SELinuxパッケージの説明

SELinuxにはいくつかのパッケージがあり、各パッケージには、Oracle LinuxシステムでSELinuxを管理するために使用できる特定のユーティリティが含まれています。一部のパッケージはデフォルトでインストールされますが、その他のパッケージはオプションです。

次の表に、デフォルトでOracle LinuxにインストールされているSELinuxパッケージを示します。

パッケージ 説明

policycoreutils

load_policyrestoreconseconsetfilessemodulesestatusおよびsetseboolなど、SELinuxを操作および管理するためのユーティリティを提供します。

libselinux

SELinuxアプリケーションがプロセスおよびファイル・セキュリティのコンテキストを取得および設定し、セキュリティ・ポリシー決定を取得するためのAPIを提供します。

python3-libselinux

SELinuxアプリケーションを開発するためのPythonバインディングが含まれます。

selinux-policy

SELinux targetedポリシーなどのポリシーの基礎として使用される、SELinux Referenceポリシーを提供します。

selinux-policy-targeted

SELinuxターゲット・ポリシーを提供します。このポリシーでは、ターゲット・ドメイン外のオブジェクトがDACの下で実行されます。

libselinux-utils

avcstatgetenforcegetseboolmatchpathconselinuxconlistselinuxdefconselinuxenabledsetenforceおよびtoggleseboolユーティリティを提供します。

次の表に、デフォルトではインストールされていない有用なSELinuxパッケージを示します。

パッケージ 説明

mcstrans

s0-s0:c0.c1023などのSELinuxレベルをSystemLow-SystemHighなどの判読しやすい形式に変換します。

policycoreutils-python-utils

audit2allowaudit2whychcatおよびsemanageなど、SELinuxを操作するための追加のPythonユーティリティを提供します。

selinux-policy-mls

SELinux targetedポリシーのかわりに厳格なMulti-Level Security (MLS)ポリシーをサポートします。

selinux-policy-doc 多数のSELinuxポリシー要素についてのマニュアル・ページを提供します。

setroubleshoot

sealertコマンドを使用してsetroubleshoot-serverメッセージを表示できます。

setroubleshoot-server

sealertコマンドを使用して、SELinuxからのアクセス拒否メッセージをコマンド・ラインで参照できる詳細な説明に変換します。

setools-console

Tresys TechnologyのSEToolsツールおよびライブラリ・ディストリビューションを提供します。これを使用して、ポリシーの分析および問合せ、監査ログの監視およびレポート、ファイル・コンテキストの管理を行うことができます。

システムに必要な追加のSELinuxパッケージをインストールするには、dnfコマンドまたはその他の適切なパッケージ・マネージャを使用します。

詳細は、SELinuxプロジェクトのWikiselinux(8)マニュアル・ページおよびSELinuxコマンドのその他のマニュアル・ページを参照してください。