JSLのコマンド行オプション
サーバー側では、コマンド行からの情報の取得が必要な場合があります。CLOPTパラメータを使用すると、コマンド行オプションを指定して、サーバーに設定されたデフォルト値を変更できます。JSLコマンド行のオプションを次の表で説明します。
表3-1 JSLのコマンド行オプション
オプション | 説明 |
---|---|
[-a]
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Jolt接続プールのセキュリティ・コンテキストを有効または無効にします。WebLogic ServerとJoltの間で認証の伝播を実装する場合は、このオプションを有効にしてください。IDの伝播を実装するには、このオプションを設定してJoltサービス・ハンドラ(JSH)を起動する必要があります。-aオプションを設定しないと、SecurityContextが有効の場合、JSHはこのリクエストを受け付けません。SecurityContext属性が有効の場合、Joltクライアントは呼出し側のユーザー名をJSHに渡します。
JSHは、呼出し側のIDが付いたメッセージを取得すると、 |
[-A]
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リモート・アプリケーションからSSL接続を受け付けるときに証明書ベースの認証が必要になるかどうかを指定します。
ノート: JSL -AオプションはISL(5)およびWSL(5)の-a オプションと同等です。詳細は、セクション5「ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス」を参照してください。
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[-c compression_threshold]
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JoltクライアントとJoltサーバー(JSH)の間で送受信されるアプリケーション・データがネットワーク上で転送されるときに、圧縮されるようにします。
デフォルトでは圧縮は行われません。つまり、圧縮のしきい値が指定されていないため、Oracle Joltによるクライアントまたはサーバー上のメッセージの圧縮は行われません。 |
[-d device_name]
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トランスポート層インタフェースを使用するプラットフォームのデバイスを指定します。デフォルトはありません必須です。(ただし、ソケットの場合は省略可能) |
[-H external netaddr]
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ネットワーク・アドレスの変換が行われる場合に、Joltクライアントがアプリケーションに接続するために使用するネットワーク・アドレス・マスクを指定します。JSLプロセスでは、このアドレスを使用して、このアドレスで接続しようとするクライアントをリスニングします。外部アドレス・マスクが0x0002MMMMdddddddd で、JSHのネットワーク・アドレスが0x00021111ffffffff の場合、結果(外部)のネットワーク・アドレスは0x00021111dddddddd になります。先頭に「//」 が付いたネットワーク・アドレスは、IPベースであることを示し、JSHネットワーク・アドレスからTCP/IPポート番号がコピーされて、新しいネットワーク・アドレスを構成します。
外部IPアドレス・マスクは、次の形式で指定されます: (Oracle TuxedoのJSLでは省略可能) ノート: このオプションではIPv6はサポートされません。 |
[-I init-timeout]
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JoltクライアントがJ、JSLによるタイムアウトが発生する前に、SHを介して初期化を完了するまでの時間(秒単位)。デフォルトは60秒です。(オプション) |
[-j connection_mode]
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接続モードの種類は次のとおりです。
デフォルトはANYです。つまり、オプションが何も指定されていない場合、サーバーはクライアントがRETAINEDまたはRECONNECTの接続を要求することを許可する(オプション) |
[-K {client | handler | both | none}]
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-Kオプションは、client、handler、またはbothに対してネットワークkeep-alive機能をオンにできます。noneを指定すると、clientとhandlerの両方に対してこの機能をオフにできます。 |
[-m minh]
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一度にJSLと共に利用できるJSHの最小数を指定します。このパラメータに指定できる値の範囲は0 - 255。デフォルトは0です。(オプション) |
[-M maxh]
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一度にJSLと共に利用できるJSHの最大数を指定します。このオプションを指定しない場合、このパラメータにはデフォルト値として、MAXWSCLIENTS を-x 多重係数(小数点以下切上げ)で割った値が指定されます。オプションを指定する場合、-M オプションには1から32,767の値をとります。(オプション)
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[-n netaddr]
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Oracle TuxedoおよびWebLogicサーバーでOracle Joltリスナーによって使用されるネットワーク・アドレス。
TCP/IPアドレスは、次のいずれかの形式で指定されます。
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[-R renegotiation-interval]
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ネゴシエーションを行う間隔を分単位で指定します。SSLおよびTLS標準に規定されているとおり、特定のSSLセッションでSSL暗号化パラメータの再ネゴシエーションを行わずに指定された分数が経過した後で、次にデータを交換するときにSSL暗号化パラメータの再ネゴシエーションが行われます。デフォルトは0で、セッションのネゴシエーションは定期的には行われません。
ノート: -Rパラメータを指定して、-Sパラメータを指定しないか0に設定した場合、JSLはユーザー・ログに警告メッセージを送信します。 |
[-S Client-timeout]
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アイドル時間(分単位)。クライアントに処理中のリクエストがない状態の時間です。つまり、クライアントが「居眠り中」の時間です。
このオプションは、-Tオプションと一緒に使用できません。いずれかのタイムアウトに達すると、JSHによってセッションが閉じられます。 パラメータを指定しないと、デフォルトではタイムアウトの指定なしになる(オプション) |
[-s secure-port]
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SSLプロトコルを使用した安全な接続の受け付けにJSLが使用するポート番号を指定します。JSLで安全な接続のみを使用するように構成するには、-sオプションで指定するポート番号に同じ値を設定します。
JRLYおよびJRADプロセスが使用される場合、このオプションは使用できません。 JSL -sオプションはISL(5)およびWSL(5)の-Sオプションと同等です。詳細は、セクション5「ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス」を参照してください。 |
[-T Client-timeout]
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クライアントがアイドル状態でいられる期間(分単位)を指定します。ここで指定した期間内にクライアントからリクエストが発行されないと、JSHによりクライアントの接続は切断され、セッションは終了します。引数が指定されていない場合、セッションでタイムアウトは発生しません。
パラメータを指定しないと、デフォルトではタイムアウトの指定なしになる(オプション) |
[-w JSH]
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このコマンド行オプションは、Joltサーバー・ハンドラを示します。デフォルトはJSHです。(オプション) |
[-x mpx-factor]
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1つのJSHで扱えるクライアントの数を指定します。このパラメータを使用して、各JSHプロセスでの多重化のレベルを制御します。UNIXおよびWindows 2003の場合、このパラメータには1 - 32767の範囲の値を指定できます。デフォルト値は10です。(オプション) |
[-z 0|56|128|256]
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JoltクライアントとJSHの間でネットワーク接続を確立する際に必要な最小レベルの暗号化を指定します。0は暗号化が行われないことを示し、56、128および256は暗号化キーの長さ(ビット単位)を指定します。この最小レベルの暗号化が満たされない場合、接続は確立されません。 |
[-Z 0|56|128|256]
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JoltクライアントとJSHの間にネットワーク・リンクが確立されている場合、このオプションを使用して特定のレベルまでの暗号化を行うことができます。初期値の0は、DHノードの暗号化もRC4形式の暗号化も行わないことを示します。56、128、および256は、暗号化キーの長さ(ビット単位)を示します。キーを生成するには、SSLまたはDHキー交換のいずれかが必要です。セッション・キーは、ネットワーク経由で転送されません。デフォルト値は0です。
ノート: 0ビットの最大暗号化レベルは、-s SSL接続オプションと互換性がありません。 |
親トピック: Joltに関する背景情報