4 アップグレード後タスクの実行
重要:
次のタスクは、包括的なものではありません。設定によっては、新しくアップグレードしたシステムを稼働状態に戻すために、他の手順を実行する必要がある場合があります。アップグレード後に生成された/var/log/leapp/leapp-report.txt
を確認してください。このレポートには、アップグレードしたシステムを確実にサポート対象状態のままにするためのその他の推奨事項が含まれている場合があります。
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ファイアウォールを有効にします。
sudo systemctl start firewalld sudo systemctl enable firewalld
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システムにpingを実行してネットワーク接続が動作していることを確認し、ネットワーク接続が機能していることを確認します。
- Oracle OS Management Serviceによって管理されるインスタンスがある場合は、次を実行します:
- Oracle Cloud Infrastructureで、ナビゲーション・メニューを開き、「コンピュート」をクリックします。「コンピュート」で、「インスタンス」をクリックします。
- Oracle Linux 8からOracle Linux 9にアップグレードしたインスタンスを選択します。
- 「リソース」セクションで、「OS管理」をクリックします。
- 「概要」タブで、水平省略記号(...)をクリックし、「OS管理詳細の表示」を選択します。
- 「リソース」領域から、「ソフトウェア・ソース」を選択します。
- すべてのOracle Linux 8ソースを削除します。「すべて選択」を選択し、「削除」をクリックします。
- Oracle Linux 9ベースのOS最新ソフトウェア・ソースを追加します。これが、アップグレードされた管理対象インスタンスのソフトウェア・ソースになります。
- その他の必要なソフトウェア・ソースを追加します。
ノート:
Oracle OS Management Serviceでは、管理対象インスタンスのOracle Linuxバージョンの変更を認識するのに時間がかかる場合があります。たとえば、10分から20分かかる場合があります。
- Oracle OS Management Hubによって管理されるインスタンスがある場合は、Oracle Linux 9に必要なソフトウェア・ソースをアタッチします。ソフトウェア・ソースの管理の詳細は、https://docs.oracle.com/en-us/iaas/osmh/doc/software-sources.htmを参照してください。
ノート:
Oracle OS Management Hubでは、管理対象インスタンスのOracle Linuxバージョンの変更を認識するのに時間がかかる場合があります。
また、このステップを実行する前は、Oracle Linux 8およびOracle Linux 9リポジトリなど、Leappがアップグレードの実行に使用したリポジトリは有効なままです。このステップを実行すると、OS Management Hubを使用して構成したリポジトリのみが有効になります。
- Oracle Autonomous Linuxによって管理されるインスタンスがある場合は、Oracle Linuxのすべての必須ソフトウェア・ソースをアタッチします。ソフトウェア・ソースの管理の詳細は、https://docs.oracle.com/en-us/iaas/autonomous-linux/doc/software-sources.htmを参照してください。
ノート:
Oracle Autonomous Linuxサービスでは、管理対象インスタンスのOracle Linuxバージョンの変更を認識するのに時間がかかる場合があります。
また、このステップを実行する前は、Oracle LinuxおよびOracle Linuxなど、Leappがアップグレードの実行に使用したリポジトリは有効なままです。このステップを実行すると、Oracle Autonomous Linuxを使用して構成したリポジトリのみが有効になります。
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アップグレード前に
dnf
をカスタマイズしていた場合は、アップグレードしたシステムの/etc/dnf/dnf.conf
ファイル内でそれらを元に戻します。次に例を示します。proxy=proxy-url:port
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アップグレード前にアンマウントしたネットワークにマウントされたファイル・システムを復元します。ファイル・システムとストレージの問題を参照してください。
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KVMホストをアップグレードする場合は、KVM仮想マシンを再起動します。
sudo virsh start vm-name
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SELinuxを
Enforcing
モードで実行するように設定します。アップグレード中、LeappユーティリティはSELinuxを
Permissive
モードで実行するように設定します。この設定を元に戻すには、次のようにします。Enforcing
モードに戻し、設定を確認します。次のように入力します。sudo setenforce enforcing
SELinuxのモードは、次のようにして確認できます。
getenforce
Enforcing
システムの再起動後もこの設定を維持するには、次の行を
/etc/selinux/config
に追加します。SELINUX=enforcing
次のコマンドを実行します。
sudo grubby --update-kernel=ALL --remove-args="enforcing=0"
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暗号化ポリシーの設定などのセキュリティ・ポリシーを再評価してから再適用します。
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不要な構成とファイルがないかシステムを検査します。
ノート:
これらの不要なファイルの一部は、アップグレード後に生成された/var/log/leapp/leapp-report.txt
内でレポートされる場合があります。必ず、このレポートを確認し、アップグレード後の推奨事項を実施してください。このステップは、その構成と新しいOSバージョンとが一致していることを確認するために行います。このステップの実行は、前のシステムの状態から何を維持することが重要かで異なります。次のガイドラインを考慮してください。
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適用外となったカーネルおよびカーネル・モジュールを削除します。たとえば、システムでBtrfsファイル・システムを使用する場合は、UEKカーネルのみを使用できます。そのため、RHCKカーネルおよび以前のバージョンのUEKカーネルを削除することを検討してください。また、レスキュー・カーネルを再構築することもできます。
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カーネルを削除する場合は、GRUBメニューを更新して、そのメニュー・オプションにシステム上の実際のカーネルのみが反映されるようにする必要もあります。
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カスタマイズされたリポジトリなど、対処が必要な可能性のあるエントリについては、
/etc/yum.repos.d
を確認してください。たとえば、システム更新の間に、対応する既存の
*.rpm
ファイルが上書きされないように、*.rpmnew
ファイルが作成される場合があります。*.rpmnew
ファイルの内容を基にして、対応する*.rpm
ファイルを変更する必要があります。 - 以前のOracle Linuxバージョンから残っている、余分なパッケージを削除します。
/etc/dnf/dnf.conf
を編集して、leapp
パッケージを参照するexclude=
行を削除またはコメント・アウトします。rpm -qa
などのコマンドを使用して、削除可能なパッケージをリストします。rpm -qa | grep el8 rpm -qa | grep leapp
- その問合せでリストされたパッケージを、
sudo dnf remove
コマンドを使用して削除します。
注意:
システムに残っている余分な
el8
パッケージは、更新を受信しません。脆弱性スキャナやその他のセキュリティ監査によって、これらのパッケージに関する警告や障害がレポートされることがあります。 -
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不要になった
/root/tmp_leapp_py3
ディレクトリを削除します。 -
アップグレードを実行するためにシステムをULNから削除した場合は、そのシステムを再度登録し、適切なチャネルを構成します。
詳細は、『Oracle Linux Oracle Linuxでのソフトウェアの管理』の「ULNへのOracle Linuxシステムの登録およびULNチャネル・サブスクリプション管理」を参照してください。