10.2.1 単一接続および複数リンク

次の図に示すように、1つのCICSトランザクションがDPL呼出しを介してリモート・プログラムにリンクし、それがOracle Tuxedoサービスにマップされます。Tuxedoサービスは1つのTuxedoサーバーによって提供され、シングル・ポイント障害を回避するために2つのGWSNAX/CRMペアが構成されます。

図10-3 インバウンド呼出し(CICSからOracle Tuxedo)


インバウンド呼出し(CICSからOracle Tuxedo)の図

次の2つの呼出しパスによってロード・バランシング(ラウンドロビン)/フェイルオーバーを確立できます。

MIRRRDPLC->DYPSAMP -> CRM12205 -> SNAX1 -> mirrsrv
MIRRRDPLC->DYPSAMP -> CRM12206 -> SNAX2 -> mirrsrv

ダイナミック・ルーティングは、ロード・バランスとフェイルオーバーを自動的に行いながら、2つのCRMにリクエストをディスパッチするようにCICSで構成でき、デフォルトの動的ルーティング・プログラムDFHDYPを適切にカスタマイズする必要があります。

DFHDYPは、CICSで提供され、ユーザーが置き換え可能な動的ルーティング・プログラムです。適格なDPLリクエストの場合、リンクをルーティングする必要があるリージョンのSYSIDを取得するために、リンクされたプログラムが実行される前に、それが呼び出されます。

次の表に、単一接続および複数リンクのインバウンド呼出しを行うために必要なすべての構成を示します。

表10-3 単一接続および複数リンク(インバウンド)の構成

マシン コンポーネント リソース 構成
TUXEDO UBBCONFIG *GROUPS 2つのGWSNAXサーバー用の2つのグループ
*SERVERS 2つのGWADM/GWSNAXペア
1つのアプリケーション・サーバー(インバウンド呼出し用)
DMCONFIG *DM_LOCAL 2つのローカル・ドメイン: SNAX1、SNAX2
*DM_REMOTE 2つのリモート・ドメイン: CICSA1、CICSA2
*DM_SNACRM 2つのCRM: CRM1、CRM2
*DM_SNALINKS 2つのリンク: CICSA1、CICSA2
*DM_EXPORT アプリケーション・サーバーの1つのサービス
MAINFRAME VTAMリスト メジャー・ノード 2つのAPPC LU (2つのCRM用)
CICSH リソース 2つのLU用の2つのCONNECTION/SESSIONペア。
DFHDYPプログラム: DYPSAMP
DPLCのためのTRANSACTION/PROGRAM
SIT DFHDYP初期化パラメータ: DTRPGM=DYPSAMP