1.1.1.1 Webサービスとは

Webサービスとは、機能のセットを単一のエンティティとしてパッケージ化したものです。このパッケージは、ネットワーク上の他のシステムから利用可能です。そのサービスは、分散Webベース・アプリケーションのコンポーネントとして共有し、使用できます。ネットワークは企業イントラネットの場合もあれば、インターネットの場合もあります。また、CRM (顧客関係管理)システム、受注処理システムのような他のシステム、およびその他の既存バックエンド・アプリケーションなどが、データをリクエストしたり作業を実行したりするためにこれらの機能を呼び出します。Webサービスは、ほとんどのシステムで提供されている標準的なテクノロジを使用して実現されるため、分散システムを相互に接続する手段として非常に優れています。

ソフトウェア業界は、Web上で動的に対話する疎結合型のサービス指向アプリケーションの実現に向かって発展してきました。このアーキテクチャに基づくアプリケーションでは、大規模なソフトウェア・システムが、共有サービスという小規模なモジュラ・コンポーネントに分割されます。これらの共有サービスは別々のコンピュータ上で提供されていてもよく、さまざまに異なるテクノロジを使って実装されていてもかまいません。パッケージ化され、標準のWebプロトコル(XML、HTTPなど)を使ってアクセスできるような形で提供されます。

異なる種類のシステムが混在する環境で容易にアクセスできるよう、Webサービスは次のプロパティを共有します。

  • Webサービスは、幅広くサポートされているHTTPなどのWebプロトコルを介してアクセスされます。
  • Webサービスは、XMLベースの記述言語を使って表現された、当該Webサービス自体についての情報を示します。

Webサービスは、クライアント(エンド・ユーザー・アプリケーションや他のWebサービス)との通信に、ほとんどあらゆる種類のプログラミング環境によって(必要な場合は手作業でも)生成および解析処理ができる単純なXMLメッセージを使用します。