A Leappアップグレードでサポートされているリポジトリ
この付録では、Leappユーティリティによるシステムまたはインスタンスのアップグレードで使用されるリポジトリを示します。
リポジトリ・マッピング
次の表では、Oracle Linux 8とOracle Linux 9の間のリポジトリ対応を示します。この表は、ホストでOracle Linux 8へのアップグレードが完了した後にLeappユーティリティによって使用可能になる、対応するリポジトリを特定するのに役立ちます。
Oracle Linux 8 DNFリポジトリ | Oracle Linux 9 DNFリポジトリ | 注記 |
---|---|---|
|
|
すべてのOracle Linux 9アップグレードには、BaseOSおよびAppStreamリポジトリが必要です。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
Oracle Linux 9には、最小UEKバージョンとしてUEK R7が必要です。 |
|
|
|
|
|
Oracle Cloud Infrastructureインスタンスでのみ使用できます。 |
|
|
Oracle Cloud Infrastructureインスタンスでのみ使用できます。 |
|
|
開発者システムにのみ推奨されます。 |
この表では、Oracle Linux KVMスタックのリポジトリ・マッピングを示します。
Oracle Linux 8 KVMスタック | Oracle Linux 8リポジトリ | ModuleStream | Oracle Linux 9 KVMスタック | Oracle Linux 9リポジトリ | 注記 |
---|---|---|---|---|---|
デフォルトのKVMスタック |
|
|
デフォルトのKVMスタック |
|
デフォルトのKVMスタックは、RHCKおよびUEKの両方で使用できます。 |
Oracle Linux 8 KVM for UEK |
|
|
Oracle Linux 9 KVM for UEK |
|
Oracle KVMユーティリティ・スタックはUEKでのみ使用できます。 |
コマンド引数を使用したリポジトリの有効化
将来のバージョンのLeappユーティリティではアップグレード可能な製品が増えるため、アップグレード後に有効にする必要があるリポジトリの数も増える可能性があります。有効にするリポジトリを手動でコマンド構文でリストすると、Leappアップグレード・コマンドが長く複雑になります。
オラクル社は、Leappのpreupgradeまたはupgradeコマンドで使用できる、次の便利なスイッチまたは引数を提供しています。これらの引数を使用すると、アップグレードするホストに適したリポジトリに--enablerepoサブコマンドが自動的に適用されます。
- --enablerepo
-
オプションを使用して、必要なリポジトリを有効にします。有効化するリポジトリごとにこのオプションを使用する必要があります。次に例を示します:
sudo leapp preupgrade --enablerepo 'ol9_addons' --enablerepo 'ol9_codeready_builder' ...
- --oraclelinux
-
この引数は、ローカルまたはリモートで実行するシステム・アップグレードで使用します。この引数を指定した場合は、システムのアーキテクチャが検出され、そのアーキテクチャに適用可能なリポジトリが自動的に使用されます。
この引数を使用すると、次のリポジトリが自動的に有効になります。
-
ol9_baseos_latest
-
ol9_appstream
-
ol9_UEKR7
このオプションの使用は、リストされたリポジトリごとに
--enablerepo
を個別に使用することと同じです。--enablerepo
を使用して、--oraclelinux
にまだ含まれていないその他の必要なリポジトリを追加できます。次に例を示します:sudo leapp preupgrade --oraclelinux --enablerepo 'ol9_addons' --enablerepo 'ol9_codeready_builder' ...
このコマンドは次と同じです :
sudo leapp preupgrade --enablerepo 'ol9_baseos_latest' --enablerepo 'ol9_appstream' --enablerepo 'ol9_UEKR7' --enablerepo 'ol9_addons' --enablerepo 'ol9_codeready_builder'
-
- --oci
-
この引数は、Oracle Cloud Infrastructureインスタンスのアップグレードで使用します。この引数の対象となるリポジトリは、
--oraclelinux
引数のスーパーセットです。この引数を使用すると、次のリポジトリが自動的に有効になります。
-
ol9_baseos_latest
-
ol9_appstream
-
ol9_addons
-
ol9_ksplice
-
ol9_oci_included
-
ol9_UEKR7
このオプションの使用は、リストされたリポジトリごとに
--enablerepo
を個別に使用することと同じです。--enablerepo
を使用して、--oci
にまだ含まれていないその他の必要なリポジトリを追加できます。次に例を示します:sudo leapp preupgrade --oci --enablerepo 'ol9_codeready_builder' ...
このコマンドは次と同じです:
sudo leapp preupgrade --enablerepo 'ol9_baseos_latest' --enablerepo 'ol9_appstream' --enablerepo 'ol9_ksplice' --enablerepo 'ol9_oci_included' --enablerepo 'ol9_UEKR7' --enablerepo 'ol9_addons' --enablerepo 'ol9_codeready_builder'
-
- --iso
-
インプレース・アップグレードの実行に使用するOracle Linuxインストール・イメージを指定します。ISOイメージへのフルパスを指定する必要があります:
sudo leapp upgrade --iso <path-to-ISO>
ISOイメージは、リムーバブル・メディアやローカル・ネットワーク上ではなく、ローカル・パーティションに格納する必要があります。
ノート:
一部のカスタムOracle Linuxデプロイメントでのパッケージ構成によっては、--iso
オプションを使用したインプレースLeappアップグレードに一部のパッケージが含まれない場合があります。これは、--iso
オプションの予期された既知の制限です。--iso
オプションは、ローカル・リポジトリ・ミラーまたはパブリックOracleリポジトリへのアクセスが不可能な分離環境でのみ使用します。アップグレードを続行する前に次のファイルを分析して、インストール、削除または更新されるパッケージを確認します:-
/var/log/leapp/leapp-preupgrade.log
-
/var/log/leapp/leapp-upgrade.log
-
/var/log/leapp/leapp-report.txt
-