Oracle NoSQL Database Migratorのトラブルシューティング
使用中に直面する可能性のある一般的な課題とその解決方法について学習します。
移行に失敗しました。どうすれば解決できますか。
データ移行の失敗は、基礎となる複数の理由で発生する可能性があります。重要な原因を次に示します。
表7-4 移行失敗の原因
エラー・メッセージ | 意味 | 解決方法 |
---|---|---|
Failed to connect to Oracle NoSQL Database |
マイグレータはNoSQL Databaseとの接続を確立できませんでした。 |
|
Failed to connect to Oracle NoSQL Database Cloud Service |
マイグレータはOracle NoSQL Database Cloud Serviceとの接続を確立できませんでした。 |
|
Table not found |
移行用に指定された表がNoSQL Database Migratorで見つかりませんでした。 |
ソースの場合:
シンクの場合:
|
DDL Execution failed |
入力スキーマ定義ファイルに指定されたDDLコマンドが無効です。 |
|
failed to write record to the sink table with java.lang.IllegalArgumentException |
入力レコードがシンクの表スキーマと一致しません。 |
|
Request timeout |
ソースまたはシンクの操作が予想時間内に完了しませんでした。 |
|
失敗した移行を再開する前に考慮する必要があることを教えてください。
データ移行タスクが失敗すると、シンクは実行中状態になり、障害が発生した時点までにインポートされたデータが含まれます。ログからエラーおよび障害の詳細を特定し、エラーの診断および修正後に移行を再開できます。移行を再開するともう一度やり直され、すべてのデータが最初から処理されます。移行をチェックポイント処理し、障害が発生した時点から再開する方法はありません。したがって、NoSQL Database Migratorは、シンクにすでに移行されているすべてのレコードを上書きします。
移行が遅すぎます。高速化するにはどうすればよいですか。
データ移行にかかる時間は、移行するデータ量、ネットワーク速度、データベースの現在の負荷などの複数の要因に依存します。クラウド・サービスの場合、移行の速度は、読取りスループットおよびプロビジョニングされた書込みスループットにも依存します。したがって、移行速度を向上させるために、次のことができます。- データの移行中に、Oracle NoSQL Databaseの現在のワークロードを減らします。
- 移行、ソースおよびシンクを実行しているマシンがすべて同じデータ・センターにあり、ネットワーク待機時間が最小限であることを確認します。
- Oracle NoSQL Database Cloud Serviceの場合は、高い読取り/書込みスループットをプロビジョニングし、表に割り当てられた記憶域が十分かどうかを確認します。NoSQL Database Migratorが表を作成していない場合は、書込みスループットを向上できます。マイグレータが表を作成している場合は、シンク構成の
schemaInfo.writeUnits
パラメータに大きい値を指定することを検討します。データ移行が完了した後で、この値を小さくできます。スループットの変更に関する毎日の制限に注意してください。クラウド制限およびシンク構成テンプレートを参照してください。
大量のデータセットを含む長時間の移行があります。移行の進行状況を追跡するにはどうすればよいですか。
追加のロギングを有効にして、長時間実行される移行の進行状況を追跡できます。Oracle NoSQL Database Migratorのロギング動作を制御するには、logging.properties
ファイルで必要なロギング・レベルを設定する必要があります。このファイルはNoSQL Database Migratorパッケージに付属しており、Oracle NoSQL Database Migratorが解凍されたディレクトリで使用できます。ロギングの様々なレベルは、冗長性の低い方から順にOFF、SEVERE、WARNING、INFO、FINE
およびALL
です。ログ・レベルをOFF
に設定するとすべてのロギング情報が無効になる一方、ログ・レベルをALL
に設定すると完全なログ情報が表示されます。デフォルトのログ・レベルはWARNING
です。すべてのロギング出力は、デフォルトでコンソールに出力されるように構成されます。各ログ・レベルに関するコメントは、logging.properties
ファイルに表示されます。