D.1 初期化パラメータ・ファイルの構文
このトピックでは、Oracle Database Gateway for Sybaseの初期化パラメータ・ファイルの使用について説明します。
初期化パラメータ・ファイルの構文は次のとおりです。
- ファイルは一連のコマンドで構成されています。
- 各コマンドは、個別の行で始まる必要があります。
- 行の終わりは、コマンド終端文字で認識されます(円記号でエスケープされない場合)。
- 初期化パラメータ・ファイルに構文エラーがあると、設定はすべて無効です。
- パラメータ値は次のように設定します。
[SET][PRIVATE] parameter=value
説明:
parameter
は初期化パラメータの名前です。 この名前は、任意の文字から始まる文字列であり、文字、数字およびアンダースコアで構成されます。 初期化パラメータの名前では大/小文字が区別されます。value
は初期化パラメータの値です。 大文字と小文字が区別されます。 初期化パラメータの値は、次のいずれかになります。- 円記号、空白、二重引用符(")が含まれない文字列。
- 二重引用符で始まり、二重引用符で終わる引用符付き文字列。 引用符付き文字列内では、次の文字列が使用できます。
- 円記号(\)はエスケープ文字です。
- \nは新しい行を挿入します。
- \tはタブを挿入します。
- \は二重引用符を挿入します。
- \\は円記号を挿入します
行末の円記号は、文字列が次の行に続くことを示します。 その他の文字の前に円記号を付けると、その円記号は無視されます。
たとえば、エージェントのトレースを有効化するには、
HS_FDS_TRACE_LEVEL
初期化パラメータを次のように設定します。HS_FDS_TRACE_LEVEL=ON
SET
およびPRIVATE
は、オプションのキーワードです。 どちらも初期化パラメータ名としては使用できません。 ほとんどのパラメータは初期化パラメータとしてのみ必要とされるため、通常は、SET
またはPRIVATE
キーワードを使用する必要はありません。SET
またはPRIVATE
のいずれも指定しない場合、パラメータはエージェントの初期化パラメータとしてのみ使用されます。SET
を指定すると、そのパラメータ値は初期化パラメータとして使用されるだけでなく、エージェント・プロセスの環境変数として設定されます。SET
は、ドライバやOracle以外のシステムで環境変数として必要とされるパラメータ値に使用します。PRIVATE
を指定すると、その初期化パラメータはエージェントに対してプライベートとなり、Oracle Databaseにアップロードされません。 ほとんどのパラメータは、プライベートに設定しません。 ただし、初期化パラメータ・ファイルにパスワードなどの機密情報を格納している場合、初期化パラメータとその値はアップロード時に暗号化されないため、機密情報のサーバーへのアップロードを避けたいことがあります。 初期化パラメータをプライベートに設定すると、アップロードは実行されず、動的パフォーマンス・ビューにも表示されなくなります。PRIVATE
は、パラメータ値にユーザー名やパスワードなどの機密情報が含まれる場合にのみ、初期化パラメータに使用します。SET PRIVATE
を指定すると、そのパラメータ値はエージェント・プロセスの環境変数として設定され、かつプライベートになります(Oracle Databaseに転送されず、動的パフォーマンス・ビューやグラフィカル・ユーザー・インタフェースにも表示されません)。
親トピック: 初期化パラメータ