オンザフライ計算の実行 - 例

ここでは、メンバー式を使用したオンザフライ計算の実行方法を理解するための例を示します。

この例では、Q1の3か月間の給与計算を示すPlanningフォームを使用して、アド・ホック分析を実行します。Jan列にはデータ値が含まれていて、FebとMarにも同様に入力して、Q1の合計給与計算を確認してみることにします。

図8-10 メンバー式の挿入前のアド・ホック・グリッド


Jan列、Feb列、Mar列およびQ1列のあるアド・ホック・グリッドを示しています。Jan列には、Over Time Hours、Payroll Tax %、Salary、OvertimeおよびBonusのセルに値が入力されています。この3か月のすべてとQ1のTotal Salary行には、まだ計算が実行されていないものとして#Missingが表示されています。

オンザフライ計算を実行するには、「Planningアド・ホック」リボンの「メンバー式の挿入」をクリックします。

図8-11 「Planningアド・ホック」リボン内の「メンバー式の挿入」オプション


「分析」グループの「Planningアド・ホック」にある「メンバー式の挿入」オプションを示しています。

グリッドがリフレッシュされて、JanTotal Salaryセルに計算された値が表示されます。メンバー式が含まれているセルには、緑色三角形のインジケータも表示されます。式は、式付きのセルをクリックすると、ツールチップまたは式バーで確認できます。

図8-12 メンバー式の挿入後に更新されたアド・ホック・グリッド


メンバー式の挿入後に、Jan列のTotal Salaryセルに計算された値が表示されています。セルには、Total Salary = Salary + Overtime + Bonusとしてのメンバー式が含まれたツールチップも表示されています。メンバー式が含まれているすべてのセルに、緑色三角形のインジケータが表示されています。

ここで、Feb列のセルOver Time HoursPayroll Tax%SalaryおよびBonusに値を入力します。該当するセルからタブ・アウトすると、FebのTotal Salaryセルに即座に計算された値が表示されます。さらに、計算は親ディメンションにロール・アップされ、更新された合計をQ1列で確認できます。

図8-13 メンバー式挿入後の値の変化


Feb列のセルOver Time Hours、Payroll Tax %、SalaryおよびBonusに値が入力されています。これらのセルは、ダーティとして表示されます。これらの値と挿入されたメンバー式に基づいて、FebのTotal Salaryセルに計算された値が表示されます。それとともに、ツールチップではメンバー式を確認できます。

グリッドで値の追加と変更を続行して、オンザフライ計算を実行できます。このとき、データの保存や送信を待機する必要も、計算をフェッチするためにビジネス・ルールを実行する必要もありません。