10.2.3.1 マルチスレッド/マルチコンテキストATMIアプリケーションの利点

マルチスレッドおよびマルチコンテキストATMIアプリケーションには、以下の利点があります。

  • パフォーマンスと同時実行性の向上

    マルチスレッドとマルチコンテキストを併用すると、一部のアプリケーションではパフォーマンスと同時実行性が向上します。また、一部のアプリケーションでは、パフォーマンスが変わらないか、逆に低下する場合があります。パフォーマンスへの影響は、使用しているアプリケーションによって異なります。

  • リモート・プロシージャ・コールと会話のコーディングの単純化

    アプリケーションによっては、異なるリモート・プロシージャ・コールと会話を別々のスレッドでコーディングした方が、同じスレッドで管理するより簡単な場合があります。

  • 複数アプリケーションへの同時アクセス

    Oracle Tuxedoクライアントを同時に複数のアプリケーションに接続できます。

  • 必要最低限の数のサーバーの使用

    1つのサーバーで複数のサービス・スレッドをディスパッチできるので、アプリケーションに対して起動するサーバーの数を減らすことができます。このように複数のスレッドをディスパッチできる機能は、特に会話型サーバーの場合に有用です。会話型サーバーにこの機能がない場合、会話が終了するまで1つのクライアントしか使用できなくなります。

アプリケーションで、クライアント・スレッドがMicrosoft Internet Information Server APIまたはNetscape Enterprise Serverインタフェース(NSAPI)によって生成される場合、これらのツールの機能を最大限に利用するにはマルチスレッドが不可欠です。ほかのツールについても同じことが言えます。