パス・ルート・セット

「パス・ルート」のセットをLBaaSリソースに適用できます。パス・ルートは、ロード・バランサが適切な宛先バックエンド・バックエンド・セットを決定するために受信URIと照合する文字列です。一部のアプリケーションには、複数のエンドポイントまたはコンテンツ・タイプがあり、それぞれが一意のURIパスによって識別されます。たとえば、/admin/, /data/, /video/または/cgi/です。

パス・ルート・セットの背後にあるアイデアは、リソースを節約することです。パス・ルート・セットでは、パス・ルート・ルールを使用して、複数のリスナーまたはロード・バランサを使用せずに、トラフィックを正しいバックエンド・セットにルーティングできます。

パス・ルート・ルールは、HTTPおよびHTTPSリクエストに「唯一の」を適用し、TCPリクエストには影響しません。

「パス・ルート・セット」には、特定のリスナーのデータ・ルーティングを定義するすべてのパス・ルート・ルールが含まれます。

ノート:

パス・ルート・セットにはいくつかの制限があります:

パス・ルート文字列にはアスタリスクを使用できません。
正規表現は使用できません。
パス・ルート文字列の一致では大/小文字が区別されません(つまり、"data"または"DATA"が一致します)。
各パス・ルート・セットには最大20のパス・ルート・ルールを指定できます。
リスナーごとに1つのパス・ルート・セットを設定できます。リスナーの最大数によって、ロード・バランサに指定できるパス・ルート・セットの数が制限されます。
ブラウザは、多くの場合、リクエストのパスに終了スラッシュを追加します。 /adminなどのパスを指定する場合は、末尾のスラッシュの有無にかかわらずパスを構成できます。たとえば、/adminおよび/admin/です。

通常、パス・ルート・ルールはパス・ルート文字列とパターン一致タイプで構成されます。文字列は、URIパスの要素(/video/、/cgi/など)です。パターン一致には次のものがあります:

EXACT_MATCH: パス文字列は、受信URIパスと正確に一致する必要があります。
FORCE_LONGEST_PREFIX_MATCH: パス文字列は、受信URIパスの「始め」部分の最も長い(最も大きい)一致と一致する必要があります。
PREFIX_MATCH: パス文字列は、受信URIパスの開始部分と一致する必要があります。
SUFFIX_MATCH: パス文字列は、受信URIパスの終了部分と一致する必要があります。

この項では、「コンピュートWeb UI」およびOCI CLIを使用してパス・ルート・セットを作成します。

パス・ルート・セットの作成

LBaaSリソースのパス・ルート・セットを作成して、/admin/, /data/, /video/や/cgi/などの一意のURLパスで区別できます。

パス・ルート・ルールは、HTTPおよびHTTPSリクエストに「唯一の」を適用し、TCPリクエストには影響しません。

「コンピュートWeb UI」の使用

ナビゲーション・メニューを開きます。「ネットワーキング」で、「ロード・バランサ」をクリックします。
パス・ルート・セットを作成するロード・バランサの名前を選択します。
ロード・バランサの「リソース」の下の「パス・ルート・セット」をクリックします。
「パス・ルート・セットの作成」ボタンをクリックして、「パス・ルート・セットの作成」ダイアログを開きます。
次の情報を入力します。
- 名前: パス・ルート・セットのわかりやすい名前を入力します。
- パス・ルート・ルール: パス・ルート・ルール1に次の必須情報を入力します。
  - 一致スタイル: 「完全一致」、「最長プレフィクス一致の強制」、「プレフィクス一致」または「サフィクス一致」を選択します。
  - URL文字列: スタイルが一致するパターンを入力します。
  - バックエンド・セット: ドロップダウン・リストからバックエンド・セットの名前を選択します。バックエンド・セットをまだ作成していない場合は、パス・ルート・セットを作成できません。
- +Newルール: パス・ルート・セットに対して複数のルールを作成する場合は、このオプションを選択します。
ダイアログで「パス・ルート・セットの作成」ボタンをクリックします。

OCI CLIの使用

コマンドを実行するために必要な情報を収集します:
- ロード・バランサOCID (oci lb load-balancer list --compartment-id compartment_OCID)

最小限のプライベートLBオプションを使用して、lb path-route-set createコマンドを入力します。 LBのすべての詳細をリストするには、lb load-balancer getコマンドを使用します。

ノート:

オプションのパラメータについては、--helpオプションを指定してコマンドを実行します。

構文(1行に入力):

oci lb path-route-set create --name name-of-path-route-set \
--path-routes [COMPLEX-TYPE] --load-balancer-id load-balancer_OCID

例:

$ oci lb path-route-set create --name example-path-route-set 
  --path-routes "[{"path": "/new/","pathMatchType": {"matchType": "EXACT_MATCH"},
    "backendSetName":"example_backend_set"}] 
  --load-balancer-id "ocid1.load-balancer...unique_ID" 

{
  "opc-work-request-id": "ocid1.workrequest.1X49XC30ZP...unique_ID"
}

ノート:

「作成」コマンドは、作業リクエストIDを返します。パス・ルート・セットの結果を確認するには、パス・ルート・セットgetコマンドを使用します。

$ oci lb path-route-set get --name example-path-route-set 
  --load-balancer-id "ocid1.load-balancer...unique_ID"    

