5.7.6 SQLベース・プロパティ・グラフ分析

グラフ・サーバー(PGX)で提供される分析機能に加えて、Oracle Spatial and Graphのプロパティ・グラフ機能は、いくつかのネイティブな、SQLベースのプロパティ・グラフ分析をサポートします。

SQLベースの分析の利点は次のとおりです。

  • 物理メモリー内に収まらない大規模なグラフの分析が容易になる

  • データベースの外部にグラフ・データが転送されないため分析コストが低くなる

  • プロパティ・グラフ・データベースの現在の状態を使用してより的確な分析を行う

  • インメモリー・グラフとグラフ・データベースの最新更新との同期ステップをなくして分析をシンプルにする

ただし、グラフ(またはサブグラフ)がメモリーに収まっている場合、グラフ・サーバー(PGX)により提供された実行中の分析は、SQLベースの分析を使用するよりも、通常、パフォーマンスは上回ります。

多くの分析の実装には中間データ構造が必要なため、ほとんどのSQL (およびPL/SQL)ベースの分析APIには作業表(wt)用のパラメータがあります。典型的なフローには、次のステップが含まれます。

  1. 作業表を準備します。

  2. 分析を実行します(1つまたは複数のコール)。

  3. クリーンアップを実行します

次のサブトピックでは、一般的なタイプのプロパティ・グラフ分析の、SQLベースの例を示します。