9.1.1 readGraphByName APIのオプションの指定
readGraphByName APIを使用してプロパティ・グラフ・ビュー(PGビュー)をロードする場合は、グラフ最適化オプションまたはOnMissingVertexOption、あるいはその両方を指定できます。
PGビューを名前でロードする際、ReadGraphOptionインタフェースでは追加のoptionsパラメータがサポートされます。
次の各項では、ReadGraphOptionインタフェースでサポートされている様々なオプションについて説明します。
グラフ最適化オプションの使用
PGビューを名前でロードする際の読取りまたは更新のパフォーマンスを最適化するには、次のいずれかのoptionsを使用します。
ReadGraphOption.optimizeFor(GraphOptimizedFor.READ): ロードされるグラフをREAD用に最適化することを指定します。ReadGraphOption.optimizeFor(GraphOptimizedFor.UPDATES): ロードされるグラフをUPDATE用に最適化することを指定します。ReadGraphOption.synchronizable(): ロードされるグラフが同期できることを指定します。
次の点に注意してください。
-
synchronizable()オプションは、UPDATEおよびREADと組み合せて使用できます。ただし、UPDATEオプションとREADオプションは同時に使用できません。 SYNCHRONIZABLEオプションのPGビューをロードする場合は、頂点キーとエッジ・キーが数値であり、コンポジットではないことを確認します。
次の例では、READおよびSYNCHRONIZABLEオプションのPGビューをロードします:
opg4j> var graph = session.readGraphByName("BANK_GRAPH_VIEW", GraphSource.PG_VIEW,
...> ReadGraphOption.optimizeFor(GraphOptimizedFor.READ),
...> ReadGraphOption.synchronizable())
graph ==> PgxGraph[name=BANK_GRAPH_VIEW_2,N=1000,E=5001,created=1648457198462]
PgxGraph graph = session.readGraphByName("BANKDATAVIEW", GraphSource.PG_VIEW, "BANK_GRAPH_VIEW", GraphSource.PG_VIEW,
ReadGraphOption.optimizeFor(GraphOptimizedFor.READ),
ReadGraphOption.synchronizable());
OnMissingVertexオプションの使用
エッジのソース頂点または宛先頂点のいずれか、あるいはその両方が欠落している場合は、頂点が欠落しているエッジを処理するための動作を指定するOnMissingVertexOptionを使用できます。このオプションでは、次の値がサポートされています。
ReadGraphOption.onMissingVertex(OnMissingVertex.ERROR): これはデフォルト・オプションで、頂点が欠落しているエッジに対してエラーをスローする必要があることを指定します。ReadGraphOption.onMissingVertex(OnMissingVertex.IGNORE_EDGE): 欠落した頂点のエッジを無視する必要があることを指定します。ReadGraphOption.onMissingVertex(OnMissingVertex.IGNORE_EDGE_LOG): 欠落した頂点のエッジを無視し、無視されたすべてのエッジをログに記録する必要があることを指定します。ReadGraphOption.onMissingVertex(OnMissingVertex.IGNORE_EDGE_LOG_ONCE): 欠落した頂点のエッジを無視し、最初の無視されたエッジのみをログに記録する必要があることを指定します。
次の例では、頂点が欠落しているエッジを無視し、最初の無視されたエッジのみをログに記録することによって、PGビューをロードします。ログを表示するには、/etc/oracle/graph/logback.xmlのデフォルトのLogback構成ファイルと、/etc/oracle/graph/logback-server.xmlのグラフ・サーバー(PGX)ロガー構成ファイルを更新して、DEBUGログを記録する必要があります。そのようにすると、無視されたエッジを/var/opt/log/pgx-server.logファイルで確認できます。
opg4j> session.readGraphByName("REGIONS", GraphSource.PG_VIEW,
...> ReadGraphOption.onMissingVertex(OnMissingVertex.IGNORE_EDGE_LOG_ONCE))
$7 ==> PgxGraph[name=REGIONVIEW_3,N=27,E=18,created=1655903219910]
PgxGraph graph = session.readGraphByName("REGIONS", GraphSource.PG_VIEW, ReadGraphOption.onMissingVertex(OnMissingVertex.IGNORE_EDGE_LOG_ONCE));