"data": {
  "name": "example-path-route-set",
  "pathRoutes": [
    {
      "path": "/new/",
      "pathMatchType": {
        "matchType": "EXACT_MATCH"
      },
      "backendSetName": "example_backend_set"
    }
  ]
}

パス・ルート・セットの詳細の表示

LBaaSリソースのパス・ルート・セットの詳細を表示できます。

「コンピュートWeb UI」の使用

ナビゲーション・メニューを開きます。「ネットワーキング」で、「ロード・バランサ」をクリックします。
パス・ルート・セットの詳細を表示するロード・バランサの名前を選択します。
ロード・バランサの「リソース」の下の「パス・ルート・セット」をクリックします。
パス・ルート・セットの「アクション」アイコン(3つのドット)の下にある「詳細の表示」をクリックして、詳細を表示します。

OCI CLIの使用

コマンドを実行するために必要な情報を収集します:
- ロード・バランサOCID (oci lb load-balancer list --compartment-id compartment_OCID)

ロード・バランサOCIDを使用して、lb path-route-set getコマンドを入力します。

ノート:

オプションのパラメータについては、--helpオプションを指定してコマンドを実行します。

構文(1行に入力):

oci lb path-route-set get --load-balancer-id load-balancer_OCID 
--path-route-set-name name-of-path-route-set

例:

$ oci lb path-route-set get --load-balancer-id "ocid1.load-balancer.unique_ID"  \
  --path-route-set-name example-path-route-set 

"data": {
  "name": "example_path_route_set",
  "pathRoutes": [
    {
      "path": "/example/video/123",
      "pathMatchType": {
        "matchType": "EXACT_MATCH"
      },
      "backendSetName": "example_backend_set"
    }
  ]
}

パス・ルート・セットの編集

パス・ルート・セットを編集して詳細を更新できます。

「コンピュートWeb UI」の使用

ナビゲーション・メニューを開きます。「ネットワーキング」で、「ロード・バランサ」をクリックします。
パス・ルート・セット詳細を更新するロード・バランサの名前を選択します。
ロード・バランサの「リソース」の下の「パス・ルート・セット」をクリックします。
詳細を編集するには、パス・ルート・セットの「アクション」アイコン(3つのドット)の下にある「編集」をクリックします。
「変更の保存」をクリックしてパス・ルート・セットを更新します。

OCI CLIの使用

コマンドを実行するために必要な情報を収集します:
- ロード・バランサOCID (oci lb load-balancer list --compartment-id compartment_OCID)

ロード・バランサOCIDを使用して、lb path-route-set updateコマンドを入力します。

ノート:

オプションのパラメータについては、--helpオプションを指定してコマンドを実行します。

構文(1行に入力):

oci lb path-route-set update --load-balancer-id load-balancer_OCID 
--path-route-set-name name-of-path-route-set

例:

$ oci lb path-route-set update --load-balancer-id "ocid1.load-balancer.unique_ID"  \
  --path-route-set-name example-path-route-set \
  --path-routes "[{"path": "/new/","pathMatchType": {"matchType": "PREFIX_MATCH"}, \
    "backendSetName":"example_backend_set"}]

WARNING: Updates to path-routes will replace any existing values. Are you sure you want to continue? [y/N]:
y
{
  "opc-work-request-id": "ocid1.workrequest.1749XC302P...unique_ID"
}

ノート:

「更新」コマンドは、作業リクエストIDを返します。パス・ルート・セットの結果を確認するには、パス・ルート・セットgetコマンドを使用します。

$ oci lb path-route-set get --name example-path-route-set 
  --load-balancer-id "ocid1.load-balancer...unique_ID"    

"data": {
  "name": "example-path-route-set",
  "pathRoutes": [
    {
      "path": "/new/",
      "pathMatchType": {
        "matchType": "PREFIX_MATCH"
      },
      "backendSetName": "example_backend_set"
    }
  ]
}

パス・ルート・セットの削除

LBaaSリソースのパス・ルート・セットを削除できます。

「コンピュートWeb UI」の使用

ナビゲーション・メニューを開きます。「ネットワーキング」で、「ロード・バランサ」をクリックします。
パス・ルート・セットを削除するロード・バランサの名前を選択します。
ロード・バランサの「リソース」の下の「パス・ルート・セット」をクリックします。
パス・ルート・セットの「アクション」アイコン(3つのドット)の下にある「削除」をクリックします。
「確認」をクリックしてパス・ルート・セットを削除します。

OCI CLIの使用

コマンドを実行するために必要な情報を収集します:
- ロード・バランサOCID (oci lb load-balancer list --compartment-id compartment_OCID)
ロード・バランサOCIDを使用して、lb path-route-set deleteコマンドを入力します。

ノート:

オプションのパラメータについては、--helpオプションを指定してコマンドを実行します。

構文(1行に入力):
```
oci lb path-route-set delete --load-balancer-id load-balancer_OCID 
--path-route-set-name name-of-path-route-set
```
例:
```
$ oci lb path-route-set delete --load-balancer-id "ocid1.load-balancer.unique_ID"  \
  --path-route-set-name example-path-route-set
Are you sure you want to delete this resource? [y/N]: y
```
ノート:

検証なしでLBバックエンド・セットを削除するには、--forceオプションを指定してコマンドを実行します。