7 Oracle Linuxインストールのトラブルシューティング
この章では、Oracle Linux インストールをトラブルシューティングする場合のいくつかのオプションについて説明します。また、既知の問題については、「Oracle Linux」で、インストールする特定のOracle Linuxリリースのリリース・ノートを確認してください。
ハードウェアの既知の問題については、Unbreakable Enterprise Kernelのドキュメントで、ご使用のUEKリリースのリリース・ノートを参照してください。
トラブルシューティング・メニューのオプション
Oracle Linux インストール・メディアのブート・メニューにあるトラブルシューティング・オプションには、次のオプションが含まれています。
- 基本グラフィック・モードでのOracle Linuxリリースのインストール
-
Oracle Linuxをグラフィック・モードでインストールしようとしたときに画面が空白になるか表示がゆがむ場合は、このオプションを使用します。
- Oracle Linuxシステムのレスキュー
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インストールしたシステムを編集モードでブートする場合、このオプションを使用します。このモードでは、パーティションまたは構成ファイルを編集して様々なブートの問題を修正できます。
- メモリー・テストの実行
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システムのRAMの整合性を検証する
memtest86
ユーティリティを実行する場合、このオプションを使用します。 - ローカル・ドライブからのブート
-
インストールしたシステムをハード・ディスクからブートする場合、このオプションを使用します。
デバッグおよびログ情報
インストール中に、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F1]を押すと、インストール・プログラムの仮想コンソールが表示されます。このコンソールには、インストール・プログラムに関するメッセージやデバッグ情報の出力が含まれています。次の項で説明するように、各種ソースからのログ情報を表示するための追加の仮想コンソールを使用できます。[Ctrl]を押しながら[b]を押し、[n
] (次へ進む場合)または[b
] (戻る場合)を押して仮想コンソール間を切り替えることができます。グラフィカル・インストール・プログラムに戻るには、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F6]を押します。
インストール中、複数のログ・ファイルが生成され、次のソースからのメッセージが取得されます。
- Anacondaプログラム
-
/tmp/anaconda.log
ファイルには、インストールに関連するAnacondaログが含まれています。インストール中に、このログに格納されているメッセージにアクセスするには、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F1]を押して仮想コンソールを表示した後、[Ctrl]を押しながら[b]を押し、次に、[3]を押します。
インストールが成功すると、ログ・ファイルが
/var/log/anaconda/anaconda.log
にコピーされます。 - ハードウェアの検出および構成
-
/tmp/syslog
ファイルには、システムのハードウェアに関連するメッセージが含まれています。インストールが成功すると、ログ・ファイルが
/var/log/anaconda/syslog
にコピーされます。 - Kickstart
-
/tmp/ks-name.log
ファイルには、Kickstartインストールに関連するログが含まれています。インストールが成功すると、ログ・ファイルが
/var/log/anaconda/ks-script-name.log
にコピーされます。 - ネットワークの検出および構成
-
/tmp/ifcfg.log
ファイルには、ネットワーク構成に関連するログが含まれています。インストールが成功すると、ログ・ファイルが
/var/log/anaconda/ifcfg.log
にコピーされます。 - その他のプログラム
-
/tmp/program.log
ファイルには、インストール中に使用されたその他すべてのプログラムに関連するログが含まれています。インストール中に、このログに格納されているメッセージを表示するには、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F1]を押して仮想コンソールを表示した後、[Ctrl]を押しながら[b]を押し、次に、[5]を押します。
インストールが成功すると、ログ・ファイルが
/var/log/anaconda/program.log
にコピーされます。 - パッケージ・インストール
-
/tmp/packaging.log
ファイルには、dnf
およびrpm
コマンドによって出力されたパッケージ・インストール・メッセージが含まれています。インストールが成功すると、ログ・ファイルが
/var/log/anaconda/packaging.log
にコピーされます。 - ストレージの検出および構成
-
/tmp/storage.log
ファイルには、ストレージ・モジュールに関連するログが含まれています。インストール中に、このログに格納されているメッセージを表示するには、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F1]を押して仮想コンソールを表示した後、[Ctrl]を押しながら[b]を押し、次に、[4]を押します。
インストールが成功すると、ログ・ファイルが
/var/log/anaconda/storage.log
にコピーされます。
インストールが失敗すると、これらのログ・ファイル内のメッセージが1つのログ・ファイル(/tmp/anaconda-tb-name
)に統合されます。
インストール中に、root
ユーザーとしてシェル・プロンプトにアクセスするには、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F1]を押して仮想コンソールを表示します。次に、[Ctrl]を押しながら[b]を押し、次に番号[2]を押します。シェル・プロンプトを使用すると、ログ・ファイルにアクセスし、それらをUSBデバイスなどのローカル・ストレージ・デバイスにコピーできます。または、scp
コマンドを使用して、ログ・ファイルをネットワークの場所にコピーできます。