13 プライバシに関する通知
このプライバシに関する通知では、作成またはインストールするアプリケーションのユーザーに関する情報がOracle APEXによって直接収集されるときに予想されることについて説明します。なお、すべてのAPEX内部アプリケーション(アプリケーション・ビルダーなど)はAPEXで記述されているため、これらのアプリケーションを使用している開発者および管理者にも同じことが当てはまります。オラクル社は、お客様が開発したアプリケーションの情報収集については責任を負いません。
イベントのログ記録
APEXでは、ユーザーがトリガーしたイベントが詳細にログに記録されます。たとえば、開発者および管理者は、このデータを使用して、セキュリティやパフォーマンスの問題を調べることができます。ログ・データには、ユーザーのIPアドレス、アプリケーションのユーザー名およびイベント固有の情報が含まれます。次に、イベント・ログ・タイプの簡単なリストを示します。
- アクティビティ・ログ - ページ・ビューおよびAjaxリクエスト。開発者およびインスタンス管理者が無効にできます。
- ログイン・アクセス・ログ - 成功および失敗したログイン試行。
- デバッグ・ログ - アプリケーション固有のインストゥルメンテーション(内部変数値など)。デフォルトでは無効になっており、エンド・ユーザーと開発者がデバッグ・ログを有効にできます。
- クリック・カウント・ログ - アプリケーション内での外部リンクのクリック。
- Webサービス・アクティビティ・ログ - データベース内からの外部Webサービスへのリクエスト。
- 開発者アクティビティ・ログ - アプリケーション・コンポーネントに対する変更。
- SQLワークショップ・ログ - 開発環境のSQLワークショップのSQL文の履歴。
Cookieおよび関連テクノロジ
APEXでは、サードパーティのCookieは使用されませんが、ログイン・セッションの維持のためとパーソナライズのために機能性Cookie (トラッキングなし)とブラウザのSessionStorageおよびLocalStorageが使用されます。これは、アプリケーション・セキュリティ、パフォーマンスおよび使い勝手のために重要です。次に、APEXで使用されるCookieと記憶域名、およびその使用目的について詳細を示します。
- セッションCookie
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ORA_WWV_USER_instance id
- アプリケーション・ビルダーなどの内部アプリケーションのセキュリティのCookie。 ORA_WWV_APP_application id、ORA_WWV_APP_workspace cookie id、custom name
- アプリケーションのセキュリティCookie。開発者は、アプリケーションの認証スキームでカスタムCookie名を選択できます。ORA_WWV_RAC_INSTANCE
- Webサーバーにノードを固定するためのReal Application Cluster (RAC)ノード・インスタンス番号のセッションCookie。複数のRACノードが検出された場合にのみ送信されます。
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- 永続Cookie
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ORA_WWV_REMEMBER_LANG
- ユーザーが選択したアプリケーション言語。ORA_WWV_REMEMBER_UN
- (オプション)開発環境ログイン・ページに前回ログインしたときのワークスペースとユーザー名。詳細は、開発環境ログイン・ページのチェック・ボックス「ワークスペースとユーザー名を記憶」を参照してください。-
LOGIN_USERNAME_COOKIE
- (オプション)開発したアプリケーションに前回ログインしたときのユーザー名。詳細は、新しいアプリケーションのログイン・ページのチェック・ボックス「ユーザー名を記憶」を参照してください。既存アプリケーションのログイン・ページでこのCookieをオプションにするには、ページに「ユーザー名を記憶」チェック・ボックスを追加します。APEX_AUTHENTICATION.GET_LOGIN_USERNAME_COOKIE
およびAPEX_AUTHENTICATION.SEND_LOGIN_USERNAME_COOKIE
のAPIドキュメントには、チェック・ボックスの値を設定し、チェック・ボックスが選択されている場合にのみCookieを送信するPL/SQLプロセス・コードの例があります。
- セッション記憶域
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- 空間マップ・リージョン - マップ・コンポーネントで使用されるセッション記憶域キー:
ORA_WWV_apex.spatialMap.application id.page.region id.zoomState
- マップでの現在のズーム・レベルが格納されますORA_WWV_apex.spatialMap.application id.page.region id.lngState
