3.2.1.1 ore.connect関数の使用について
OML4Rの使用を開始するには、最初にore.connect
関数を使用してOracle Databaseインスタンスのスキーマに接続します。
Rセッション中に同時に存在できるのは、1つのOML4R接続のみです。Rセッションがすでにデータベースに接続されている場合にore.connect
を呼び出すと、アクティブな接続を終了してから新しい接続を開きます。接続を試みる前に、ore.is.connected
関数を使用してアクティブな接続が存在するかどうかを確認できます。
ore.disconnect
関数を使用して明示的に接続を終了します。ore.disconnect
を呼び出さない場合は、Rセッションの終了時に接続が自動的に終了されます。
接続タイプORACLEを使用して、次を実行できます。
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論理引数
all
を使用して、OML4Rがスキーマ内でユーザーがアクセス権を持つ各表に対してore.frame
オブジェクトを自動的に作成し、作成したore.frame
オブジェクトを現在のRセッションで表示するかどうかを指定します。ore.frame
オブジェクトには表に関するメタデータが含まれます。all
引数のデフォルト値はFALSE
です。all = TRUE
の場合、OML4Rはore.sync
関数およびore.attach
関数を暗黙的に呼び出します。all = FALSE
の場合、ユーザーはore.sync
を明示的に呼び出してore.frame
オブジェクトを作成する必要があります。これらのオブジェクトに名前でアクセスするには、ユーザーはore.attach
を呼び出して、検索パスにその名前を含める必要があります。 -
conn_string
引数、またはuser
、sid
、host
、password
、port
、service_name
およびconn_string
の引数の様々な組合せを使用して、接続を特定する情報を指定します。クリアテキスト・パスワードを使用しないようにするには、
conn_string
引数を使用してOracleウォレットのパスワードを指定できます。その他の引数は必要ありません。Oracleウォレットのパスワードを指定することで、アプリケーション・コード、バッチ・ジョブまたはスクリプトへのデータベース・ユーザーのパスワードの埋込みを避けることができます。その他の接続識別子の引数を使用する場合は、データベース・ユーザー名、ホスト名およびパスワード、システム識別子(SID)またはサービス名のいずれか、さらにオプションでTCPポートを指定するか、データベース・ユーザー名、パスワードおよび
conn_string
引数を指定します。port
引数のデフォルト値は1521、host
のデフォルト値はlocalhost
(ローカル・ホストを指定します)、conn_string
のデフォルト値はNULLです。接続するOracle Databaseインスタンスと同じコンピュータ上でRセッションを実行している場合は、ローカル・ホストを指定します。
関連項目:
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様々な接続識別子の使用例は、「ore.connect関数およびore.disconnect関数の使用方法」を参照してください。
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Oracleウォレットの作成の詳細は、『Oracle Machine Learning for Rインストレーションおよび管理ガイド』を参照してください。
親トピック: データベースへの接続について