2.1 Oracle Machine Learning for Rとは

Oracle Machine Learning for R (OML4R)は、本番環境への迅速なデプロイが可能な、Rでのエンドツーエンド分析プロセス用の包括的なデータベース集中型の環境です。

OML4Rは、Rパッケージおよびデータベース機能のセットで、Rユーザーは、SQLを使用せずにデータベース常駐データを操作でき、そのデータベース環境で稼働する1つ以上の埋込みRエンジンでRスクリプトを実行できます。

OML4RをRセッションから使用すると、データベース・インスタンスのデータに簡単にアクセスできます。データベース表およびビューに対応するRオブジェクト(データベース内データの探索および準備を可能にする「プロキシ・オブジェクト」と呼ばれる)を作成および使用できます。OML4Rには、問合せで利点があるデータベース内で実行するSQLにR操作を変換するオーバーロードされた関数があります。SQLはデータベースによって統合され、問合せの最適化、パラレル処理およびデータベースのスケーラビリティ機能の利点が得られる、データベースで使用できます。データベースは結果をRオブジェクトとして返し、それ自体をプロキシ・オブジェクトにすることができます。

OML4R 2.0は、Oracle Autonomous DatabaseインスタンスのOracle Machine Learning NotebooksのRインタプリタで使用できます。詳細は、「データ分析およびデータ・ビジュアライゼーションのためのNotebooksスタート・ガイド」を参照してください。この環境には、R、必要なRライブラリ、OML NotebooksのRインタプリタなどの必要なコンポーネントがすべて含まれています。

埋込みRの実行は、OML4Rの使用による最も重要な利点のいくつかを提供します。Embedded R Executionを使用すると、RインタフェースまたはSQLインタフェース、あるいはその両方を介してデータベース内のRスクリプトを格納および実行できます。Embedded R Executionは、SQLおよびREST APIの両方を使用してAutonomous Databaseで実行できます。Rスクリプトの結果を、構造化データ、Rオブジェクトおよびイメージに対するSQL対応のツールで使用できます。