- マップでの現在の経度が格納されますORA_WWV_apex.spatialMap.application id.page.region id.latState
- マップでの現在の緯度が格納されますORA_WWV_apex.spatialMap.application id.page.region id.bearingState
- マップでの現在の傾きが度数で格納されますORA_WWV_apex.spatialMap.application id.page.region id.pitchState
- マップでのユーザーの現在の向きが時計回りに測定されて角度として格納されます
ORA_WWV_apex.facets.application id.page.region id.clientSideFiltering
- ユーザーがクライアント側のフィルタリングで有効または無効にしたファセットが格納されます。ORA_WWV_apex.facets.application id.page.region id.hiddenFacets
- ユーザーが「可視性」を「オフ」
に設定したファセットが格納されます。ORA_WWV_apex.facets.application id.page.region id.chartConfig
- ファセット・チャートの構成が格納されます。ORA_WWV_apex.facets.application id.page.region id.openCharts
- 開いているファセット・チャートが格納されます。ORA_WWV_apex.facets.application id.page.region id.facetCollapsedState
- ファセット縮小可能状態が格納されます。ORA_WWV_apex.PopupLov_*.application id.page.state
- ポップアップ・ダイアログのサイズ、列幅、ソート列、およびポップアップLOVアイテムの方向が格納されます。ORA_WWV_apex.builder.devToolbar.grid
- 開発ツールバーの「レイアウト列の表示」の現在の設定が格納されます。ORA_WWV_apex.builder.utr.application id.*
- 開発ツールバーの「テーマ・ローラー」ポップアップの設定が格納されます。ORA_WWV_apex.builder.pageDesigner.application id.(current tab id)
- ページ・デザイナの各タブ・セット内のカレント・タブが格納されます。ORA_WWV_apex.core.userHasTouched
- ユーザーがタッチを使用してアプリケーションとやり取りした(touchstartイベントが表示された)かどうかを記憶するために使用されます。タッチ・デバイスを使用する場合は、一部のコンポーネントでユーザー・エクスペリエンスをカスタマイズするために使用されます。ORA_WWV_apex.apexTabs.application id.page.*.activeTab
- 「リージョン表示セレクタ」リージョンについて、またはカレント・タブを保存するオプションが有効化されたタブ・コンテナ・テンプレートを使用するリージョンについて、選択された最後のタブが記憶されますORA_WWV_apex.Calendar.application id.page.region id.lastview
- 最後に表示されたカレンダ期間を記憶します。ORA_WWV_apex.toggleCore.*.application id.page.*.preferenceForExpanded
- 縮小可能なリージョンについて展開状態が記憶されます。ORA_WWV_apex.MED_*.splitterPosition
- 様々な「対話グリッド」設定ダイアログのスプリッタ・バーの位置が格納されます。
- 空間マップ・リージョン - マップ・コンポーネントで使用されるセッション記憶域キー:
- ローカル記憶域
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ORA_WWV_apex.builder.devToolbar.options
: 開発者ツールバーのユーザー・プリファレンス設定の「自動非表示」、「アイコンのみの表示」および「表示位置」が格納されます。ORA_WWV_apex.builder.pageDesigner.model.componentIds
- ページ・デザイナの新規コンポーネント用の未使用IDのプールが格納されます。
更新のチェック
開発者がAPEX開発環境にログインしたときに、新しいバージョンが入手可能になっていると通知が表示されます。このバージョン情報を取得するために、APEXによって隔週でoracle.comサーバーにリクエストが送信されます。それにより、APEX製品開発チームが製品の今後に関する意思決定を行うために使用する、開発サーバーに関する匿名の統計情報(データベース・バージョン、APEXコンポーネントの使用状況など)が渡されます。このチェックはデフォルトで有効になっていますが、インスタンス管理者が無効にできます。詳細は、Oracle APEX APIリファレンスのAPEX_INSTANCE_ADMINのCHECK_FOR_UPDATES
パラメータを参照してください。