1.4.1 TMA TCP for CICSのハンドラ

TMA TCPのハンドラは、TCP/IPを介してTMA TCP Gatewayと通信するCICSプログラムです。具体的には、ハンドラはOracle Tuxedo側のリクエストをCICSリージョンに送信します。Oracle TuxedoがCICSリージョン宛てに最初のサービス・リクエストを発行するときに、ハンドラがそのCICSリージョンで自動的に起動されます。

ハンドラの役割は、接続リクエストを受け取ること、ソケット接続を制御すること、ソケット接続の存続期間中にOracle Tuxedoドメインのリクエスタとの通信を継続することです。ハンドラは、必要に応じて、TMA TCP Gatewayのリクエスタから送信されてくるサービス・リクエストを処理するアプリケーション・ハンドラとの仲介を行います。リクエストの同時処理またはセキュリティが有効な場合、ハンドラはアプリケーション・ハンドラを起動し、次のサービス・リクエストを待機します。ハンドラは、リクエストの処理が完了したかどうかを定期的にチェックします。リクエストの処理が完了すると、ハンドラはアプリケーション・ハンドラからレスポンス・データを受け取り、リクエスタにそのデータを戻します。また、アクティブなサービス・リクエストがタイムアウトになっていないかどうかのチェックも、ハンドラが定期的に行います。

リクエストの同時処理数が1で、セキュリティが無効になっている場合、またはバージョン3.0よりも前のTMA TCP Gatewayがサービス・リクエストの送信元である場合は、ハンドラは目的のユーザー・アプリケーションを実行し、そのアプリケーションからデータが戻されるまで待機し、データを受け取ったらTMA TCP Gatewayに戻し、TMA TCP Gatewayが別のサービス・リクエストを送信してくるまで待機します。