5.2 ブロッカ・リゾルバのオプションの構成

感度を調整し、ブロッカ・リゾルバで使用されるログ・ファイルのサイズと数を制御できます。

ノート:

DBMS_HANG_MANAGERパッケージは、Oracle Database 23cでは非推奨です。かわりにDBMS_BLOCKER_RESOLVERを使用します。

DBMS_HANG_MANAGERパッケージは、セッションの問題に対処するために一部の構成パラメータおよび制約を変更する方法を提供します。このパッケージはDBMS_BLOCKER_RESOLVERに置き換えられます。DBMS_HANG_MANAGERは、将来のリリースで削除される可能性があります。

感度

ブロッカ・リゾルバが遅延を検出した場合、ブロッカ・リゾルバは特定のしきい値期間の間待機して、セッションが遅延していることを確認します。しきい値期間を変更するには、DBMS_BLOCKER_RESOLVERを使用してsensitivityパラメータをNormalまたはHighに設定します。sensitivityパラメータがNormalに設定されている場合、ブロッカ・リゾルバはデフォルトの期間待機します。ただし、sensitivityがHighに設定されている場合は、期間が50%削減されます。

デフォルトでは、sensitivityパラメータはNormalに設定されています。ブロッカ・リゾルバの感度を設定するには、SQL*PlusでSYSユーザーとして次のコマンドを実行します。

  • sensitivityパラメータをNormalに設定するには、次のようにします。
    exec dbms_blocker_resolver.set(dbms_blocker_resolver.sensitivity, dbms_blocker_resolver.sensitivity_normal);
  • sensitivityパラメータをHighに設定するには、次のようにします。
    exec dbms_blocker_resolver.set(dbms_blocker_resolver.sensitivity, dbms_blocker_resolver.sensitivity_high);

トレース・ログ・ファイルのサイズ

ブロッカ・リゾルバは、ファイル名に_base_を含むトレース・ファイルに遅延の詳細な診断を記録します。base_file_size_limitパラメータを使用して、トレース・ファイルのサイズ(バイト単位)を変更します。SQL*Plusで次のコマンドを実行して、たとえば、トレース・ファイルのサイズを100 MBに設定します。
exec dbms_blocker_resolver.set(dbms_blocker_resolver.base_file_size_limit, 104857600);

トレース・ログ・ファイルの数

ベース・ブロッカ・リゾルバ・トレース・ファイルはトレース・ファイル・セットの一部です。base_file_set_countパラメータを使用して、トレース・ファイル・セット内のトレース・ファイルの数を変更します。SQL*Plusで次のコマンドを実行して、たとえば、トレース・ファイル・セット内のトレース・ファイルの数を6に設定します。
exec dbms_blocker_resolver.set(dbms_blocker_resolver.base_file_set_count,6);

デフォルトでは、base_file_set_countパラメータは5に設定されています。