2.329 RESOURCE_MANAGER_CPU_SCOPE

RESOURCE_MANAGER_CPU_SCOPEは、CPUリソース管理の範囲を制御します。

以前のリリースでは、データベース・インスタンス内で動作する、CPUリソース管理の1つの方法が提供されていました。Oracle Database 23c以降では、サーバー上のすべてのデータベース・インスタンスにわたって動作する、CPUリソース管理の代替方法が提供されます。このパラメータを使用すると、2つの方法から選択できます。

特性 説明

パラメータ・タイプ

文字列

構文

RESOURCE_MANAGER_CPU_SCOPE = { SERVER_WIDE | INSTANCE_ONLY }

デフォルト値

INSTANCE_ONLY

変更可能

いいえ

PDBで変更可能

いいえ

基本

いいえ

Oracle RAC

すべてのインスタンスで同じ値を使用する必要がある。

値は次のとおりです。

  • SERVER_WIDE - サーバー・レベルのインスタンス間のCPUリソース管理を有効にします

    Oracle Database 23cで導入されたこの方法は、複数のデータベース・インスタンスが1つのLinuxサーバーを共有する場合に使用できます。これにより、サーバー上のすべてのデータベース・インスタンスにわたるCPUリソース管理が可能になります。この方法では、目的のCPU共有およびCPU使用率の制限を使用してLinux制御グループ(cgroup)が自動的に構成され、適切なcgroupにデータベース・セッションが配置されます。

    この方法を使用するには、次のシステム要件およびデータベース要件を満たす必要があります。

    • この方法には、Linuxオペレーティング・システムが必要です。これは、Oracle Autonomous Database、Oracle Database Exadata Cloud@Customer、Oracle Database Exadata Cloud ServiceおよびオンプレミスのOracle Exadataシステムでサポートされています。この方法は、Exadata以外のLinuxシステムではサポートされていません。

    • サーバーのオペレーティング・システムは、Unbreakable Enterprise Kernel (UEK)バージョン5以上である必要があります。

    この方法は、次のように構成できます。

    • Oracle Autonomous Database: すべてのシステム要件およびデータベース要件がデフォルトでインストールされて構成されます。RESOURCE_MANAGER_CPU_SCOPEは、デフォルトでSERVER_WIDEに設定されます。

    • Oracle Database Exadata Cloud@Customer: すべてのシステム要件およびデータベース要件がデフォルトでインストールされて構成されます。RESOURCE_MANAGER_CPU_SCOPEは、デフォルトでINSTANCE_ONLYに設定されます。この方法を使用する場合は、SERVER_WIDEに設定する必要があります。

    • Oracle Database Exadata Cloud ServiceおよびオンプレミスのOracle Exadataシステム: Exadataイメージは、すべてのシステム要件およびデータベース要件を満たしています。RESOURCE_MANAGER_CPU_SCOPEは、デフォルトでINSTANCE_ONLYに設定されます。この方法を使用する場合は、SERVER_WIDEに設定する必要があります。

    SERVER_WIDE設定を指定すると、PROCESSOR_GROUP_NAME初期化パラメータの値は無視されます。

  • INSTANCE_ONLY - データベース・インスタンス内でのみCPUリソース管理を有効にします。

    これは、Oracle Database 23cより前のリリースで使用されていたCPUリソース管理の方法です。すべてのOracle Databaseでサポートされています。

ノート:

このパラメータは、Oracle Database 23c以降で使用できます。

関連項目:

このパラメータ設定の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。