・ファイル — レポート定義にロードされたすべてのテンプレート・ファイル。ファイル名には言語サフィックスを含む。たとえば: My_RTF_template_en_us.rtf、 My_BIP_layout_en_us.xpt

  • 翻訳ファイル: すべての翻訳ファイル(.xlf)。たとえば: My_RTF_template_jp_jp.xlf

データ・モデル例: myDataModel.xdm

  • _datamodel.xdm — レポート定義ファイル

  • ~metadata.meta — カタログ・パス情報を含むメタデータ・ファイル。このファイルは、ユーティリティがオブジェクトを元の場所にインポートするために使用

  • security.xmlファイル — データ・モデルに定義されるオブジェクト・レベルの権限を指定

サブ・テンプレート例: mysubtempate.xsb

  • _template_en_us.rtf — ロケールが指定されたサブテンプレート・ファイル

  • ~metadata.meta — カタログ・パス情報を含むメタデータ・ファイル。このファイルは、ユーティリティがオブジェクトを元の場所にインポートするために使用

  • security.xmlファイル — サブテンプレートに定義されるオブジェクト・レベルの権限を指定

  • 翻訳ファイル: 任意の翻訳ファイル(存在する場合)。たとえば、_template_jp_jp.rtfなどです。

スタイル・テンプレート例: myStyleTemplate.xss

  • _template_en_us.rtf — ロケールが指定されたスタイル・テンプレート・ファイル

  • ~metadata.meta — カタログ・パス情報を含むメタデータ・ファイル。このファイルは、ユーティリティがオブジェクトを元の場所にインポートするために使用

  • security.xmlファイル — スタイル・テンプレートに定義されるオブジェクト・レベルの権限を指定

  • 翻訳ファイル: 任意の翻訳ファイル(存在する場合)。たとえば、_template_jp_jp.rtfなどです。

環境間での同一のフォルダ名および構造の保持

ピクセルパーフェクト・レポートは、カタログ内のコンポーネントへの物理パスを使用して、データ・モデル、サブテンプレートおよびスタイル・テンプレートの各コンポーネントを参照します。

環境間でレポートを移動した場合、そのレポートは参照されるコンポーネントへの物理マッピングを保持します。したがって、データ・モデルを共有フォルダの別のフォルダの場所に移動すると、レポートはデータ・モデルを発見できず、実行できません。スタイル・テンプレートまたはサブテンプレートの場合は、レポートは実行できる場合もありますが、参照されるコンポーネントは適用されません。

たとえば、テスト環境のレポートAが、Shared Folders/Test/Data Modelsにあるデータ・モデルBを参照するとします。このレポートとそのデータ・モデルを本番環境に移動するとき、データ・モデルBを別のパスShared Folders/Data Modelsに置きます。新しい環境でレポートを実行するとき、データ・モデルはShared Folders/Test/Data Modelsにあると想定されます。レポートはデータ・モデルを発見できず、実行できません。

レポートをレポート・エディタで開き、新しい場所でのデータ・モデルを選択し、そのレポートを保存することによって、新しい環境内のマッピングを修正できます。

手動のステップを避けるため、レポートを移動しようとする環境内で、同じフォルダ名と構造を保持することをお薦めします。