更新プロセス

プロジェクトが進行中になった後は、スケジュールを最新の状態にしておくことが重要です。実績所要期間は当初の見積から変わることが多く、さらに作業が開始された後にアクティビティの順序が変わることもあります。また、新しいアクティビティを追加して、不要なアクティビティを削除することが必要になる場合もあります。定期的にスケジュールを更新し、スケジュールをベースライン・スケジュールと比較すると、リソースを効果的に使用し、予算に対するプロジェクト・コストをモニタリングして、相応の実績所要期間および実績コストを維持していることが保証されるため、必要な場合に緊急時の計画を開始することができます。

プロジェクト統制コーディネータは、プロジェクト・マネージャと協力して企業における手順を確立し、それらの手順をすべての参加者に伝達します。通常は、異なる進捗レベルの複数のプロジェクトが同時に発生します。このプロセスにかかわるプロジェクト・マネージャや主要なリソース、他の従業員が地理的に分散配置されている場合は、プロジェクト・ポートフォリオ管理がさらに複雑になることがあります。ガイドラインの更新を確立する際は、これらの要素を考慮する必要があります。

開発手順を支援するには、次のような質問を行います。

これらの質問に対する答えは、プロジェクトを更新するモジュールをどのように使用するかを決定するのに役立ちます。

収集するデータのタイプの特定

更新対象がアクティビティであるか、それとも個々のリソース割当てであるかによって、収集するデータが異なる場合があります。アクティビティを更新するには、単純に実績日および残余期間を記録します。リソース割当ての場合は、現時点の実績時間と残時間を入力します。また、モジュールによって自動的に進捗を見積もることもできます。

データを収集する方法の決定

P6 EPPMデータベースに接続している場合: 各従業員のタイムシート・エントリ・データをProgress Reporterモジュールから自動的に収集しますか。リソースが割り当てられていないプロジェクト・チーム・メンバー、またはProgress Reporterユーザーからステータスを収集する必要がありますか。

会計システムなど、企業でサポートされている他のシステムからデータをインポートしますか。または、更新内容はプロジェクト参加者に配布されたスケジュールの印刷出力に手書きで記入され、毎週プロジェクト・マネージャやチーム・リーダーによって収集されて、モジュールに入力されますか。

これらの質問の1つ以上に「はい」と回答した場合は、多くの場合、更新プロセスに複数の手順が必要で、すべての手順をモジュールで同様に処理します。

データの更新が必要な頻度の決定

プロジェクトの変更をどのくらい急ぐかによって、毎月、毎週、または毎日更新するように選択できます。更新の頻度にルールはありませんが、一般的な次のガイドラインを考慮してください。プロジェクトが正確でないように見える場合は、更新の頻度が不十分であるか、アクティビティのスコープが広すぎるのでアクティビティを小さく分割する必要があります。更新に時間がかかりすぎる場合は、更新を頻繁に行いすぎているか、アクティビティのスコープが狭すぎます。

データの分析および伝達

モジュール内で進捗を記録することは単に更新プロセスの始まりにすぎず、更新したスケジュールを作成した後は、その結果を分析する必要があります。

使用可能な様々な表示オプションや印刷オプションを使用して、更新されたプロジェクト・スケジュールを調査します。まず画面上のレイアウトを表示して速やかな結果を確認し、さらにレポートを生成することでより詳細なプロジェクト・データを確認できます。「バー・チャート」で現行スケジュールとターゲット計画を比較したり、「リソース稼働プロファイル」でリソース使用量をグラフィカルに表示して、潜在的な問題を特定します。問題が存在する場合、ネットワークの変更を行う前にwhat-if分析を実行するように選択できます。既存のレポート・テンプレートを使用するか、既存のものを変更して新しいテンプレート仕様を作成するか、または確認が必要なデータを生成する専用のテンプレートを追加します。

また、すべてのプロジェクト参加者に効果的な伝達を行うことも、あらゆるプロジェクトの成功に欠かせません。わかりやすいレポートやレイアウトを使用して、プロジェクト・チームおよび経営幹部に現在起きていることを示します。重要なアクティビティ、リソースおよびコストの超過、および遅延に的を絞って、現在の進捗と必要とされる今後の進捗を明確にします。



最終発行 2024年7月2日