17.1 データベース・ファイル・システムを使用する理由
概念的には、データベース・ファイル・システムは、データベース表に格納されているファイルおよびディレクトリの最上部に配置されたファイル・システム・インタフェースです。
通常、アプリケーションは、標準SQLデータ型であるBLOB
およびCLOB
を使用して、Oracle Database内のファイル(医療イメージ、請求書イメージ、ドキュメント、ビデオおよび他のファイルなど)を格納および取得します。Oracle Databaseは、従来のファイル・システムより優れたセキュリティ、可用性、堅牢性、トランザクション機能およびスケーラビリティを提供します。リレーショナル・データとともにデータベースに格納されるファイルは、自動的にバックアップされ、Data Guardを使用して障害時リカバリ・サイトと同期され、まとめてリカバリされます。
データベース・ファイル・システム(DBFS)は、データベースに格納されているファイルをユーザーがアクセスおよび管理しやすくするためのOracle Databaseの機能です。このインタフェースを使用すると、BLOB
およびCLOB
プログラム・インタフェースを使用するよう特に記述されたプログラムに制限されずに、データベース内のファイルにアクセスできるようになります。これで、ファイルに作用する任意のオペレーティング・システム(OS)プログラムを使用して、データベース内のファイルに透過的にアクセスできるようになります。たとえば、ETL (抽出、変換およびロード)ツールは、データベースにステージング・ファイルを透過的に格納できます。ファイルベースのアプリケーションは、アプリケーションを変更せずに、最大可用性アーキテクチャ(MAA)などのデータベース機能のメリットを享受できます。
親トピック: データベース・ファイル・システムの概要