0.2.0 (2012年1月25日)

カーネル・リリース:

2.6.39-101.0.1.el6uek

このリリースでは、以前のリリースの2.6.32に基づくアップグレードとして、DTrace for Linuxを2.6.39カーネルにします。

新機能:

  • DTraceコアおよびプロバイダAPIが、共通の実装を使用して複数のプロバイダを提供するフレームワークであるメタプロバイダをサポートするようになりました。

  • 静的定義トレース(SDT)プロバイダが実装され、カーネル内の静的プローブが提供されます。一部のprocプロバイダは、この機能を使用して実装されます。

バグ修正:

  • スタブベースのシステム・コール(fork、clone、exit、sigreturnなど)のシステム・コール・トレースが機能するようになりました。

  • Dスクリプト内の無効なメモリー・アクセスによって、エラーまたはパニックが発生しなくなりました。

  • Dスクリプト内のメモリー不足によって、擬似エラーが発行されなくなりました。

  • いくつかのクラッシュの修正。

  • quantize()を修正して、集積体内の算術を修正します。

  • インストールされたヘッダーの改善。

内部変更:

  • 最小の循環実装が、コア・カーネルの同等のGPL実装によって提供されるようになったため、DTraceモジュールから削除されました。

  • CPUコア情報がコア・カーネル・レベルで維持されるようになりました。

  • CPUコア情報構造にフラグを設定して、カーネルおよびモジュール・コードで安全なメモリー・アクセスを実行できるようになりました。メモリー・アクセスによってページ・フォルトまたは一般保護障害が発生した場合は、障害がCPU障害として記録され、カーネル・パニックを発生させずに実行が続行されます。

  • スタックの歩行に依存する機能(スタックの深さの決定やバックトレースの収集)が、コア・カーネルのGPL実装によって提供されるようになりました。

  • 一貫性を保つために、メイン・カーネル・イメージを表す擬似カーネル・モジュール構造がコア・カーネル・レベルで作成されます。このモジュール構造により、すべてのカーネル・レベルのオブジェクトを均等に表現できます。この構造は、コア・カーネル内のSDTプローブの場所のリストを提供します。