データ保持再プロビジョニング・プロセス

データ保持再プロビジョニング・プロセスに関するFAQをご確認ください。

データ保持再プロビジョニング・プロセスで参照されるサーバー・アーカイブ・ファイルとはどのようなものですか?

データ保持再プロビジョニング・プロセスでは、最新のOracle Database ApplianceリリースのISOイメージを使用してシステムを再イメージ化する方法が使用されます。作成されたリソース(データベース、アプリケーションKVM、DBシステム、Oracle Data Guard、Oracle ASR構成など)についてのメタデータは、まずアーカイブ・ファイルに保存されます。このメタデータは、再イメージ化ステップの後で、システムの再プロビジョニングに使用されます。保存されたメタデータ・ファイルは、serverarchive_hostname.zipという名前が付いたzipファイルにアーカイブされます。ここでのhostnameは、再プロビジョニングされるOracle Database Applianceシステムの名前です。この保存されたメタデータ・ファイルを、サーバー・アーカイブ・ファイルと呼びます。データ保持再プロビジョニング・プロセスにおける再イメージ化ステップの前に、このファイルをアプライアンスの外部にコピーする必要があります。

サーバー・アーカイブ・ファイルがなくなった場合はどうなりますか?

コマンドodacli restore-nodeは、サーバー・アーカイブ・ファイルがないと実行できません。サーバー・アーカイブ・ファイルは、odacli detach-nodeコマンドの実行時に生成され、システムの再プロビジョニングに必要なメタデータを含んでいます。サーバー・アーカイブ・ファイルは、生成され、/opt/oracle/oak/restore/out/に格納されます。/optファイル・システムは、データ保持再プロビジョニング・プロセスの再イメージ化ステップの間に削除されます。再イメージ化ステップを開始する前に、サーバー・アーカイブ・ファイルを保存する必要があります。そうしないと、システムを再プロビジョニングできなくなり、Oracle Database Applianceでリソース(データベース、DBシステム、Oracle Data Guardなど)を再起動できなくなります。

サーバー・アーカイブ・ファイルにはどのようなファイルが含まれていますか?

サーバー・アーカイブ・ファイルには、Oracle Database Applianceリソース(データベース、KVM、DBシステム、Oracle Data Guard、マルチユーザー・アクセス、Oracle ASR構成など)のメタデータがカプセル化されています。また、これらのファイルには、Oracle ASMおよびOracle ACFSのメタデータ(ボリュームやファイル・システムなど)、およびデータベースとOracle Grid Infrastructureの両方のルート・ファイル・システム・ファイルが含まれます。システムのシームレスなリストアに必要な、その他の重要なファイルも含まれています。

サーバー・アーカイブ・ファイルとして生成されるzipファイルはいくつありますか?

1つのサーバー・アーカイブ・ファイルが/opt/oracle/oak/restore/outディレクトリに生成されます。そのサーバー・アーカイブ・ファイルに対してsha256チェックサム・ファイルも生成されます。次に例を示します。
# ls -l /opt/oracle/oak/restore/out/*.zip
-rw-r--r-- 1 root root 1454460 Dec 6 22:49 
/opt/oracle/oak/restore/out/serverarchive_oda412.zip

サーバー・アーカイブ・ファイルがアプライアンスから外部に正常にコピーされたかどうかを確認するにはどうすればよいですか?

scpコマンドを使用してアプライアンスの外部にサーバー・アーカイブ・ファイルをコピーした後、そのファイルのsha256sumチェックサムと、生成されたチェックサム・ファイルを確認します。コマンド両方の出力のSHA256チェックサムが一致している必要があります。次に例を示します。
$ sha256sum serverarchive_oda6m003.zip 
be7a517283e1aac89cb124fe68bc8e02b991a50ee336332af2e9fb06f753dd6f serverarchive_oda6m003.zip 
$ cat serverarchive_oda6m003.zip.sha256 
be7a517283e1aac89cb124fe68bc8e02b991a50ee336332af2e9fb06f753dd6f

DBシステムのアップグレードの場合もサーバー・アーカイブ・ファイルが生成されますか?

はい。サーバー・アーカイブのzipファイルは、upgrade-dbsystemプロセスのデタッチ・フェーズの間に生成され、その後、ベア・メタル・システムにコピーされます。Oracle Linux 8のDBシステムの作成後に、このファイルがDBシステムにコピーされ、データベースがリストアされます。アップグレードする各DBシステムの、ベア・メタル・システム上のそのサーバー・アーカイブzipの格納場所は、その名前に基づいています(そのため、一意の名前になります)。

odacli restore-nodeコマンドの実行中にエラーが発生しました。保存されているメタデータを変更できますか?

いいえ。正しくないメタデータの修正については、My Oracle Supportにお問い合せください。

Oracle Grid Infrastructureのリストアの前提条件を教えてください。

システムのOracle ILOMおよびファームウェアが更新されていることを確認してください。また、Oracle Grid Infrastructureリストア・プロセスを開始する前に、保存されているサーバー・アーカイブ・ファイルおよびOracle Grid Infrastructureクローン・ファイルでリポジトリを更新してください。

odacli restore-node -gコマンドを実行する前に、以前のリリースのOracle Grid Infrastructureクローン・ファイルを使用できますか(たとえば、19.20を、19.21のISOイメージで再イメージ化した後に使用する)。

いいえ。Oracle Grid Infrastructureクローン・ファイルは、DCSソフトウェアと同じバージョンである必要があります。

odacli create-applianceコマンドと同様に、odacli restore-node -gコマンドの実行中にはJSON入力ファイルが必要になりますか?

いいえ。odacli restore-node -gコマンドの実行中にJSON入力ファイルは必要になりません。データ保持再プロビジョニング・プロセスでは、システムのデタッチ中にメタデータが収集され、同じメタデータを使用してシステムが再プロビジョニングされます。必ず、odacli restore-node -gコマンドを実行する前に、保存されているサーバー・アーカイブ・ファイルでリポジトリを更新してください。

Oracle Grid Infrastructureのリストアに失敗しました。どうすればよいですか?

この問題に対処するには、エラー相関レポートおよびDCSエージェント・ログを確認します。報告された問題に対処してから、すべてのノードで、-f-erasedataおよび-nodprオプションを使用せずにcleanup.plスクリプトを実行します。その後、Oracle Grid Infrastructureリストア・プロセスを再試行します。

以前の実行でエラーが発生した場合でもodacli restore-node -dコマンドを実行できますか?

はい。再実行の前に、エラーの原因を特定し修正する必要があります。その後、コマンドを再実行します。

システムがOracle Linux 8 ISOイメージで再イメージ化された後の、把握しておく必要がある変更点はありますか?

アプライアンスがOracle Database Applianceリリース19.12以降のISOイメージで再イメージ化されていた場合は、現在使用しているのがサポート対象のOracle Database Applianceリリースであれば、パーティション・サイズに違いはありません。システムが以前のリリースのISOイメージで再イメージ化されていた場合は、Oracle Linux 8のISOイメージでシステムが再イメージ化されると、/u01/optのパーティション・サイズが小さくなります。
/u01 40GB 100GB 
/opt 30GB 60GB