プリンタおよびFAXサーバーの構成の理解
プリンタまたはFAXサーバーを設定する前に、プリンタ・タイプについて理解してください。
オペレーティング・システムとは関係なく、プリンタの宛先は任意のIPPサーバーにすることができます。プリンタ自体をIPPサーバーにできますが、プリンタがIPPをネイティブにサポートしていない場合は、IPPをサポートする印刷サーバー(CUPSなど)を設定して、印刷サーバーをプリンタに接続できます。
FAXを送信するには、Common Unix Printing Service (CUPS)およびfax4CUPS拡張を設定する必要があります。CUPSまたはWindows IPP印刷サーバーの設定と、これらのサーバーにネットワーク・プリンタを接続する方法の詳細は、CUPSまたはWindows IPPソフトウェア・ベンダーのドキュメントを参照してください。
PDFは、ビジネス・レポート用として一般的な出力形式です。ただし、一部のレポートは、レポート・サーバーから直接印刷する必要があります。たとえば給与明細書や請求書などは、通常、スケジュールされたバッチ・ジョブとして印刷されます。PostScript Level 3準拠のラスター画像処理に対応したプリンタには、PDFドキュメントをネイティブにサポートできるものもありますが、PDFドキュメントを直接印刷できないPostScript Level 2のみをサポートするビジネス用のプリンタも数多くあります。
使用しているプリンタまたは印刷サーバーがPDFの印刷をサポートしていない場合に、PDFドキュメントを直接印刷するには:
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フィルタを選択します(「PDFからPostScript」または「PDFからPCL」)。
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カスタム・フィルタ、またはサード・パーティのフィルタを構成します。
フィルタにより、変換ユーティリティを呼び出して、PDFを特定のプリンタ・タイプでサポートされているファイル形式に変換できます。印刷の確認用にフォントの選択が必要な場合にのみ、PDFからPCLへの変換を使用できます。一般的な印刷要件の場合、「PDFからPostScript」のレベル2フィルタを使用します。
「PDFからPCL」フィルタを選択すると、自動的に「フィルタ・コマンド」フィールドに移入されます。PCLコマンドをRTFテンプレートに埋め込んで、たとえばプリンタにインストールされたフォントを小切手のルーティング番号や口座番号用に使用するなど、PCLページの固有の位置でPCLコマンドを起動できます。
オペレーティング・システム・コマンドを使用して、カスタム・フィルタをコールすることも可能です。
カスタム・フィルタを指定するには、ネイティブOSコマンド文字列に、入力ファイル名用と出力ファイル名用の2つのプレースホルダ{infile}と{outfile}を設定して渡します。
これは、IPPプリンタを直接呼び出す場合や、Microsoft Internet Information Service (IIS)でIPPプリンタを呼び出す場合に、特に役立ちます。CUPSとは異なり、これらの印刷サーバーは、プリンタが認識できる形式に印刷ファイルを変換しません。フィルタ機能を使用すると、任意のネイティブOSコマンドをコールして、ターゲットのプリンタが認識できる書式に文書を変換できます。
たとえば、PDFドキュメントをPostScript形式に変換するには、PDFからPSに変換する次のコマンドを「フィルタ・コマンド」フィールドに入力します:
pdftops {infile} {outfile}
LinuxからMicrosoft IISでHP LaserJetプリンタの設定をコールするには、Ghostscriptをフィルタとして設定することで、PDFドキュメントをHP LaserJetが認識できる書式に変換できます。これを実行するには、次のGhostscriptコマンドを「フィルタ・コマンド」フィールドに入力します:
gs -q -dNOPAUSE -dBATCH -sDEVICE=laserjet -sOutputFile={outfile} {infile}
FAXサーバーの場合は、フィルタを使用することで、ファイルをTag Image File Format(TIFF)に変換できます。