D 初期容量計画

ストアをデプロイするには、レプリケーション係数、必要なパーティション数、およびストアをデプロイするストレージ・ノードを指定する必要があります。次の各項では、アプリケーションの要件に基づいてこれらの値を計算する方法、およびストアをホストするために使用できるハードウェアの特性について説明します。

リソース見積は2ステップ・プロセスです。

1. アプリケーションの特性を考慮して、代表的なシャードのストレージおよびI/Oスループットの容量を決定するとともに、各マシンのディスク構成およびディスク・スループットを決定します。このステップの一部として、各マシンで必要な物理メモリーの量と、そのネットワーク・スループット容量も見積もる必要があります。
2. ストア全体のアプリケーション要件を考慮して、あるシャードから必要な数のシャードおよびマシンまでのスループットを推定する基準として、シャード・レベルのストレージおよびI/Oスループット容量を使用します。

Oracle NoSQL Databaseディストリビューションには、容量計画プロセスで使用するスプレッドシートが含まれています。このスプレッドシートは、<KVHOME>/doc/misc/InitialCapacityPlanning.xlsにあります。

スプレッドシートには、次の2つのメイン・セクションがあります。

• 1. シャードの容量
• 2. ストアのサイズ設定

2つのメイン・セクションの両方に、入力する必要があるパラメータと、デフォルト・オプションが指定されたパラメータがあります。

この付録の次の各項は、スプレッドシートの名前付きの列に対応しています。

• 列Aには、列Bの値に関連付けられたセル名がリストされます。

• 濃い紫の太字のテキスト・ラベルは、入力として指定する必要がある値を表します。

• 濃い青の太字のテキスト・ラベルは、オプションで変更できるデフォルト値を示します。ほとんどの見積については、指定されたデフォルト値で十分です。

• 列Cには、列Bの値の説明または値に関連付けられた計算が含まれています。

• 最初の3つの項では、シャードの容量について説明します。アプリケーションの特性、ハードウェアの特性およびマシンの物理メモリーの各項に、必須の入力を記載しています。

スプレッドシートでは、次の式を使用して他のすべてのセルが計算されます。

• 必須の入力が完了すると、StoreMachinesセルに、ストレージ・ノード・プールで使用できるストレージ・ノードの数が示されます。

• StorePartitionsセルに、ストアの作成時に指定するパーティションの数が示されます。

スプレッドシートの計算では、JVMオーバーヘッドも考慮されます。これらの計算で生成されるのは見積であることに注意してください。見積のベースとして使用される基になるモデルでは、特定の単純な仮定が行われます。このような仮定が必要となるのは、広範なアプリケーション要件の下で適切に機能する、基になる単一の単純なモデルを提供することが困難であるためです。これらの見積は、初期の開始点としてのみ使用し、シミュレートした負荷または実際の負荷の下で必要に応じて調整してください。