アップグレードに関する一般的なノート
この項には、Oracle NoSQL Databaseのすべてのバージョンに一般的に当てはまるアップグレード情報が含まれています。特定のリリースに関するアップグレードの手順およびノートは、その後の項に記載されています。
Oracle NoSQL Databaseは、最初にインストールすると、KVHOME
ディレクトリに配置されます。このディレクトリは、各マシンに配置することも、複数のストレージ・ノードで共有することもできます(NFSを使用するなど)。ここでは、この既存のKVHOME
の場所を
と呼びます。
OLD_KVHOME
ノート:
インストールでは、KVHOME
にリリース番号を含める命名規則を適用することをお薦めします。常に/var/kv/kv-M.N.O
(M.N.O
はrelease.major.minor番号を表す)のようなKVHOME
の場所を使用するようにすると、バージョンが一目でわかるようになります。この命名は、ディストリビューションを共通ディレクトリ(この例では/var/kv
)に展開することで実現できます。
新規ソフトウェアをインストールする場合、各ノードを再起動する必要があります。Oracle NoSQL Databaseはレプリケートされたシステムです。過度のフェイルオーバー・イベントを防ぐために、MASTERとして稼働しているノードを再起動する前に、REPLICAとしてマークされているすべてのノードを再起動することをお薦めします。次のコマンドによって、どのノードがMASTERで、どのノードがREPLICAであるかが示されます。
java -Xmx64m -Xms64m \
-jar KVHOME/lib/kvstore.jar ping -host <hostname> -port <port> \
-security USER/security/admin.security
ノート:
この情報のリスト表示は、リモート・アクセスでのセキュリティの構成のステップが実行済であることを前提としています。
ストレージ・ノードが停止している間のノードのアップグレード時にアップグレード・プロセスをデバッグしやすくするには、KVROOT
およびKVROOT/<storename>/log
にある既存のログ・ファイルを他のディレクトリに移動します。
ストア内のアクティブなノードのホストとレジストリ・ポートを使用します。たとえば、次の例ではrg1-rn1
およびrg2-rn1
がMASTERとして動作しているため、これらを最後に再起動します。
java -Xmx64m -Xms64m \
-jar KVHOME/lib/kvstore.jar ping -port 5100 -host node01 \
-security USER/security/admin.security
Pinging components of store mystore based upon topology sequence #315
300 partitions and 6 storage nodes
Time: 2020-07-30 15:13:23 UTC Version: 18.1.20
Shard Status: healthy:2 writable-degraded:0 read-only:0 offline:0 total:2
Admin Status: healthy
Zone [name=Boston id=zn1 type=PRIMARY allowArbiters=false
masterAffinity=false] RN Status: online:6 offline:0
maxDelayMillis:0 maxCatchupTimeSecs:0
Storage Node [sn1] on node01:5100
Zone: [name=Boston id=zn1 type=PRIMARY allowArbiters=false
masterAffinity=false] Status: RUNNING Ver: 18.1.20 2018-09-19 06:43:20 UTC
Build id: 9f5c79a9f7e8 Edition: Enterprise
Admin [admin1] Status: RUNNING,MASTER
Rep Node [rg1-rn1] Status: RUNNING,MASTER
sequenceNumber:338 haPort:5111
Storage Node [sn2] on node02:5200
Zone: [name=Boston id=zn1 type=PRIMARY allowArbiters=false
masterAffinity=false] Status: RUNNING Ver: 18.1.20 2018-09-19 06:43:20 UTC
Build id: 9f5c79a9f7e8 Edition: Enterprise
Admin [admin2] Status: RUNNING,REPLICA
Rep Node [rg1-rn2] Status: RUNNING,REPLICA
sequenceNumber:338 haPort:5211 delayMillis:0 catchupTimeSecs:0
Storage Node [sn3] on node03:5300
Zone: [name=Boston id=zn1 type=PRIMARY allowArbiters=false
masterAffinity=false] Status: RUNNING Ver: 18.1.20 2018-09-19 06:43:20 UTC
Build id: 9f5c79a9f7e8 Edition: Enterprise
Rep Node [rg1-rn3] Status: RUNNING,REPLICA
sequenceNumber:338 haPort:5310 delayMillis:0 catchupTimeSecs:0
Storage Node [sn4] on node04:5400
Zone: [name=Boston id=zn1 type=PRIMARY allowArbiters=false
masterAffinity=false] Status: RUNNING Ver: 18.1.20 2018-09-19 06:43:20 UTC
Build id: 9f5c79a9f7e8 Edition: Enterprise
Rep Node [rg2-rn1] Status: RUNNING,MASTER
sequenceNumber:338 haPort:5410
Storage Node [sn5] on node05:5500
Zone: [name=Boston id=zn1 type=PRIMARY allowArbiters=false
masterAffinity=false] Status: RUNNING Ver: 18.1.20 2018-09-19 06:43:20 UTC
Build id: 9f5c79a9f7e8 Edition: Enterprise
Rep Node [rg2-rn2] Status: RUNNING,REPLICA
sequenceNumber:338 haPort:5510 delayMillis:0 catchupTimeSecs:0
Storage Node [sn6] on node06:5600
Zone: [name=Boston id=zn1 type=PRIMARY allowArbiters=false
masterAffinity=false] Status: RUNNING Ver: 18.1.20 2018-09-19 06:43:20 UTC
Build id: 9f5c79a9f7e8 Edition: Enterprise
Rep Node [rg2-rn3] Status: RUNNING,REPLICA
sequenceNumber:338 haPort:5610 delayMillis:0 catchupTimeSecs:0
ストアのアップグレード時に、管理サービスを実行しているストレージ・ノード上の新規KVHOME
ディレクトリに、更新されたソフトウェアを配置します。この項では、新規KVHOME
ディレクトリをNEW_KVHOME
と呼びます。KVHOME
およびNEW_KVHOME
ディレクトリが複数のストレージ・ノードによって共有されている場合(たとえばNFSを使用して)、アップグレードの処理中は両方の場所を保持しておきます。アップグレードが完了したら、元のKVHOME
ディレクトリは必要がなくなります。この場合、NEW_KVHOME
ディレクトリを参照するように各ノードの起動手順を変更し、新しいソフトウェアを使用する必要があります。
ノート:
各ノードにソフトウェアのコピーがインストールされている場合、KVHOME
の値を変更せずにインストールを置き換えることができます。
非セキュアなストアからのアップグレード後にセキュリティを追加するには、セキュリティ・ガイドの新規インストールへのセキュリティの追加を参照してください。
XRegionサービス・エージェントのアップグレード
XRegionサービス・エージェントをアップグレードする前に、まずストアをアップグレードする必要があります。ストアがアップグレードされる前に、まずエージェントがアップグレードされた場合、エージェントは新しいシステム表へのアクセス時にブロックされ、ストアがアップグレードされるまで待機する可能性があります。XRegionサービス・エージェントを構成するには、「XRegionサービスの構成」を参照してください。