データ・ストアのインストールの構成

前の項(「インストールの構成パラメータ」を参照)の説明に従ってデータ・ストアの構成情報を決定したら、次のタスクを完了してデータ・ストアを構成します。

  1. makebootconfigコマンドを使用して、初期bootconfig構成ファイルを作成します。これを各ストレージ・ノードで実行します。

    ノート:

    makebootconfigコマンドを使用した構成ファイルの作成は、コマンドを実行するストレージ・ノードと統合されています。このような統合によって、ブート構成ファイルを生成する前に、すべてのパラメータとその値をストレージ・ノード環境に対してチェックおよび検証します。ブート構成ファイルのパラメータや値の検証を省略するには、-forceフラグ(makebootconfig -force)を使用します。
    パラメータと値のサンプル・セットを使用したmakebootconfigの使用例を次に示します。すべてのmakebootconfigパラメータのリストは、makebootconfigを参照してください。
    > mkdir -p $KVROOT 
    > java -Xmx64m -Xms64m \
    -jar $KVHOME/lib/kvstore.jar \
    makebootconfig -root $KVROOT \
                   -port 5000 \
                   -host $KVHOST \
                   -harange 5010,5020 \
                   -capacity 1 \
                   -admindir /export/admin \
                   -admindirsize 5000_MB \
                   -storagedir /export/data1 \
                   -storagedirsize 1_tb \
                   -rnlogdir /export/rnlogs

    ノート:

    storagedirstoragedirsizeの両方を指定することをお薦めします。-storagedirパラメータを指定し、-storagedirsizeを指定しない場合、makebootconfigによって警告が表示されます。

    makebootconfigコマンドからstore-securityパラメータを省略すると、デフォルトでセキュアなデータ・ストアが構成されます。makebootconfigコマンドは内部的にsecurityconfigツールを起動して、セキュリティ・ディレクトリおよびセキュリティ関連ファイルを作成します。セキュアでないデータ・ストアを構成するには、makebootconfigコマンドでstore-security noneを指定します。ただし、本番環境でセキュアなデータ・ストアを構成することをお薦めします。

  2. Oracle NoSQL Databaseストレージ・ノードでOracle NoSQL Databaseストレージ・ノード・エージェント(SNA)を起動します。SNAは、各ストレージ・ノードでOracle NoSQL Databaseの管理プロセスを管理します。また、レジストリ・ポートを所有し、管理します。レジストリ・ポートは、そのストレージ・ノード上のOracle NoSQL Databaseと通信するための主な手段です。SNAを開始する前に、各ストレージ・ノードで環境変数MALLOC_ARENA_MAXを1に設定します。こうすることで、メモリー使用量が指定されたヒープ・サイズに制限されます。各ストレージ・ノードのSNAを起動するには、startコマンドを次のように使用します。

    nohup java -Xmx64m -Xms64m \
    -jar $KVHOME/lib/kvstore.jar start -root $KVROOT &

    ノート:

    レプリケーション・ノードまたは管理サービスがクラッシュした場合、SNAによりそのプロセスが再起動されます。

  3. jps -mコマンドを使用して、Oracle NoSQL Databaseプロセスが実行されていることを確認します。

    > jps -m
    2830534 kvstore.jar start -root $KVROOT
    2830645 ManagedService -root $KVROOT -secdir $KVROOT/security -class Admin 
    -service BootstrapAdmin.5000 -config config.xml
  4. sshを使用してノードにアクセスし、pingコマンドを(セキュリティ・モードで)発行して、Oracle NoSQL Databaseクライアント・ライブラリがOracle NoSQL Databaseストレージ・ノード・エージェントに接続できることを確認します。

    ノート:

    データ・ストアがセキュアでない場合は、次のコマンドの-securityオプションを省略できます。
    ssh node01
    java -Xmx64m -Xms64m -jar $KVHOME/lib/kvstore.jar ping -host $KVHOST -port 5000 
    -security $KVROOT/security/client.security
    
    Login as: Anonymous (Enter any user name here)
    Anonymous's password: (Enter any password)
    
    SNA at hostname: node01, registry port: 5000 is not registered. 
    No further information is available 
    Can't find store topology: 
    Could not contact any RepNode at: [node01:5000]

    これにより、ストレージ・ノード・プロセスのみがストレージ・ノードnode01で実行されていることがわかる結果が返されます。Oracle NoSQL Databaseが完全に構成されたら、pingコマンドを再度使用して詳細を取得できます。

    クライアント・ライブラリがSNAに接続できない場合、pingコマンドによって次のメッセージが表示されます。

    Unable to connect to the storage node agent at host <hostname>,
    port 5000, which may not be running; nested exception is:
    
    java.rmi.ConnectException: Connection refused to host: <hostname>;
    nested exception is:
    java.net.ConnectException: Connection refused
    Can't find store topology:
    Could not contact any RepNode at: [<hostname>:5000]
ストレージ・ノードが起動しない場合は、$KVROOTディレクトリのadminbootログとsnabootログを確認して、何が発生したのかを調査し、問題を特定します。ストレージ・ノードがすべて正常に起動したら、データ・ストアを構成できます。

ノート:

最善の結果を得るには、ストレージ・ノードのブート時にSNAが自動的に起動されるようにストレージ・ノードを構成します。この方法の詳細は、オペレーティング・システムの設計方法によって異なるため、このドキュメントの範囲外です。ブート時にアプリケーションを自動的に起動する方法の詳細は、オペレーティング・システムのドキュメンテーションを参照してください。